弦楽四重奏「陽光」

解説

はじめに、レーベルの原曲名の訂正です。。

東方幻想郷(旧作)から幽香ちゃんのテーマ4曲で、4楽章構成の曲を作るはずが進捗が振るわず、急遽「今昔幻想郷」の単品アレンジとなりました。

(旧作アレンジは、次回(2月の幽香オンリー)リベンジしたいです!)

また軽やかな曲調にしようと思ってましたが(ジャケットが夏仕様なので)、いつものようにどっしりしたアレンジです。

楽曲形式

編成:弦楽四重奏
形式:ソナタ形式
調性:ロ短調
拍子:3拍子

呈示部

第一主題(0:00)

バイオリンが主旋律、ビオラ、チェロが伴奏で透明感がありながらも少し悲しげな雰囲気で始まります。

途中、和声的に少し展開した後、また冒頭に戻り、2ndバイオリン・チェロがメロディをリズム変奏して、一旦終止します。

第二主題(1:10)

和声的な導入の後、少しテンポを落として第二主題(嬰ヘ短調)になります。音価が長く、音域も高いため、第一主題よりもさらに澄んだ、クリアな音楽になります。

主題の一部による小展開を挟んだ後、再び主題が繰り返され、そのまま次の場面へ進んでいきます。

展開部

展開部(2:35)

ホ短調になり、第一主題の後半から取った、アーチ状の音形をバイオリンを少しずつ音高を変えながら繰り返して展開していきます。
ビオラ、チェロも同じように少しずつ上昇しクレッシェンドしていきますが、展開部はかなり短めで8小節で終わります。

再現部

第一主題(2:46)

再び冒頭のメロディになり、型通りの再現です。
ただし和声的な部分で少し装飾音が入り、その後四声がフーガの要領でチェロからそれぞれメロディを奏でます。
さらにそれが一段落すると、ファーストとビオラがメロディのハモリ、セカンドとチェロが対旋律のハモリを奏でて、大展開して盛り上がり、そのまま第二主題へ続きます。

第二主題(3:51)

型通りの再現でロ短調で第二主題が現れます。
こちらも一回再現されると、息の長い音符が続き、主題を回想しながらも少しずつ第一主題を予告する音形を提示して、クライマックスへ進みます。

締結部

コーダ(4:35)

最後に再び第一主題が出てきます。これまで伴奏に徹していたビオラとチェロも動きが活発な旋律になり、全楽器で力強く奏して最後は余韻を噛み締めるように静かに曲を閉じます。

全体構造

構造を書き出すと次のようになり、
A - A - A(展開) - A - A - B(接続)
全体としてはこのパターンを3回繰り返す形になっています。

[ 呈示部1Ⅰ - Ⅰ - Ⅰ(小展開) - Ⅰ - Ⅰ ] - [ 経過部 ]
[ 呈示部2Ⅱ - Ⅱ - Ⅱ(小展開) - Ⅱ - Ⅱ ] - [ 展開部 ]
[ 再現部 Ⅰ - Ⅰ - Ⅰ(大展開) - Ⅱ' - Ⅱ' ] - [ 締結部 ]


構造を少し優先したので繰り返しが多くてシューベルトみたいな感じになっちゃいましたが、その分要所要所で変化をつけて飽きないよう工夫しました(伝わると良いのてすが。。)

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