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1/1000000〜骨肉腫と戦う息子〜 「サッカーどころかスポーツも難しい」

2023年の2月に骨肉腫の診断を受けた12歳の息子の想いのために書き記しています。

クラブチームのような激しいサッカーは難しいです。場合によってはスポーツは今後出来ないかもしれません。

先生からの答えは残酷なものでした。というよりも、私がこの骨肉腫に対してあまりにも無知だっただけなんですけど、あまりにもサックリと答えられて、怒りさえ覚えました。

確かに私は骨肉腫に対して何もわかっていませんでした。しかし、息子が今日までサッカーに費やしてきた時間と努力をたった一言で吹き飛ばされたような気がしてしまったのです。

いま思えば、命が最優先であることを伝えたかったのでしょうけどね。

その日は、息子にサッカーが出来なくなるかもしれないとは言えず、「クラブチームでの活動は難しい」とだけ告げました。息子はその場で大粒の涙をボロボロ落として「部活のサッカーは?」と。

私は「頑張って治してまたサッカーやろう」としか言えなかったのです。期待を持たせるような事を言ってしまったかもしれない…と今でも思うことがありますが、その場で息子からサッカーを取り上げるなんてことは私は無理でした。

毎日必死で練習し、自らの手で勝ち取ったクラブチームへの道が閉ざされた息子の気持ちは計り知れません。私達両親もその場で泣いてしまったのですが、息子はすぐに涙を拭いて「まずは治す」と切り替えたのです。

とんでもなく強い子です。

もしくは私達2人が泣いているのを見て、自分がしっかりしないと、と思ったのかもしれませんが、昔から周りに気を使いすぎる子なもんで、逆に心配になってくるほど。

その3日後に再び病院に行き、PCR検査を受けて翌週の月曜日からの入院の手続きを行いました。あまりにも早い展開が骨肉腫の恐ろしさを物語っているようで、この1週間はあまり眠れませんでした。

月曜日になり、翌日の検査手術のために入院。コロナの影響もあり、面会は出来ず、連絡手段はLINEのみになりました。12歳の子がたった一人で入院し、手術を行い、また入院すること思うと、とてもじゃないけど普通じゃいられませんよ。

病院を後にして、息子がいる病室を見ると、笑顔で窓から手を振って見送ってくれました。絶対に寂しいと思っているはずなのに、気を使って笑顔で…しばらく涙が止まりませんでした。



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