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ベヨネッタ3を終えて

初めまして。初投稿、失礼します。

私がどういう記事を書いていくか、プロフィールを見ていただけますと分かりますとおり、ネタバレを含むゲームをプレイした感想や考察を自分勝手にしていくと言ったあたりです。

ですので、ご意見が合わない、ネタバレをして欲しくない人はご遠慮願います。

さて、今回のお話はベヨネッタ3完走のお話。

私のベヨネッタとの出会いは、10代の頃に見た某ゲームショップのモニターに流れていたトレーラーでした。

当時はおそらくXbox版。日本語音声がなかった頃ではないでしょうか。

そんな私が、数十年越しにNintendo Switchでベヨネッタをプレイし、ついに最新作であるベヨネッタ3を完走したわけであります。

今回の完走は、コレクト要素のジャーナルやニヴルヘイムを完遂したわけではありません。

特にジャーナルも大して読んでません。

全てのチャプターを走りきった感想です。

さて、アクション下手クソ芸人の私、1と2をクリアしてからブランクの3のアクション。

前作のスカボロウフェアとラブイズブルーでコマンド入力は同じでもモーションが全然違うことを忘れていた私はカラーマイワールドでめっちゃ手こずりました。

ピュアプラチナは当然プラチナなんて夢のまた夢。

ダッチオフセットこそ覚えていても回避タイミングの勘が鈍りに鈍っておりました。

しかも、スタンダードモード。

あと、言い訳かもしれませんが前々作、前作がもう少し優しかったのか分かりませんがノーマル的立ち位置のはずのスタンダードがかなり難しかった。

(まず、ブランクあるんだからカジュアルからするべきでしたよね。見栄を張りました。)

でも、チャプターが進むごとに段々爽快感が思い出されました。

あとは、前作よりも謎解き要素があったところもとっても面白かったです。

さらに面白かったのは、唐突に別ゲーが始まるところです。

東京編やラストチャプターは突然のゴジラ、中国編は戦車ゲーが始まったかと思いきや西遊記、エジプト編は謎解きが始まり、(一瞬原神のスメールのキングデシェレトの霊廟に来たかと思いました。)フランス編はルパン三世かと思ったらP社がこよなく愛する弾幕ゲーになりましたし、突然の音ゲーに戸惑いまくりました。(これに至っては三人称視点、横スクロール、東方のような上向きとバラエティ豊かすぎました。)

さらには、ジャンヌパートではスパイアクションと称してのメタルギアやメトロイドを思わせるステルスアクションに。

キューティーJやシャワーシーンのサービスまで頂けましたね。

P社からの心配り、とっても嬉しいです。


さて、ストーリーについて。

ベヨネッタファンなら何となく察していたかもしれないほぼ、シリーズ完結になると思われる作品。

あらゆる並行世界に存在するベヨネッタ達。

よく見るとホクロの位置も違いますね。

まず、結論から言いますとベヨネッタ自身を愛するが故に非常に受け入れ難いラストでした。

たしかに、アンブラの魔女の悪魔との契約は契約者の魂です。

肉体は滅び、魂は地獄へ行き永遠の苦痛を味わう事になっています。

そして、全作を通してベヨネッタもジャンヌもいつ死んでもおかしくはない状態でした。

500年前の戦争、500年後のジャンヌとベヨネッタとの決闘、ジュベレウスによる宇宙の再構築、エーシルの混乱によるジャンヌの死、エーシルとの戦い。

それは、今作でも描かれていますがどのマルチバースでもジャンヌは死に、ベヨネッタも死んでいます。
(中国編、フランス編ではジャンヌはいなかったので分かりませんでした。)

国や世界観は違えど、ベヨネッタが歩んでいたかもしれない可能性のある生き方が見えた気がします。

東京は、オリジンであるニューヨークのベヨネッタと似た感じでしたが、中国のベヨネッタは魔女の族長になったかもしれない世界に見えました。

エジプトでは、ジャンヌと違えることなく魔女の一族を継承した可能性、フランスでは母であるローサが死ななかった可能性の世界と見えました。

エジプトでのベヨネッタとジャンヌの関係性は非常に込み上げてくるものがありました。

どちらも、性格は正反対でしたが現実世界に通ずる熱い絆もありました。

エジプトのベヨネッタは、心優しく争いを好まない魔女でした。

彼女は1でもジャンヌに言われていた、恐れや覚悟、運命を受け入れきれていないベヨネッタだったと思いました。

エジプトでシンギュラリティは、二者のベヨネッタに対して
「他人のために戦う弱さ」
と蔑みましたが、私は心の中でシンギュラリティに憤慨していました。

私、オーバーウォッチ2もやってるんですが、バトル開始前の待機ルームの際にドゥームフィストとオリーサの特殊会話を思い出していたんです。

ロボットであるオリーサは、オリーサを作ったエフィという少女によって人を守るために優しいロボットとしてプログラムと教育をされています。

オリーサ自身もそれを"成長"と、人のように感じているわけですが、ドゥームフィストはオリーサに対して「ロボットとして脆弱だ」とバカにします。

ですが、オリーサは
「エフィが私に与えてくれたのは弱さではなく優しさです。」
と反論するわけです。

そうです。何が言いたいかと言うと、ベヨネッタがこれまでルカ(チェシャ)、幼いセレッサ(チビ助)、ジャンヌ、ロキ(坊や)と共にしたことによって得られたことは優しさです。

