ぽすたん(PoS&ThaN)
2024年9月23日 「科学世紀のカフェテラス」で配布の夢違科学世紀アレンジの解説になります。
2024年6月1日 東方紅楼夢 19.5 遠野物語 / 夢の世紀魅知の旅 再訪で頒布予定の秘封アレンジの解説になります。
2024年5月3日 第21回博麗神社例大祭(春)で頒布しました、東方星蓮船のピアノ三重奏アレンジの解説記事まとめになります
2023年5月7日 第20回博麗神社例大祭(春)で頒布しました、東方バレットフィリアのピアノ三重奏アレンジの解説です。 アルバムのアートワークは下記からどうぞ https://sonatabi.main.jp/WORK/SNTB-0001/SNTB-0001.png
2023年5月7日 第20回博麗神社例大祭(春)で頒布しました、東方虹龍洞のピアノ三重奏アレンジの解説です。 アルバムのアートワークは下記からどうぞ https://sonatabi.main.jp/WORK/SNTB-0001/SNTB-0001.png
解説はじめに、レーベルの原曲名の訂正です。。 東方幻想郷(旧作)から幽香ちゃんのテーマ4曲で、4楽章構成の曲を作るはずが進捗が振るわず、急遽「今昔幻想郷」の単品アレンジとなりました。 (旧作アレンジは、次回(2月の幽香オンリー)リベンジしたいです!) また軽やかな曲調にしようと思ってましたが(ジャケットが夏仕様なので)、いつものようにどっしりしたアレンジです。 楽曲形式編成:弦楽四重奏 形式:ソナタ形式 調性:ロ短調 拍子:3拍子 呈示部第一主題(0:00) バイ
後書き最後までお聴きいただきありがとうございました(お疲れさまでした) いま聴くと技術的に未熟なところやちょっと冗長な部分があったりしますが、初めて作った秘封アレンジであることや時間をかけて色々な想い・アイディアを盛り込んだ(詰め込んだ)作品なので、とても気に入っていて、自分の原点のようなアレンジです。 そうした秘封・音楽愛が少しでも伝わり、楽しんでいただければ幸いです。 後書きの後書き「ふぅ、なん……とか……弾き切ったわね……(ぐったり)」 「えぇ、こんなに大変は曲とは
解説祭りだ祭りだ!と賑やかな祭り囃子に誘われ、子供たちが駆け回っているような明るい「陽」のパートと、打って変わって夜の静けさが身に染み入るような、森閑とした「陰」のパートからなり、スラブ風舞曲のように、明・暗を交互に繰り返しながら曲が進みます。 原曲 童祭 ~ Innocent Treasures、夢と現の境界 曲調 調性:ロ短調 形式:ソナタ形式 呈示部第一主題(00:00) ユニゾンで勢いよく快活に「祭」の主題(第一主題)が奏されます。(実はこれは「童祭」のテ
解説沈んでいく夕陽を眺めているときの、時間が伸びていくような、けれども景色はどんどん速さを増して移ろっていくような、黄昏時の不思議な時間感覚のようなアダージョです。 原曲 科学世紀の少年少女 曲調 調性:ホ短調 拍子:4/4 形式:ソナタ形式 序奏00:00 序奏(回想) 第一楽章の展開部の最後を回想しています。少し形は違いますが、続く第一主題のメロディを予告するような役割も持たせています。 (この悲壮感ある和音で始めるのは、チャイコフスキーの「フィレンツェの思
解説目覚めたばかりでまだ夢の中か現なのか、足元がおぼつかないまま、ふらふらしたながら、さ迷うスケルツォです。 原曲 華胥の夢 曲調 調性:ロ短調 拍子:3/4、4/4 形式:ソナタ形式 呈示部00:00 提示部(第一主題) 千鳥足のように、よたよたと拍子が揺らぎ、三拍子と四拍子を行ったりきたりします。寝言のように同じことを何度も言ったり、曖昧さに溢れる「夢現」の主題(第一主題)。 00:31 提示部(第二主題) 「境界」の主題(第二主題)はそれまでの一転して、決然
解説ZUNさんの誕生日に寄せて作ったアレンジになり、東方・秘封作品を世に産み出してくれたことに対する感謝の念など、祝祭的な雰囲気に仕上げました。 また自分が好きな作曲家が使っていた技法(循環主題)など、凝ったことを色々やろうとして盛りだくさんになっています。(すみません;;) 原曲 童祭 ~ Innocent Treasures 曲調 調性:ホ短調 拍子:4/4 形式:序奏付きソナタ形式 序奏序奏主題(00:00) 眩しく輝く太陽のような「日の出」の主題(序奏主題
前書きの前書き「こんな夢を見た」という書き出しで始まる、美しく不穏な夢の世界を描いた小説がある。 私、宇佐見蓮子の目の前にいる、マエリベリー(メリー)はちょうどそんな感じであった。 「……でね、これがその夢の中で拾った『楽譜』なのよ」 夢の話であったはずが、いつの間にか現実と地続きになっている。そしてそれがさも当然と言わんばかりに話が進んでいく。まるで夢の中みたいにあべこべだ。 「うーん……拾ったのは夢の中で、それがいま机の上にある、と。もう少し詳しく説明してくださるかしら
