最終面接後に辞退・・・ そんな悲しみを少しでも減らすための惹きつけ施策まとめ
こんにちは!ポテンシャライトの中村です!
突然ですが、
「最終面接までして内定を出そうと思ってたのに辞退されてしまった〜」
という経験はありますでしょうか?
僕も支援させていただいてる企業様の採用で、内定まで進んだのに入社辞退となってしまうと、毎回膝から崩れ落ちてしまいます。
ただ、具体的にどのようなアクションが良いかは意外と周知ではないと感じています。このフェーズの具体的なアクション案はポテンシャライトは多数持ち合わせています。
そこで、もう膝から崩れ落ちたくない、そんな方向けに「最終面接後にも行える惹きつけ施策」をまとめました!
0. はじめに、全選考フェーズにおける遷移率を知る
まずは全選考フェーズにおける遷移率を確認しましょう。
本記事は「最終面談後〜入社承諾をするまでの施策」というテーマですが、そのフェーズのみテコ入れしても良い結果に繋がらない可能性があります。
そのため、選考フェーズごとの遷移率の平均を知り、自社がどのフェーズに課題があるのかを押さえた上で改善に取り組む必要があります。
下記をご覧ください。
上記はポテンシャライトが支援をしている企業+当社社員が過去にエージェントに在籍していたこともあり、それらを鑑みた上で算出した「選考フェーズごとの遷移率」になりますエンジニア/デザイナー採用になると、上記数値よりも全体的に下がる部分もありますが、一般的には上記数値を元に、良し悪しを図っていくのがよいでしょう。
1. 最終面接後の施策の前に、取り組むべき3項目
平均と比較して御社の実態数値はいかがでしたでしょうか?
もし平均から大幅に低い数値がある場合は最終面接後の施策を増やしていくよりは、低い数値の改善から入っていった方が良いかもしれません。
改善の必要がある会社はまずは以下の項目をチェックしてみてください!
1-1. 魅力を「言語化」できているか?
魅力を言語化する業務を採用ブランディングと呼んでいます。改めて採用ブランディングの説明をすると、自社の採用における魅力の「発掘」「言語化」「整理」です。とは言いつつ採用ブランディングは簡単ではなく骨が折れる業務ではあります。ただ、非常に重要であり、採用活動の実務に入る前の段階でこの工程を飛ばしてしまうと、ありきたりな求人票になったり、面談・面接で魅力的な会社紹介ができなくなってしまいます。
ではどんな魅力を発掘、言語化すれば良いのか、以下の図を参照ください。
魅力の分類は大きく分けて24項目あります。
この項目ごとに競合には負けない魅力はなんぞや?と問うていくことが採用ブランディングの始まりになります。
採用ブランディングについて詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。
1-2. 魅力を「発信」できているか?
自社の魅力の「言語化」ができた後は、「発信」できているか確認しましょう。当たり前ですが「言語化」しただけでは求職者には伝わらないですよね。
求人票に魅力を詰め込めば良いのでは?と思うかもしれません。魅力を存分に求人票に反映していただいて良いのですが、魅力が正しく伝わらない可能性が高いです。また、文量が多すぎるとそもそも読まない、なんてこともあります。
魅力をきちんと候補者に伝えるためには、「採用広報」が必須になります。
採用広報にも色々種類がありますが、「オウンドメディア作りましょう!」というレベルでなくて全然大丈夫です。noteやWantedlyのストーリーで記事を作成し、適切なタイミングで候補者に読んでいただくようにストックしておくことが重要です。
※採用広報について、詳しくは下記ブログをご覧ください。
1-3. 「選考体験」の設計はできているか?
