カジノディーラーの日常 錦編2 第5話

いらっしゃいませー

黒服と談笑するお客がいる 
常連だ

100〜300ドルが様子見bet
勝負所は500〜1000ドル
1日2、30万使う
この店はこのくらいのお客を沢山持っていた

その1組の話である

1人は常連でカジノの遊び方を理解している
その人が友達を連れてきた
友達の名前はSさん
Sさんはカジノもバカラも初めてだった
こんな場所があるんだと少し興奮していた

歳は2人とも40代でいつも仕事終わりにスーツで来ていてとても仕事が出来そうな雰囲気だった
どこかの大企業の部長と聞いていた

週1.2回のペースで来ていて遅くても12時は帰るし初めは同じようなbetで静かに騒ぎながら楽しんでいた

Sさんは食事もタバコも無料と聞いて少し驚いていた
よく勝っていた、かなり気分が良く20万bet
する時も珍しくなくなってきた
良く勝っていたのは1、2ヶ月ぐらい
そこから負けが目立つようになる
勝っていた分もあるので50万使う日も出てきたが
そこから漫画みたいな転落劇が始まる

半年後には友達とbetの感覚が違うので
友達が来ていない日や時間を選ぶようになってきて来店回数が増えていた
別のカジノに行けばいいがこのカジノしか知らないのでここにくる、来店すると友達がいるかいないか確認するようになる
黒服もそのくらいは協力するし上客なので
接客も丁寧だ
後に俺は遅番になるが夜中4時頃に現れた時にはビックリした
その頃にはかなりの負け込んでいた
黒服に聞いたが2千万はいってたらしい
風貌も変わり、出来る企業戦士の面影はなかった、妻子がいたかどうかは不明である

遅咲きの狂い咲きだ
このパターンは非常に多い
若い頃勉強をしていい大学いい企業に入る
順調に出世してお金がある時にカジノに出会っていまう、ビギナーズラックを引けば狂い咲きパターンの完成だ
王子製紙の息子もこのパターンで100億負けた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?