後書き 後書きの後書き「……。蓮子、何とか弾き切ったわね。それにしてもいないはずのパートがずっと聞こえていたような……。あれは何だったのかしら」 「え?そうだったの?私はメリーが途中でいなくなっちゃってびっくりしたわよ。でも途中で止めるわけにはいかないからずっと頑張って弾いてたのよ!」 「いなくなったって?私が?んー、そういえば休みに入ったあと小節を数えていたら目の前が真っ暗になって、そしたら小節番号が分んなくなって……あ、そこで合図の音が聴こえて戻りのタイミングに入ってこ
前書きの前書き「ふぅ……。ほら、蓮子。言われた通りヴァイオリンを持ってきたわよ」 「お疲れ様、メリー。実は見てほしいものがあってね、実家に帰っていたときに見つけたんだけど」 「また時代のついた楽譜ねぇ。えーっと、弦楽四重奏の為の『夛世界』(たせかい)?ふーん、でも私たち二人だけでしょう?」 「それがね、2ndヴァイオリンとヴィオラパートが全部白紙で、どう見ても二重奏なのよ」 「えぇー!?あ、本当だわ。(ん?でも幽かに音符が書かれているような?)」 「でね、それだけじゃなくて、
解説第三楽章の重要人物であるヴィオラが抜けて、ついに二重奏(秘封倶楽部)になります。 不思議を探しに行ったメリー(1stヴァイオリン)が神隠しに遭い、残された蓮子(チェロ)はひとり常陸へ向かいます。 しかしそこで見つけられず途方に暮れますが、メリーの後を追いかけて行くと、呼び掛けに応える声が聴こえる! 二人が手を取り合うとき、見えざるものたちの力により、元の世界へ戻っていく。 そこは輝きに満ち満ちて美しい世界だった。 原曲 「七夕坂夢幻能」から 「夜じゃなくてもお化け
解説第二楽章までは四重奏でしたが、第二楽章の重要人物の2ndヴァイオリンが抜けて三重奏になります。 量子力学を語る上では避けて通ることのできない波と粒子の二重性を、それぞれにメロディを当てて表現したメヌエットです。 また波はarco(弓で弾く:ひく)、粒はpizzicato(指で弾く:はじく)というように、奏法も別々になっています。 最初、波・粒は別々で現れますが、曲が進むにつれて境界が曖昧になり、渾然一体となっていきます(「波と粒の境界」という弾幕がありますね!) 量
解説忙しなく刻むリズミカルな音楽、さながら原子振動などのミクロな物理現象のような、機械的 それが一転して中間部では、それまでの音楽と対比をなすように妖しいメロディが登場し、あのお方の姿が一瞬垣間見えます。 再び元のリズミカルな音楽に戻り、その勢いのまま終わります。 コンセプトベルの不等式は、物理量に隠れた結びつき(変数)がないか調べるために考案されたものですが、東洋思想では 『老子』の「これを視れども見るに足らず、これを聽けども聞くに足らざるも、これを用ふれば旣󠄁すべからず
解説静謐な時間・場所で、朝日が折り重なるように差し込む中、あたりの霧が静かにたゆたうような寂寞とした曲です。 素材としているメロディは少ないですが、光の加減や時間の移ろいで少しずつ表情が変わっていくようなアレンジになっています。 原曲 「七夕坂夢幻能」から 「七夕坂に朝が来る」 曲調 調性:ホ短調 拍子:4/4 形式:ソナチネ形式(展開部省略型) 呈示部序奏(0:00) アルペジオ(分散和音)をチェロから順番に鳴らし、光が重なって揺らめくような、明るいけれども視
解説聖白蓮は東方における仏教の権化ということもあり、好きなキャラですのでそうした思い入れも込めて書いたアレンジになります。 短いけれども深く印象に残るような曲を目指したいと考えていたとき、↓の曲を見つけ、素朴だけれども心に響く音楽に感銘を受け、この方向性で作ろうと決めました。 非常に安らかで満たされた気持ちになる曲ですので、よろしければぜひ聴いてみてください。 Lou Harrison & Richard Dee / Suite For Violin With Ameri
解説「魔界地方都市エソテリアに民族音楽があったらどうなるか?」みたいなことを考えながら作ったアレンジですが、毘沙門天ということで仏教的な要素も少し入れています(後述)。 イントロからの激しい変拍子は、バルトークの弦楽四重奏第五番第三楽章 Scherzo (Alla bulgarese):ブルガリア風のスケルツォのオマージュです。 ブルガリアの民族は4+2+3/16拍子のような、細かく変則的な変拍子がとても特徴的で、このアレンジではこうした変拍子を使いつつ、テーマが進むにつ
解説ベートーヴェンのピアノ三重奏曲7番「大公」のオマージュで、賢将ことナズーリンを将校に見立てた、勇しく力強い感じのアレンジを目指しました。 「春の湊に」のメロディが多いのでどうまとめるか悩みましたが、「賢さ」=余計なものをそぎ落とす、大切なものを見定める(見つけ出す)というコンセプトで、曲が進むにつれてメロディが減っていくという大きな流れに落とし込みました。 ちなみに楽想のNasuto(ナズート)はイタリア語で「鼻がきく」「賢い」という意味があり(参照)、ナズーリンの名