ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑫

本当に眠い。そしてお金の無駄。
タクシーに揺られながら、食事に向かうお店に向かったが、直線距離で100mしか歩かないのに、タクシーに乗って個室のお寿司屋さんに辿りついた。

そこからお店に入って、注文の前にカトウアイが少し席をたったので、私はメラニン剤を飲んだ。

カトウアイがすぐに戻り、堀ごたつになっている席に並んで座ると、慣れた手つきで商品を選びはじめた。
わたしは正直そこまでお腹ががすいていなかったので、真鯛とうに軍艦のお寿司を頼んだ。
カトウアイは何か察したのか、一緒にシェアしよういっていくつかお寿司を頼んでいた。

「サキコちゃん、お酒は頼まなくていいの?」
メラニン剤を飲んでいたので、正直お酒は飲みたくないと思っていたとき、Sから指示が飛んだ。
「私、お寿司ってお酒よりもお茶で食べたいのよね」
「なんかわかる気がする。」
「アイ君が飲みたかったら、お酒飲んでも大丈夫だよ?」
「僕も大丈夫だよ・・・ちょっとだけメッセージの返信してもいい?」
「どうぞ」
そこからカトウアイは5分近くメッセージに返信し続けていた。
ボスから、つまらなそうな表情したら気づかれるから、そわそわした方がいいよと指示がきたが、それより眠気が強かった。

2,3分経ったとき、お茶とお通しのお豆腐がきた。
わたしは、いただきますというと、お茶を一口のんだ。

「さきこちゃん、お茶のみときにいただきますって言うんだね。かわいい」

突然なにを言い出すのかと思ったが、にこにこしながら話す様子はなるほど、イケメンの顔をしているかと思った。
Sがより、ホストは何気ない仕草でもかわいいいうから気を付けろよと言っていたが、なるほど、こういうことかと思い。わたしはそんなことないよぉ~とん返事をした。

カトウアイがスマホを置き、わたしに話かける。
「サキコちゃんって事務職っていっていたけど、ほんと?」
「そうだよ、普通の事務職のOLだよ」
「へぇ・・・でもすごく優秀だよね。雰囲気から伝わるよ」
「そうかな?今日は臨時のボーナスが入ったから、カバンとワンピースを買ってみたのだけど、どうかな?」
「すっごく似合っているよ。かわいい。それに背中が見えるのがすごくセクシーだね」
「そうかな・・・似合っていてうれしいよ」

「サキコちゃんお洋服っていつもどこで買うの?」
「百貨店で買うことが多いかな、いまネットでも買えるけど、着るものが直接買いたいかな」
「俺も、洋服は自分で直接手に取って買いに行きたいかな」

カトウアイが言い終わった瞬間、席の目の前の扉が開き、板前の服装をした店員さんがお寿司を届けてくれた。

「お寿司きたね。さぁ食べよう」
「うん、食べよう」

こうして、カトウアイと一緒にアフターがはじまったのである。






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