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#346 怖い男子もいい奴だった

文化祭の準備って、不公平?な気がする。

クラス皆が頑張れば何の問題もないけれど、そんなわけにはいかない。

塾があるからっていつも早く帰る人とか、自分もやりたいことはあるけどクラスのためにいつも残って作業する人。

人が集まらないからなかなか準備が進まなくて、結局ちゃんと集まってきた人たちが大変になる。

文化祭の実行委員は、たいてい板挟みになる。

ルールを設ける学校側と、そのルールギリギリを攻める企画案。

ねぇみんな、いつもルールを破りに行こうとするのなんでなん?笑

私は今年も実行委員。大変ってことは分かっているのにどうして毎年やりたいなって思っちゃうんだろう。

それはさておき、とにかく文化祭のクラス企画はクラス皆で協力することが必要不可欠だ。特に受験生の私たちの学年にとっては。

提出したクラス企画の企画書が会議で通らなかった。

理由は回転率の悪さ。25分で16人しか回らないんだもん。そりゃそうなるな、なんて自分は納得してその旨をクラスのみんなに伝える。

「えーーーーー」

「別にいいだろーーーーー」

ほら、こうなる。ブーイングだ。

私以外の35人の中で一番不満げな顔をしているのが、アイツだ。

私はその男子のことが怖い。
頭脳明晰・思想強めでちょっと人を見下したような態度。

クラス企画のルールに関しても、前からブーブー言っていた。不満を言うだけ言ってあとは何もしてくれないし、自分の日々のストレスを文化委員に対する愚痴を大きな声で言うことで発散しているような感じがする。

でもその男子のことが怖いから、私は何も言えない。

あと1週間後に迫る文化祭を前にクラスの雰囲気は最悪だった。どうせ、また心の優しい数人が放課後も学校に残ることになるんだろうな…

と思っていたのだが、次の日放課後になると、アイツを含めた男子数人が教室に残って何やら話していた。

聞き耳を立ててみると、クラス企画の回転率について話しているようだ。

「回転率とかだりーな、まじで。」

「でも客が回らないとおもんないよな。」

「1グループの人数増やすだけでも、結構変わるんじゃね?」

「そしたら全員がゲームできねぇじゃん。」

「そっかー」

「だったらさ…」

なんだよ、考えてくれてんじゃん。アイツを中心とした男子ズは、その次の日の放課後も残って話をしていた。そして、ホームルームの時間にクラスに向けて改善案を提案してくれた。

表面だけを見て、「怖い男子」を決めつけていた私がちょっと恥ずかしい。きっと彼だけじゃなくて、いろんな人のことを私は決めつけているんだろうなと思った。自分の視野や意識の外のことをもっと気にして、考えなければならないと思った。

いつもありがとうございます!