日本の学校教育制度のシステムエラー

日本の学校教育最大のストロングポイントは、「安い予算で、最大効果の”一斉授業”を行う」ことにありました。
いまの日本は北欧型を目指したいようですが、アジア諸国は日本の「安く高効率な一斉授業」を見習いたいと来日します。箱に詰めて、ハイレベルな中産階級を育成したいなら特に。
でも日本は、同じ予算と箱(校舎)のまま、北欧型の個別最適な学びを目指そうとするからヘンなことになっているわけです。

完全にシステムエラーです。
英語だけでなく数学なんかも、優秀な人材は飛び級させるべきなんですが、せーのでゴールテープを切る日本の風土にはなじまないとして、無数の才能が飼い殺されてきたことだと思います。
研究者が海外へ逃げるのも当然かと。

たとえば英検5級が中学初級、4級が中学中級、3級が中学卒業程度とされてますが、小学5年から教科として学ぶようになったいま、CANや過去形は小学校で習ってしまいます。文字指導について「なぞり書きでよい」とされているだけであって、内容的には5~4級のことを習ってるわけで、いまの小学生は卒業までに5~4級とる子が一気に増えてます。
当然、中学入学後に5級の内容だけを学ぶのは、その子たちにとって退屈きわまりないわけで、一斉授業では才能を殺してしまいます。

そうなると、自由進度学習/個別最適化(最大化)への移行は、当然の流れなわけですが、前述のように同じ予算(人と箱)のまま移行しようとしてシステムエラーが起こってます。
一人一台端末が唯一のブレイクスルーポイントでしたが、次のICT機器更新に予算がつかなければ、これも破綻します。デジタル・ディバイドの根っこには、各自治体のキャピタル・ディバイド(予算を維持できるか)が存在するからです。

あなたの自治体は、大丈夫ですか?
ネクストGIGAに、対応できそうですか?

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