ツンデレ魔女ですが、ヴィオラ(キティ)に対してもその優しさを発揮しています。

ストーリー中盤でも、ヴィオラを気にかけていましたしルカに対しても深い情があった訳です。

それを弱さと考えるような者こそが弱いと言えます。

他人のために動くことほど難しいことは無いのです。

さて、最終チャプターについて触れていきます。

これまで、4つの世界で無茶な召喚をしてきたベヨネッタは間違いなく魂も肉体もボロボロなはずです。

でも、彼女は全シリーズを通して運命や試練に対して諦めたことは1度もありません。

そんな彼女の強さにプレイ中ひたすら涙が止まりませんでした。

マルチバースのベヨネッタやジャンヌの魂がオリジンベヨネッタを手助けするシーンは胸が熱かったです。

そして、1で宇宙からジャンヌと背中合わせに帰還するシーンを思わせる場面ではジャンヌと正真正銘の別れとなり書いている今でも非常に心が引き裂かれそうでした。

プロローグの世界と同じ状況になったベヨネッタでしたが、シンギュラリティに抗い続けます。

いよいよここまでかと思ったところ、過去のベヨネッタ2人が登場。

1.2.3のベヨネッタが勢揃い。

胸が熱くならないはずがない。

1のベヨネッタが、幼い泣きべそセレッサにしたようにスカボロのハンドルで3のベヨネッタの顔をあげさせるところはボロ泣きしました。

そして、シンギュラリティとの戦いを終え、召喚魔術により心身共に崩壊したベヨネッタはゴモラに契約の下トドメをさされ魂と分離させられます。

創世の頃より惹かれあっていたセレッサとルカ。

ルカはセレッサを地獄への苦痛から守るように抱きしめ、セレッサは眼鏡をはずし、自身のありのままの姿でルカに守られながら消えていきました。

エンディング第1弾のエンドロールのダンスでのベヨネッタで、いっそう、もうベヨネッタはいないんだと思い知らされました。

涙が止まりませんでした。

そして、ヴィオラの前にベヨネッタこと、アークイブオリジンの"悪意"が現れ、ヴィオラによって討ち滅ぼされます。

ですがあれは、"悪意"だったのでしょうか。

これまでのベヨネッタ自身の経験から得た、庇護の心や世界は違えども、ローサから受けた愛情やローサと過ごした時間によるヴィオラに対しての母心による心残りに感じられました。

それ故に、彼女なりの最後の魔女としての"レッスン"とそれを終えたヴィオラへ名前を呼ぶ為の母としての心残りではないかと、妄想したわけです。

ところで、ヴィオラのダメージエフェクトの花がパンジーですが、パンジーって別名ビオラというのですね。

さて、エンディング。

セレッサの残滓によりヴィオラはベヨネッタの渾名を受け継ぎ、ヴィオラの物語へと引き継がれる感じになるところで終わったわけですが…。

私としては、セレッサの"ベヨネッタ"を愛していました。

ヴィオラはヴィオラで、花言葉通り、純真で可愛らしいところもあり、おっちょこちょいだけどセレッサとはまた違った優しさと強さがあり非常に魅力のあるキャラクターだと思います。

ですが、私としてはもう、ベヨネッタは冒頭にもあったとおり実質シリーズ完結と感じます。

正直、ベヨネッタとジャンヌとヴィオラで三人でシバの女王を召喚してシンギュラリティをパンチかドロップキックで太陽まで飛んでけってして大団円でも良かったとか思ってました。

ヴィオラのベヨネッタを今後プレイするかどうか今の私には答えられませんが、ヴィオラをベヨネッタとするにはファンとして受け入れ難い所があります。

ベヨネッタの由来は、銃のバヨネットを女性語にしたものを記憶を失ったセレッサにロダンがつけたものとされています。

今、刀とダーツを使うヴィオラが今後バレットアーツを
習得するとは現状思えないのです。

ヴィオラは、アンブラの魔女一族の末裔の中でも特別異端で型破りな立ち位置だと思います。

由来とファンとしての勝手な考えから非常に受け入れ難いものだと感じたのです。

また、もうひとつショックを受けたのが、前作でも過去に使ったベヨネッタの銃を使用することが出来る要素が今作にもあるのですが、その今作でのスカボロとラブイズブルーの解説文でした。

ざっくり説明すると、スカボロとラブイズブルーはベヨネッタが過去に使用した武器ではなく、ロダンが何処かの次元のベヨネッタに特別に誂えた武器とあるのです。

え!?

じゃあ、これまでやってきた1.2のベヨネッタはなんなん!?

あのとき、助けに来た初代と2のベヨネッタは過去からそれぞれの運命を乗り越え、受け入れたベヨネッタじゃないの!?

そして、その昔のベヨネッタはオリジンじゃないの!?

もう、何が何だか…疑問とショックが凄いです。


念の為に申し上げますが、私はこのベヨネッタ3シリーズを総じて愛しています。

疑問や受け入れ難いところは多いですが私としては、セレッサのベヨネッタとしての物語は実質完結したものと感じました。

ゲームとしては彼女は生きていますが、死んでしまった事実もゲームに残ります。

しばらくは、この事実とこの衝撃で喪失感に襲われることでしょう。

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