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【今"観たい"音楽】Allergyと퀸카 (Queencard)

KPOPガールズグループ、(G)-IDLEが新しいアルバム「I feel」をリリースしました。
(G)-IDLEは、彼女たちしかできない音楽と世界観でメッセージを発信し続けている、現在のKPOPでも唯一無二の存在感を放つグループです。

そんな彼女たちのニューアルバム「I feel」より、
「Allergy」と「퀸카 (Queencard)」について書きたいと思います。

この2曲はミュージックビデオがYouTubeにアップロードされているので、
ぜひ見てほしいです。
2つのビデオは、ストーリーがつながっていて、おもしろいです。
韓国語や英語の歌詞がわからなくても、歌の内容が入ってきて
グッとくると思います。
ちなみに、퀸카 (Queencard)とは、容姿が優れた女性のことをいいます。なにかの集まりの中では1番人気者のマドンナ的な存在です。

Allergy

「Allergy」では、「私は鏡アレルギー」という歌詞があるように、
容姿に自信の無い女の子が主人公です。
輝かしい世界観のMVですが、どこか息苦しさを感じてしまいます。
女の子は、スマホの中にいるインフルエンサー的なQueencardを見ては、
「なんで私はかわいくないの?」「なんで私はセクシーじゃないの?」
と嘆きます。
世界はなんだか、自分以外でうまく回っている気がする。
「なんで私は私なんだ?」「私を愛してよ」
しかし、羨望の的であるQueencardもまた、
悩みを抱えているのでした。
そんなことはつゆ知らず、主人公の女の子は顔にメスを入れる決断をします。

この内容は、前作「Nxde」のメッセージとは大きく反するものでした。
「Nxde」は、セクシーでおバカな女の子としてのイメージを押し付けられることにNoを突きつけ、着飾った自分を脱ぐ(ヌード)ことこそありのままで美しいという内容でした。
以前、下記の記事で感想を書いたので、よかったら読んでください。

퀸카 (Queencard)

続編となる「퀸카 (Queencard)」。
女の子は整形手術を終え(もしくは空想の夢なのか)、
鏡に映し出される姿は、Queencardたちそのものです。
が、次の瞬間、自分に戻っています。

ラスト、別の世界線では、手術を受けずに病院から飛び出してくる様子が描かれています。女の子は、ありのままの姿で笑っているのです。
ここで女の子に向けられる褒め言葉が、「かわいい」「セクシー」ではなく、
他の言葉であることにも注目してほしいです。

この曲のメッセージは、やはり「ありのままで美しい」。
自分は自分のことを可愛がっているのだから、十分に美しいんだ、というメッセージが込められています。
このMVは、全体的に「Allergy」よりもヘルシーではつらつとした印象を受けます。
どんな格好をしていても、自信があって、魅力的です。

Allergyをやることの意味

「Nxde」に引き続き、「퀸카 (Queencard)」では、
ありのままの自分が美しいというメッセージが込められていました。
(G)-IDLEのコンセプトでもあるのでしょう。

でもでも、それならば、「퀸카 (Queencard)」だけでも良かったのでは、
と思うかもしれません。
そんなとはありません。「Allergy」があることによって、
彼女たちが「ふつうの女の子たちの代弁者」になってくれるのだと思います。
だって、彼女たちはなんぼ言ってもKPOPアイドル。
あえて言いますが、容姿がかわいいのはもちろん、
デビューからたくさんのヒット曲を出し、とってもキラキラして見えるでしょう。
いつでも誰かの「Queencard側」に行ってしまうことができるんです。
外見至上主義の大きな流れにNoと言い続けたって、
それを助長する側になりかねない。
だから、「퀸카 (Queencard)」だけでは、
ただ理想を歌っているアイドル、で終始してしまったかもしれません。

しかし、もちろん彼女たちも悩むことがあり、
表に出るが故に容姿でなんやかんや言われたこともあります。
そんな彼女たちの体温がこもった「Allergy」があることによって、
メッセージに説得力が増し、「ふつうの女の子」たちの救いになるでしょう。

まとめにかえて

いつも期待をいい意味で裏切り、期待を超える興奮をくれる(G)-IDLE。
強いメッセージは、確かな歌唱力と本格的なラップで支えられています。
これからもどんな闘いを見せてくれるのか、楽しみです。
パフォーマンス動画もよかったら見てください。
なんかグッときてしまいました。


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