石作りの海
「六部、アニメ化するってよ」
『六部?なにそれ?何県?』
「地名じゃないよ、ジョジョの六部の話ね」
『ジョジョ…?ああ、あの黒ずんでて触るとビリッとする…』
「違うよ。そのネタ、どこまで伝わるんだよ」
『ジョジョってアレでしょ?ジョジョの奇妙な冒険とかいう、ジャンプの漫画』
「そうそう、よく知ってるじゃんか」
『いや、名前だけね?絵がちょっと濃くて、あんま受け付けないんだよね』
「ああ、まあそういう人、いるよね」
『だからいきなり六部とか言われても、ジョナサンなのかジョセフなのか、ジョルノなのか。まったく検討も付かないよ』
「うん、100%読んでるね。キミ」
『確かジョジョって、各部ごとに主人公が変わるんだよね?六部はちなみに、主人公誰?ジョニィ?仗助?それとも定める方の定助?』
「うん、八部も読んでる事は伝わったよ。六部は徐倫だね」
『徐倫…?』
「なんでそれだけ知ってて、徐倫知らないんだよ。逆にすごいよ」
『CUJO…JOLLYN…』
「うん。間違いなく知ってるな、キミ」
『でもアニメ化すると、気になってた人も見やすいから良いよね』
「そうだね、漫画より話もサクサク進むだろうし」
『私も気になってたし、コレを機に見てみるかなあ』
「あ、知らない体は貫くんだね」
『いやちょっとは読んだんだよ?でも、あんまり内容難しくて覚えてなくてさ』
「ああ、まあ確かに、六部はちょっと内容複雑なトコあるかなあ」
『複雑過ぎるよ。ジャンプ掲載時は「アース・ウィンド・アンド・ファイアー」だったのが、単行本収録時は「プラネット・ウェイブス」になってたりとか。「ステア・ウェイ・トゥ・ヘヴン」も「メイド・イン・ヘヴン」に名前変わってたし…』
「もう詳しいとかじゃないな。マニアじゃんか、キミ」
『いやいや!本当に詳しくは知らないんだよ!キャラとかストーリーもいまいち覚えてないし!』
「……何一つ信用ならないんだが」
『いや、本当に。キャラクターも多過ぎて、誰が誰だかさっぱりわからないし。スタンド能力も複雑化され始めたから、いまいち理解出来てないし』
「…それだけ語れるなら、理解は出来てると思うんだがなあ」
『唯一覚えてるキャラクターは、ロベルト・プッチ神父くらいだよ』
「絶対詳しいだろ、キミ!!」