私の語彙の獲得方法
お久しぶりです。上級国民です。
最近周囲から「語彙力が高い」と評されることが多いのですが、自分ではいつも自然に日本語を話しているだけなので、あまり実感がありません。
したがって「どうしたら語彙力を高められるのか」という質問を受けても、あまり明確な答えは出せず「1日10時間Twitterをやることです」と言ってお茶を濁してきました。
いつまでもその調子だとさすがに呆れられるし、私自身もここまで語彙を獲得してきた原因を知りたいので、学生時代にやってきたことのうち思い当たることについて、いくつか列挙してみたいと思います。
1.中学時代の国語の小テスト
中学時代の国語の先生が、毎回の授業に「満点小テスト」を課していました。
これは頭文字と意味だけが示された単語を、国語辞典を引きながら探し当てて答えるテストで、辞書を正しく使って満点を取ることを目標とした小テストであることから「満点小テスト」と名付けられたものでした。
なお使っていた国語辞典は、こちらの『ベネッセ表現・読解国語辞典』です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4828804552/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_zR2ZFbG81M6X2
この辞書の特色は、「形而上/形而下」「パラダイム」「ジェンダー」など評論で頻出の用語について大胆に紙面を割いて図式で説明したり、対義語・類義語を項目内で比較説明したり、とにかく「現代文を読み書きできるようになる」ことに重点を割いたものです。
収録語数は他の卓上辞典と比べると若干少ないですが、中学生のうちに文章をきちんと読み書きするための下積みができたのは、今思うと貴重な経験だったと思います。
2.高校時代の小論文対策
高校生の時には、大学受験勉強として小論文対策を始めました。
語彙だけでなく時事にも目を配る必要があるだろうと考え、テレビや新聞に目を向けました。
ただ、ニュース番組として役に立つのは23時台(ただしWBSのみ22時台)のものだけですね。もっと早い時間帯にやっている他のニュース番組は所詮ただの情報バラエティです。
付言すると、当時すでにTwitterも始めていたので、「インプット→咀嚼→アウトプット」の流れが自然に形成されていたのがまた、語彙と文章表現力を同時に広げていたのかもしれません。
なお、当時読んだ語彙力に関係しそうな本はこの2冊。
外山滋比古『思考の整理学』(ちくま文庫)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480020470/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_Eal0Fb14DWFS0
梅棹忠夫『知的生産の技術』(岩波新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/B014R3S71E/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_Vbl0FbA55VB5J
どちらも、「思いついたアイデアを取りこぼさない、又は後に残しておくためにはどのようにすべきか」という観点において、非常に役立つと思います。大学生に人気なのも頷けます。
3.結局はTwitter?
大学4年次に、国家公務員試験(総合職、旧Ⅰ種)を受験しました。
この試験そのものについてあまり深くは語りませんが、とにかく短時間でたくさんの文字を手書きで書くことを要求される試験です。
大学入学時からいろいろ本は読んだはずなんですが、なにか本筋からずれるように思えるので、ここでそれらを挙げることはしません。ただ、どんな本を読むにしろ、「インプット→咀嚼→アウトプット」のフローをどれだけ多数こなして、知った言葉を自分の言葉としていくかが、読んだ本を血肉にしていけるかどうかに限ると思います。
そして、咀嚼・アウトプットに関してはTwitterが一番気楽に練習できる気がします。「1日10時間Twitterをやることです」というアドバイスも、あながち間違いではないのかもしれません。
ただ、インプットだけはまとまった長さの文章を読まないとダメですね。Twitterは思考や議論をするためのツールとしてできてはいないので、Twitterを読んで何かを知ったような気分になるのは危険です。
というわけで、語彙力を鍛えたければ、1日10時間本を読んで、1日10時間Twitterをやってください。
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