いも

2000年代前半に名古屋のカジノでディーラーを していた時の話 カジノディーラーの日常です 裏カジノ全盛期に業界に吸い込まれ 非日常を日常で過ごす日々 日記です 第1章〜3章 全40話予定 (第3章執筆中)

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2000年代前半に名古屋のカジノでディーラーを していた時の話 カジノディーラーの日常です 裏カジノ全盛期に業界に吸い込まれ 非日常を日常で過ごす日々 日記です 第1章〜3章 全40話予定 (第3章執筆中)

最近の記事

カジノディーラーの日常 錦編2 第16話

JPの数字は6万ドルに届きそうな雰囲気である この日も大盛況だ 盛り上がるハウスには 当然ガジリもやってくる ガジリがJPにbetすることは無いがこの日は出だしから違っていた 歳は70ぐらいのおばあちゃんガジリ いつもミニマムbetで遊んで抽選会が終われば帰るセオリーガジリがJPにbetする 多分他のカジノで調子が良かったんだろう かなり上機嫌だ 5ゲームに1回のペースでJPにbetしてきた 当たる訳なくJPにプールされていく サブから次回ディラーは俺と告げられる いつ

    • カジノディーラーの日常 錦編2 第15話

      JPが始まって1ヶ月経ったが 当然出てない 2万ドルを突破した リーチになったすら聞かない これ出ないわー みんな口を揃える 仮に出たとしてもそのゲームにお客がジャックポットにbetして無いかもしれない ほんと10万ドルいくかもねと思ってしまう 店側は出なくてもいい むしろ出ない方がいい ジャックポットで10万ドル貯まってる店があると噂になればお客は増えることは目に見えてる 十分な宣伝だ 2ヶ月が経ち3万ドル 3ヶ月目には5万ドルまでいった この時には明らかにお客の数

      • カジノディーラーの日常 錦編2 第14話

        ジャックポットはじめます 朝礼でジャックポット(JP)について説明があった 始めにハウス(店)が10,000ドル(100万)プールする お客はゲームが始まる時10ドルで参加権 外れれば全額プールされる 当たれば貯まった分、総取りだ JPの解除は 6条件でのプレイヤーのスリーセブンWIN バカラをやった事がある人はわかるだろうが それは出ないと全員が言うと思う 休憩室では絶対出ないよな 俺出した事あるよとかないとか 確率的には50万分の1とか 1000万いくんじゃね?とか

        • カジノディーラーの日常 錦編2 第13話

          遅番いってくれない? 番変更の依頼だ  遅番は夜10時半〜朝6時半まで 夜勤手当が1日千円付いた 仕事終わりに朝9時からスロットにいけるじゃんと思い遅番に移動することになった Hは早番のまま黒ベストに昇格した Hは真面目だ 無遅刻無欠勤で上から言われた事も素直に はいと言う 社会人として当然の仕事の姿勢もこの業界では 出世コースだった

          カジノディーラーの日常 錦編2 第12話

          このカジノで働き始めて1年が過ぎていた お金は一向に貯まってない (貯める気など無かったが) 30万程貰っていた給料はギャンブルと風俗に全て消えていく ギャンブル欲と性欲だけは高次元で満たされていた REとHも相変わらず枠(借金)はパンパン 月が変わればツキも変わると言って 毎月同じことを繰り返す ギャンブルで勝ってもギャンブルで負ける お金はギャンブルをするチケットになっていた 後から知ったがREは闇金にも手を出していた 現状が何も変わらない事に嫌気がさしていたREは

          カジノディーラーの日常 錦編2 第12話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第11話

          「仕事終わったら○○のカジノに来てよ」 仕事終わりに携帯を見ると この日休みだったREからメールが入っていた Hも誘い早速カジノに向かう カジノの中を見渡してみると奥の方に REが座っている 座ってるのは当たり前だが目の前にある チップの量が当たり前じゃない これどうしたの? 夜9時頃来て10万出し 初めから調子が良くチップはすぐ倍になった そして3シューター目やばい罫線が出る これ見てよ〜 と罫線を見せてくる どれどれと見てみると テレコ(プレイヤーとバンカー

          カジノディーラーの日常 錦編2 第11話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第10話

          このカジノでは身内ギャンブルも盛んに 行われた 1番盛り上がってだのが桃鉄だ 10年勝負で1億=千円  4位が1位に差額を払い 3位が2位に差額を払う  差額なので最後の年にキングボンビーの連チャンを喰らいマイナス終わりになると悲惨な結果になる そうそう無いが10万円動く事もあった 身内なので負けても給料日に払うこともokで 負けると給料日までに取り返そうとまたやる お金を賭ければなんだって楽しいと 誰かが言ってたな

          カジノディーラーの日常 錦編2 第10話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第9話

          夢をみるなら○○○〜♪ ZIPFMかFM愛知かは忘れたがラジオから CMが流れる ○○○に入る言葉はカジノの名前だ 俺が働いてる店では無かったが かなりの衝撃だった その当時の錦は週末には人と肩がぶつかるぐらい路上に人が溢れていた キャバクラのキャッチに紛れてカジノの客引きもいるし看板持ちもいた 違法なイメージなどみんな無かったと思う カジノで勝てばキャバクラに行く人 カジノで働いている人もキャバクラ好きが多かった ホストはカジノの上客だったし ホストの客はキャバ嬢や

