アメリカンドッグ
「串についた美味しい食べ物ランキング」堂々2位のアメリカンドッグ(1位はもちろん焼き鳥)。
食べたことがある(いやなくてもコンビニで絶対見るか)人が一度は思うだろう、
なんなんですかその名前??
初めて食べた時からずっと頭で旋回していたこの疑問は、たぶんインターネットで調べたら答えが出るのかもしれないが、
それは野暮じゃんかぁ。
っていう、ゲームを楽しみつつ半分意地張ってるみたいな気持ちで僕は調べるのを避けてきた。
そんな折、数年前北海道に行った時に、僕はそいつに出会った。
「フレンチドッグ」
そいつは、アメリカンドッグにめちゃくちゃ似てる、というか化粧してるかしてないかぐらい(人によっては全然違うか、それ。)に同じだった。
店員さんに聞いてみると、それはアメリカンドッグに砂糖をまぶしただけの食べ物だった。
つまり、ケチャップ&マスタードが砂糖になった途端、アメリカンはフレンチに仰天チェンジするのだ。
僕は正直アメリカンドッグに失望した。
君が背負ってるアメリカンはそんなものか、と。
ベースボールの発祥にして、バスケ、アメフトの最高峰。20世紀中盤から世界を引っ張ってきた国だぞ、と。
僕は侮蔑の目で見つめながら、フレンチドッグを頬張った。
!!
張っていたはずの頬は、いつの間にか床下に落ちて転がっていた。
なんだ、この美味しさは?!
歯を立てた瞬間、重厚感のある揚げ物の旨味が、周りにまぶされた砂糖の甘みと絡み合う!ものすごく心地よい味!食感!
ミスドにあったら毎回ポンデリングと一緒に頼んでしまうクオリティ!!
僕は理解した。決してアメリカは、軽い気持ちでドッグをフランスに譲ったわけではないのだ、と。
そして先程までの侮蔑を深く謝罪した。
深々と頭を下げる僕を、店員さんは優しく見つめ、そして微笑んだ。
僕が北海道で知ったことは、アメリカンなりフレンチなり、あの揚げ物の塊(ここでは通称ドッグ)に何を付けているかで、国籍は変わるということだ。
そしてドッグはいつでもどこでも美味い!
ワサビ醤油をかけたジャパニーズドッグも、カレーをかけたインディアンドッグでさえも。
僕は、ドッグに最大級の賛辞を送る。
そして今日も、僕はセブンイレブンのBIGポークフランクを頬張るのであった。
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