魅力の「言語化」と「発信」の他に重要なのは「選考体験」の設計です。「選考体験」とは文字通り、候補者様が選考中に体験する全てを指します。
下記の図をご覧ください。
こちらは、選考体験の全範囲を表現したものです。採用企業を「認知」してから「選考」に進み「内定」を提示し「入社承諾」するまで全てを含みます。ちなみに御社を「認知」してから「入社承諾」をするまでの間に140ものタッチポイントがあります(ポテンシャライト調べ)。タッチポイントとは候補者様と御社が触れたポイントを指します。
例えば、
などです。
コロナ禍でオンラインでの選考が多くなってきた昨今、とても重要視されています。「選考体験」は求職者とのタッチポイントを「心地よく」「スムーズ」する必要があります。
例えば、下記のような項目があります。
求職者との一つひとつの接点をスムーズに、且つ丁寧に実施することで、他社様との志望度の差が開くのです。
現に「返信が早く、且つ丁寧で向き合ってくれる会社だと思った」という理由で入社の意思決定をされた方も事例としてあるくらい、「選考体験」は重要です。
最終面談後の辞退の原因は最終面談だけにあらず、ということですね。
選考体験について詳しく知りたい方はこちら
2. 最終面談「前」の施策、まずは情報収集
前述した内容の「設計」が成された企業であれば、魅力を網羅的に発信し、カジュアル面談・面接で魅力をお伝えできている状態であると思います。この時点で採用力が高いと思いますが、、それでも最終面接前後で選考辞退をされてしまうことはあります。
選考辞退をゼロにすることは難しいですが、限りなく少なくしていきたいですよね。
ここからは最終面接前後で何をすべきか?という部分をお伝えします。
まず最終面接「前」ですが、情報収集をしましょう。
求職者が貴社の何に「魅力」を感じ、何を「懸念」しているか、転職に対する価値観はどこか、改めて確認しましょう。
最終面接を最大限に準備するために、「なにを話すか」という部分を設計する必要があります。そのためには求職者が最終面接前まで通過した過程で何をどう感じているのかを把握することが重要です。
最終面接の日程が決まるタイミングで以下の項目を一緒にメールでヒアリングする形が好ましいでしょう。
・現状の他社選考状況/志望順位
他社の選考状況と自社の志望度を把握することで、打つべき施策は変わっていきます。
志望度が1位の場合は最終面接後すぐにオファーを提示してスピードを意識した進め方の方が良いですよね。
またどの企業の選考に進んでいて、どの企業が志望度が高いのかによってその人の思考性も見えてきます。また、志望度高い企業の求人や組織体制などを見ていくと自社の足りない部分も同時に見えてきます。
・転職活動の軸
様々な理由があって転職活動をしていると思いますが、その中で「一番優先度の高い価値観」を聞くことで、訴求ポイントを絞ることができます。
「軸の例」
年収を上げたい、優秀な人と働きたい、裁量を持ちたい etc..
・自社に対してポジティブに感じているポイント
これはシンプルにこれまで伝えた魅力の中でどこに惹かれたのかを把握するためです。
ポジティブに感じている部分をもっと深く伝えるよう準備できますし、惹かれた魅力から推測して「これもポジティブに感じてくれそうだな」と思う魅力を最終面接で伝えるも良いでしょう。
・自社に対してネガティブに感じているポイント
これもシンプルで、魅力が伝わりきってない部分、もしくは他社の方が魅力的に感じてしまってる部分を把握し、再度魅力を丁寧に伝えるか、別の切り口の魅力を用意するか、準備していきましょう。
これらの情報を把握し、きちんと準備して最終面接を迎えれば良い選考体験になると思います。
ここまでやってもまだ求職者が迷ってそうであれば、次の施策を準備していきましょう。
3. 最終面接後、まだ迷ってそうだな・・と感じたら、最終的には「人」で訴求する
魅力を伝えきり、最終面接前に懸念点も把握して最終面接当日に払拭もできた。けど求職者は即答する感じはなさそう・・・。というパターンもあると思います。
オファー面談までもう実施する施策がない・・・と思ってしまうかもしれませんが、まだ施策はあります!その施策とは、「人」です。
最終的に人が意思決定する時は「感情」で決まります。
どれだけ論理的に競合よりも良い魅力を説いても「雰囲気が良い」「人が好き」という感情で入社を決めることが多々あります。
最終面接まで魅力を出し切ったら最後は「人」で訴求していきましょう。
具体的な施策は「カジュアルな施策」と「フォーマルな施策」があります。
「カジュアルな施策」
(1) 社内イベントに呼ぶ
社内イベントとは、定期的に行われている表彰式や締め会、朝礼などを指します。社内の雰囲気を感じることに特化した施策になります。