          カジノディーラーの日常 錦編2 第9話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第8話

          やっちまった 多少の貯金で今月は乗り切るしか無い この店は前借り制度があった 15日になれば働いた分の半分は前借りできる  店も長年やっているので分かっている (ギャンブルで負けてしまう) 人に借りなくても良いようにしてくれているのだ、前借りする時に理由を聞かれることもなかった よくよく聞くとHとREは街金に100万〜200万の借金があった 2人とも4、5件のカードを持っていた こんなやり方を2、3年もやっていたら当たり前である (借金)枠は貯金、バカラで取り返すと言

          カジノディーラーの日常 錦編2 第8話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第7話

          3ヶ月目の給料日 HとREからバカラに誘われる この日は食事会は無い 断る理由もない行こうぜ行こうぜと 深夜2時足は軽くカジノに向かう 初めはみんな10万出し 100ドル以下で様子見bet いつも通りの光景で行ったり来たりしていたが Hの調子が悪い 少しだけ増えてる俺とREのチップを見て 悔しそうだ その時何を思ったかHは6、7枚の100ドルチップをオールインする マジかマジかと俺とREは友達の勝負betに 乗ったと勝ち分を入れる ここまでは楽しかった そのbetは外れH

          カジノディーラーの日常 錦編2 第7話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第6話

          この店は2ヶ月に一回食事会がある 終わってから居酒屋を貸し切る 陽気な奴も多くドチャン騒ぎだ 給料日にやることが多かった 給料は現金手渡しみんなお金を持っている 2、3時間して終わりを迎える頃 行くの行かないの? みたいな会話が広がる 行く奴はもう心の中では決まっているが 自分の気持ちを引っ張り迷っている奴を牽制する 結局多数の人間が行くことになる カラオケでは無い もちろんカジノだ 朝方24時間営業の店に多人数で乗り込んで 8人掛けバカラテーブルを仲間内で囲む ウェイトレ

          カジノディーラーの日常 錦編2 第6話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第5話

          いらっしゃいませー 黒服と談笑するお客がいる  常連だ 100〜300ドルが様子見bet 勝負所は500〜1000ドル 1日2、30万使う この店はこのくらいのお客を沢山持っていた その1組の話である 1人は常連でカジノの遊び方を理解している その人が友達を連れてきた 友達の名前はSさん Sさんはカジノもバカラも初めてだった こんな場所があるんだと少し興奮していた 歳は2人とも40代でいつも仕事終わりにスーツで来ていてとても仕事が出来そうな雰囲気だった どこかの大企

          カジノディーラーの日常 錦編2 第5話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第4話

          ブラックジャックを出来る様になったら 時給が上がると聞き必死で練習した 練習時間は営業前で時給はつかなかったが 楽しかった バカラは最高でも6枚しか出さないが ブラックジャックはフルボックスなら 3、40枚はカードを出す 数字の計算処理能力も求められる (足し算引き算) 沢山カードを出すのでそれなりにスピードがあった方がいいし、綺麗に並べると気持ちよかった ディーラーの個性や技術が出やすいゲーム なので完璧に出来るまで時間がかかった覚えがある ブラックジャックが上手いデ

          カジノディーラーの日常 錦編2 第4話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第3話

          この店にはボーナスがない 1軒目のカジノではディーラーの収支によって ボーナスが出ていたので 勝ったり負けたりで一喜一憂していた 大きく飛ばせば(負ければ)黒服から何やってんだよと嫌味を言われることもあったが このカジノでは絶対に言われない 責任は全て回し(黒服)にある考え方だ それとお客さえ来てもらえば必ず店は 売り上げが上がると考えているので ディーラーマナーに厳しかった ボーナスがない代わりにレギュラー制度があった レギュラーになれば月10万(皆勤手当3万含む) 貰え

          カジノディーラーの日常 錦編2 第3話

          カジノディーラーの日常 錦編2 第2話

          Hは表情が少ないが 時折見せる笑顔がめちゃかわいいと よくウェイトレスに言われていた ホストをやったらあいつはヤバい と周りから言われていた ただ酒が一滴も飲めなかった REは背が低いが重心がしっかりしていて ガッチリしていた 口癖はなにかおいしい話はないかだ よく好きなお金の話をしていた

          カジノディーラーの日常 錦編2 第2話

          第三章 カジノディーラーの日常 錦編2 第1話

          前のカジノが閉店して1ヶ月ニート生活も飽き カジノへ面接にいく この店も錦 8階建てのビルに3軒のカジノが入っている その間の5階のカジノへ面接にいった 明日からこれる? 行きます 早番を希望した、早番といっても営業時間は 夜6時から朝6時 5時半から深夜1時までが早番だ バカラ台は6台 ブラックジャックもルーレットある大箱だった この店はサービスが完璧だった 食事に力を入れていてお店で食べたら 5,000円以上するステーキなど もちろん無料で出していた キッチンは

          第三章 カジノディーラーの日常 錦編2 第1話