雪と共に思い出される傷
雪、降りましたねー。
当方は雪国なんで雪が降って当たり前なんですが、それでも毎日毎日の除雪作業に辟易しておりましたが、久しぶりの晴れ間に「ああ、このに住んでてよかった。」思える銀世界が広がっていました。
そんな時必ず思い出される雪の思い出があります。
私が小さい頃は除雪もそれほど完璧ではなくて、除雪車が通った後は、道の両側に雪の壁ができていました。
道幅も狭くなってしまうので、ローカルルールでその除雪でできた壁を踏み固めてその上を歩いて学校に通っていました。
その日も当時小2の私は雪の上を歩いていました。
いつもと違うのは、両手にどこかで拾ってきた大きな氷の塊を持っていたこと。
なんであんなものを持って歩いていたのかは未だに不明なんですが、足元がおぼつかない雪道、そして両手に荷物、後ろにはランドセル、長靴。とバランスをとりにくい要素たっぷりだったもんで、私は盛大にこけました。で、両手で氷を待ってたんで、手をつくことができず顔から転んでったんですよ。
氷に。
なもんで、気がついたら顔が血だらけで、びっくりした私はワンワン泣いてしまいました。
そんな私の泣き声を聞きつけて、当時小6だった近所のお兄さんたちが駆けつけてくれて
「ともちゃん大丈夫?!」
と心配してくれました。
私はホッとして、「大丈夫」と彼らに答えた次の瞬間。
「俺たちのせいじゃないよね??」
「??????」
この少年はなにを言っているんだろうと、少女なのに本気で思いました。
もちろん彼らは無関係の単独事故なので
「一人で転んだから、違う。」
と答えました。正直に。
そしたら、彼らは
「良かった!じゃあね!」
と、風のように去っていきました。
己の心配かーーーーーーーー!!!!!!!
わしの心配じゃ無かったんかーーーー!!!!
一人顔から血を流して雪の上で座り込んだ私はボー然としました。
小学校2年で、初めて
「心が痛い」
と言うことを経験した雪の思い出でした。
皆様も、道端で転んでいる人を見つけたときは、優しく心配してあげてくださいね。
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