いつもの社内の雰囲気を見せることで、より「誰と働くか」という価値観に対してイメージを持ってもらうことができます。
(2) チームmtgの見学をしてもらう
入社後の配属先が想定されていれば効果的な施策かと思います。
mtgを見学してもらうことでチームの雰囲気、仕事の進め方や価値観がより知れる機会となります。
(3) 勉強会に呼ぶ
この会社に入った時に「どんなキャリアを積み上げられるか?」という懸念点はよくあると思います。勉強会に呼ぶことでどんなノウハウやスキルを上げていくことができるのかを明確にすることができます。
(4) オフィスに遊びに来てもらう
フルリモートの企業は難しいかもしれないですが、会社全体の雰囲気を見てもらうには良い施策です。働く雰囲気はもちろん、椅子や机などの設備環境も見てもらうことで自社で働く解像度がより上がります。
⑸ ランチに誘う
目的に応じて1対1でも良いですし、まだ話していない社員を誘ってランチ会としても良いと思います。仕事以外のプライベートな一面を見せることでより信頼関係を築くことができます。
「フォーマルな施策」
⑹ 電話する
フォーマルな施策の中では一番実施ハードルが低い施策です。メールやメッセンジャーにて「オファー前に30分ほど電話しても良いですか?」と許可をいただき、最終面接後の所感や懸念点などをヒアリングするなど、求職者様との「対話」を意識しましょう。この時注意なのは、自社の魅力を伝えすぎないことです。オファー前なのでプッシュしすぎると感情的に引いてしまう可能性があるからです。あくまでも中立的な立場で「これを求めるならこの会社の方が良いかもしれないですね」と客観的な意見もお伝えして、求職者の一番の幸せに寄り添って対話していくのが好ましいです。
⑺ メンバーとの座談会を開催する
カジュアル面談、面接を経てまだ会ってないメンバーを中心に座談会を開きましょう。
この施策のメリットは広くメンバーと接触することで組織全体の雰囲気を掴んでもらえる 事と、現場の声や具体的な業務の話など、面談面接では伝えきれなかった情報を伝えられる事です。様々なメンバーと話す事で自社に対する愛着的な感情も芽生えることもあるので、是非メンバーに協力してもらいましょう。
⑻ 自社のことをよく知る第三者と話してもらう
自社の顧問やお得意先の方、過去の退職者にお願いして話をしてもらう機会をいただく施策です。同じ魅力を伝えたとしても、「誰が伝えるか」で納得度は大幅に変わります。少々実施ハードルは高いですが第三者の客観的な意見は候補者に響きやすいので、できそうであれば積極的に実施していきましょう。
⑼ 入社後上司にあたる人に面談してもらう
仕事においての悩みの9割は人間関係と言われています。そのため入社後一番関わりの多い上司と1対1で対話することで、ミスマッチを防ぎやすくすることはもちろん、入社後のイメージが湧きやすくなり入社意欲があげることもできます。
⑽ VCのCA(キャリアアドバイザー)に面談をお願いする
企業によって協力していただけない場合もあるかもしれないですが、スタートアップの採用においてはVCのCAに面談していただくのは効果的です。
スタートアップへの転職において、求職者には「スタートアップってなんだか不安・・・」と思うことは少なくありません。そんな感情を払拭するためには外部の人、しかもビジネス全体の知識を持ったVCのCAが伝える方が説得力があります。他業界と比較したときの業界のポテンシャル、成長性、その上で自社がどんな位置にいるのかなど、VCならではの視点で話してもらって感情的な懸念点を解消してもらいましょう。
他にもやり方はあるかもしれませんが、「人」観点の施策で重要なのは、
・どれだけ接触できたか
・誰が伝えるか
かと思います。
前者は、シンプルに単純接触効果も含め、多様な人から多様なインプットしてもらった方が入社意欲高まるよね、ということです。
後者は、人によって説得力の領域が変わるという事です。業務の魅力はメンバーが語った方が良いし、自社の戦略や未来の話は社長、業界や企業のポテンシャルはVC、といったようにそれぞれに説得力を持っています。
求職者の感情に寄り添い、懸念を把握し、その懸念に合った説得力を持つ人のセッティングができれば効果は出るかと思います!
4. 最後に
いかがでしたでしょうか?
魅力の設計から最終面接後の施策まで、全て実施できている企業は少ないので、ここに書いてある事を実施するだけでも他社と大きく差を広げることができるかと思いますので是非お試しください!
また、この記事を読んで採用体験の変化、最終面接後の辞退が減ったなどの声が聞けるととても嬉しいです!
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