シェア
以前、私の曾祖母が化物を「もんもん」と呼ぶことについて覚書を書いた(詳細はリンク参照)。 まさしく柳田国男が採集した民俗語彙と、その傾向に合致する一例であり、そんなものが令和の世までも生き残っている事実は、存外我々の身近にある不思議な「過去」を思い起こさせてくれる。 そんな感傷に浸りながら記事を書き終えた私は、ふと、別の事を思い出した。 よく考えれば我が曾祖母は、隣人が狸に化かされていた話さえ、私にしてくれたのである。しかも、昔語りの伝え聞きなどではなく、「隣家の