ポスト平成のキャリア戦略
本書を読む目的
これから就職活動に臨むにあたり、どんな業界や会社、強いては職種で将来生計を立てていけば良いか悩むようになった。そして最近、社会人と会う中で、大企業に入ることだけが”正解”でない気がしてきた。そこで、本書を通して、これまで(昭和・平成)とこれからの時代(ポスト平成)の仕事観について一度整理したい。
「昭和」「平成」モデルの陳腐化
▪️昭和は「焼け野原からの著しい成長」
経済は右肩上がり。攻めのハングリー精神。年功序列。ワークアンドノーライフ。
▪️平成は「昭和の劣化版」
バブル崩壊から始まり、リーマンショックなど経済は低迷。退却戦の繰り返し。ほどほど年功序列。ワークアンドバランス。
→「平成モデル」で優秀な人は、守りが上手い人。
ポスト平成の戦略
時代が一巡して、「守り」よりも「攻め」が重要になってきました。”イノベーション”の必要性が叫ばれるのもそのためかもしれません。
▪️「個として働けるか」
これからは「個の時代」が到来するとNews Picksなどで囁かれるようになりました。本書でもその必要性が語られています。
▪️自分のミッション
日本はアメリカと異なり、教育の過程で「自分とは何か」について考える場面が少なく、個人として自立していないです。集団のための農民、主君に仕える武士といった時代背景も理由の一つでしょう。自己を確立するためには、『LIFE SHIFT』の著者は以下の3つが大切だと主張しています。
1. エクスプローラー
→旅や経験を通じて自分を知る
2. ポートフォリオワーカー
→副業や会社外の活動など、複数の活動に関わる
3. インディペンデントプロデューサー
→自分で職を生み出す
私は毎日大学院へ通い、他のことを全く考える余裕がないため、一度海外へ旅行したり、インターン生として働く経験を積むエクスプローラー的なステージを現在踏むべきであると感じました。何もしない、「チャレンジ童貞」は本当につまらないです。
大天国「日本」の崩壊
▪️今の日本は「まったり期」
そもそも、事業は「立ち上げ期」、「オペレーション確立期」、「まったり期」、「崩壊期」の4つのフェーズがあります。先日就活セミナーを受けた際にも、同じ内容をレクチャーされました。それぞれのフェーズにおいて、人材の優秀さの定義も異なるようです。例えば、確立期にはMBAの素養が必要であったりします。
そして、現在の「まったり期」において優秀とされるのは、新規事業を創れる人(フロンティア人材)です。
現在の大企業には、既存事業の運用に長けた人はいますが、新規事業を創れる人はほぼ皆無です。もっと言えば、「新しい挑戦」を評価する人事制度もありません。筆者は、大企業の社員を”徳川幕府のお役人”と称しています。
キャリアの積み方
▪️20代
とにかく恥をかき、自分の無力さを知る。根拠のないプライドは捨てる。
30までにキャリアの方向性を掴む。
▪️30代
リーダー、マネジメント経験。
To Do
本書を読み、ポスト平成においては自己が確立されていること、および新規事業を作る能力があることは評価されるようになる事を学びました。以前、ベンチャーや外資系企業社員と話す機会がありましたが、日系大企業の社員より自己が確立している人が多く、仕事に対する幸福度が高いように感じました。
まずは自己分析を深める事で自己を確立していくとともに、新規事業を作る企業も見ていきたいです。