地方住宅会社×マーケティング
栃木県小山市の住宅会社に転職して1年が経ちました。
『まだ何もできていない…』というのが正直な感想ですが、この1年間で取り組んだことを整理しておきたいと思います。
まず最初は住宅業界の現状、地方の住宅事情、競合情報などの把握に膨大な時間を費やしてしまいました。
住宅の着工件数が右肩下がりなのは知っていましたが、地域に想像以上に多くの住宅会社があるのには驚きました。そして住宅を検討するご家族の多くは、検討初期に住宅総合展示場に行くことも分かりました。
カスタマージャーニーマップの作成
総合展示場に行くご家族が多いのは分かりましたが、地方の小さい会社が出展することはできません。賃料月100万円&5年毎に建替えなど、ハードルが高すぎます。
そこで、住宅購入検討者との接点はどのように生まれるのかを整理する意味でも「カスタマージャーニーマップ」を作成してみました。
そこから生み出した答えは『検討してからじゃ遅い』ということ。
いま検討している人ではなく、将来家を建てるであろうご家族と接点を作っておき、いざ家を検討するとなった時に思い出してもらうこと。
最初に思い出してもらう「第一想起」が理想だが、それが無理でも「集団想起」に入ること。
そのために、地域の飲食店とタイアップしたり、連日キッチンカーを呼び来場者と会話したり、地元の作家さんにワークショップを開催してもらったりと、とにかく地域の方を多く接点を持ち、『家を建てる時はスタジオキノコにも相談』の認識を持ってもらうように、様々な企画を実施&継続しています。
オーナーズ俱楽部の立ち上げ
カスタマージャーニーマップから、家を建て終わったご家族、つまりオーナーさんからの紹介こそ、地方の小さい住宅会社の生きる道だと再認識。
実際にいままでも、ほとんどのお客様が社員や知人の紹介でした。
そこで、より明確に打ち出すために『オーナーを大切にしすぎる会社』をテーマに、『オーナーズ俱楽部』を立ち上げました。
毎月開催するイベントへの招待、地域のお店で優待が受けられるオーナーズカード。リーフには記載ないですが、お子さまの誕生日にはバースデーDMも送付しています。そして紹介特典の案内も定期的にお伝え。
イベントには毎回たくさんのオーナーご家族が参加し、楽しんでいただいています。
大手ハウスメーカーも「住んでからのお付き合い」「一生涯サポート」などの謳い文句を掲げていますが、実際には引き渡し後のアフターサービスは、別部署や別会社に移管してしまう会社がほとんど。
大手と差別化を図る意味でも「オーナーさんを大切にしすぎる会社」の気持ちで、引き渡してからも様々な接点を持てるようにしています。
すると、撮影やインタビュー、OB訪問にも快く協力いただける、とっても素敵な関係が築けています。
ここから紹介の輪がどんどん広がっていくことを期待したいですね。
USPを再定義
自然素材をふんだんに使い、木の温もりがある家づくりを特徴としていましたが、正直特徴としては弱いと感じていました。
そこで、スタッフ全員で4時間近いミーティングを行い、USPを再定義しました。
スタジオキノコのUSPは『設計から引き渡しまで建築士が担当する工務店』です。
スタジオキノコに営業はいません。
マーケティング担当の私が、スタジオキノコの家づくりに共感いただけそうなお客様を建築士に繋ぎ、そこから先はお客様が建築士と直に話して、要望や家づくりの想いを伝えていただきます。
「え、どこの会社もそうじゃないの!?」と思う方もいるかもしれませんが、違います。
大手ハウスメーカーの多くは、契約までは営業がプランを作成します。
膨大にあるプランから、お客様の要望に近いものを組み合わせるイメージでしょうか?
「建築家と建てる家」を掲げている住宅会社もありますが、外部の建築家に依頼したり、FCに加盟して建築家が考えたプランを建てられるといった会社もあります。
でもスタジオキノコでは、自社の建築士がお客様に寄り添って、建築のプロとしてアドバイスしながら、一緒に家づくりをしていきます。そしてもちろん施工は自社(池田工務店)です。
これから
ここまでで1年が経ってしまいました。
少しずつですが問い合わせも増えてきました。
今後はこの取り組みを加速させ、さらに多くのお客さまと接点がもてるよう、家を建てようと思ったご家族の第一想起となれるよう、新たな企画も準備しています。
これまでの社会人生活20年では、BtoB領域でクライアントの集客支援や売り上げ増加施策を提案してきました。その経験を活かし、さらに新しい知識も学びながら、必ず自社マーケを成功に導きます!地方マーケは面白い!
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