ようやく見えた!求人タイトルの設計パターン
先日、あるお客さまからこのようなご質問をいただきました。
お客さま :「"効果が高い"求人タイトルはありますか?」
筆者 :「"効果が高い"とは具体的にPV数と応募数のどちらを期待されていますか?」
お客さま :「欲を言えば、両方ともに効果の高い求人タイトルが知りたいです。」
おそらく採用活動に携わっている方は一度は考えたことがあるかもしれません。
上記事象に対して、私は「求人媒体上でPV数が高い求人タイトル」と「応募数が多い求人タイトル」を調査し、実際どのようなタイトルの効果が高いのか、傾向を鑑みた上でお客さまに提案させていただきました。
ただ、思ったのです。
求人タイトルは「他社事例」に引っ張られがちなのではないか。
つまり、競合他社観点で差別化できる文言やインパクトのある文言を打ち出さない限りは競合他社よりも多いPV数や応募数は期待できないのです。
本ブログでは、求人タイトル作成時にどのようなポイントを抑えながら打ち出すべきかを提案する内容となっております。是非、最後までお読みいただけたら嬉しいです。
1. 前提
1-1. 人気が高い求人タイトルとは?
まずは前提として、どのような求人タイトルがPV数及び応募数が高いのかを調べてみました。
実際の求人タイトルを例にいくつか見てみましょう。
上記は、Wantedlyの「人気」ランキング上位30位の企業さまの求人タイトルです。
1-2. 人気が高い求人タイトルの傾向は?
次に、人気ランキング上位30位の求人タイトルの共通項目や傾向を見極めるために「文字数」と「魅力の分類」で調査をしました。「魅力の分類」はポテンシャライトが定義している魅力の切り口である「6P+CGM+Tech」という観点で実施いたしました。
👇「6P+CGM+Tech」についてはこちらをご覧ください
では実際に見てみましょう!
上記から読み取れる「共通項目」や「傾向」は下記になります。
※(1)〜(4)は図1、(5)〜(8)は図2をご参照ください
以上のことから、わかることは2点あります。
2. 求人タイトル作成時に意識したいポイント
上記1-2を踏まえた上で求人作成時に意識したいポイントは、「競合他社」が打ち出して「いない」魅力を求人票だけでなく求人タイトルでも打ち出すべきであることです。
「競合他社」、3Cにおける「competitor」の観点をより具体的に捉えると、他社が求職者さまに対して「何の魅力」を提示しているか。つまり、「採用競争企業」が軸になります。
👇「採用競合企業」と「採用競争企業」の違いは、こちらをご覧ください。
皆さまは3Cのうち「company(自社が打ち出したい魅力)」 のみで求人タイトルを作成していませんか?
仮に「company」観点で「魅力」だと思っていたとしても、競合他社が打ち出していればその「魅力」は他社求人の中に埋もれてしまい、求職者さまには届かない可能性が高まってしまいます。
改めて「競合他社」が打ち出していない魅力を意識しなければいけないことがわかります。
上記を踏まえた上で次に直面する課題は、
「競合他社は打ち出していない魅力」を候補者が望んでいるかどうかです。
したがって、最も重要なのは
上記の表がそれらを踏襲した「リクルートバリュープロポジション」です。
👇「リクルートバリュープロポジション」について詳しくはこちらをご覧ください
では、1-2で記載した人気の高い求人タイトルを踏まえた上でどのような方向性で求人タイトルを作成すべきか次項でお伝えいたします。
3. 求人タイトル作成においてぶつかる3つのパターン
1-2では人気が高い求人タイトルは競合他社観点で差別化しやすい項目を並べていることがわかりました。
ただ1つご認識だけいただきたいのは、「変数」があるため、求人タイトルだけでPV数や応募数が高くなるわけではありません。
つまり、タイトルだけでなく、サムネイルの写真やタグが「変数」として絡め合うため、タイトルだけで効果検証するのは難しいのです。(本ブログでは詳細は割愛します)
上記変数次第で効果性は異なるかと思いますが、本項では求人タイトルのみにフォーカスし、パターン分けをできればと思います。
3-1. 前提
求人タイトル作成の際の前提として求人媒体の特性上、下記が挙げられます。
3-2. ぶつかる3つのパターン
1-2を踏まえた上で求人タイトル作成時においてぶつかる3つのパターンとして以下3つのパターンが挙げられます。
上記のうち(1)と(2)の観点からどのような構成をすべきか次項でお伝えいたします。
4. 構成
前提として求人タイトルは37文字と定められているため、文字数から逆算する形で構成できればと思います。
4-1. 必ず打ち出すべき内容
1-2から人気ランキング上位の企業さまの求人タイトルの中で含有比率の高い魅力項目は必ず抑えるべきかと思います。
つまり、競合他社観点(competitor)で差別化しやすい「profession」(もしくは「product」)を入れるのが適切かと思います。
4-2. 残りの文字数で打ち出すべき2つの訴求方法
4-1で打ち出した「profession」(もしくは「product」)から残りの文字数を逆算すると残り20文字弱なのではないかと思います。この文字数から打ち出すべきパターンは2パターンあります。
(1) 採用ターゲットを記載
具体的なターゲットを記載することにより特定のターゲットに向けて局地的な魅力訴求をするパターンです。上記を内包した求人タイトルを打ち出すことにより応募の質を改善することができます。
例)〇〇できる[ 業界/プロダクト ]企業の[ 職種 ]Wanted!
(2) 採用ターゲットが抱えるインサイトに対してのメッセージングを記載
各採用ターゲットのインサイトをくすぐるメッセージングを記載することが2つ目のパターンです。
ポテンシャライトでは上記を「TIM」と定義し、「顧客(customer)」が知りたい情報に対しての魅力を設計するひとつの手法としてお客さまに提供しています。
👇TIMについて詳しくはこちらをご覧ください。
5. 結論
改めて本ブログでお伝えした内容をまとめると下記になります。
「採用ターゲットに対してメッセージング」を軸におき、求人タイトルを作成しましょう。
上記を採用ターゲット別、インサイト別に魅力を整理し、メッセージングすることによって求めている採用ターゲットからの応募は増えてくるかと思います。
また、上記以外でPV数や応募数を増加させたいのであれば、「突拍子のないアイデア」が必要になります。競合他社を含めた他の会社では打ち出して「いない」独自性のあるメッセージングをすることで、採用ターゲット以外からのPV数や応募数を獲得することができるのではないかと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。
また、ポテンシャライトでの仕事にご興味のある方はこちらをご覧ください!