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【前編】「ディズニーランド理論」で叶える“最高のポルシェライフ”――1万台を査定した店長が語る「本当の綺麗さ」とは
ポルシェ買取専門店「Cloud」店長の西川です。車業界に入り、もう21年になります。これまで1万台を超える車を査定してきました。そんな僕が今回、「ポルシェがわが家にやってきた」で人気女性ポルシェブロガーの高野さんをお迎えして愛車を最高の状態に保つというテーマで対談をさせてもらうことになりました。
僕は普段、車を「商品」として見ていますが、「オーナーさんがどう乗ってきたか」「どれくらい愛情をかけてきたのか」が自然ににじみ出てくるのを感じます。そういうエピソードを知ることが、実はとても面白い。今回の対談では、高野さんと一緒に、ポルシェならではの魅力や、車を綺麗に保つ意義などを深掘りしていきたいと思います。
「プロの視点から探る“本当の綺麗さ”――1万台を査定して見えてきた価値の引き出し方」【前編】
商品としての「ベストな状態」を目指す想い
高野「今お店にある車をとても綺麗に磨いたり、写真も綺麗に撮影するのはのは、車好きっていうところから来てるんじゃなくて、お客さんにいい状態で届けたいっていう気持ちから来てるものっていう感じですか?」
西川「基本的には、車好きっていうところから来てるのも若干はあるかもしれないですけど、商品として見たときにどうすれば一番いい状態で価値を伝えられるか、っていう感覚の方が大きいですよね」
高野「それは商品として見たときに、どうすれば一番よく価値を魅力的にアピールするかっていう視点からやってらっしゃる、ということですよね?」
西川「そうですね。なので、一番状態がいいのはやっぱり新車で納車されるとき。そこにどれだけ近づけるか、っていう感じですね」
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「戻せるか、戻せないか」――1万台査定の経験が導く基準
高野「めっちゃ汚い状態で来たりもするんですか?」
西川「めちゃくちゃ汚いっていうのはあんまりないですけど、車を見た時に仕上げて状態をどのレベルまで戻せるかっていうのを考えるので、基本的に、イメージしてる状態まで戻せない車は置かないですね」
高野「あー。なるほど」
西川「自分の感覚の中なんですけど」
高野「それはじゃあ、もうお断りするということですか?」
西川「お断りはしませんが、買取ってもオークションに出すっていう感じですね。店頭に置いて販売するのはやらないですね」
高野「それってどういう基準なんですか?」
西川「どういう基準かって言ったら、例えば走行距離と年式というものが一番わかりやすい数字のものさしなんで、じゃあこの年式とこの距離だったらだいたいこれぐらいの使用感だろうな、っていうイメージより綺麗なのか、ちょっと汚いのかっていう感じで。
綺麗なやつはもっとさらに綺麗に仕上げられますけど、ちょっと汚いやつは“想像以上”には戻らない。だからそういう車は店頭には置かないですね」
高野「そうか、年式と距離。そうですよね」
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西川「はい。だからパッと見て“綺麗か汚いか”。まぁ、綺麗っていうジャンルに入っても、例えば、1年で2000キロしか乗っていない車でも、厳しく見ると“汚い”と判断される場合がある。完全に感覚の世界ですよね」
1万台査定してきたからこそ見える「使用感」とは
高野「それは先輩とかから教えてもらって、自分で見ながら『この年式だったらこのぐらいだろうな』って自分で学んだノウハウ、っていう感じなんですか?」
西川「そうですね。査定は21年もやってますから、その中で見てきた車は1万台は超えてると思うんで。だからその中から割り出されるみたいな感じなんですよ」
高野「すごい」
西川「新人の頃なんて月60件、70件は査定してたんで、年で720~840台ぐらい。それを20年やれば1万は超えますよね。途中で役職に就いて数は減ったりもしましたけど、それでも1万台は超えてますが、1万台が業界として多いか少ないかは分からないですけど、一般的には『えっ』って思われるかもしれないですね」
高野「100台とかでも結構見る方だと思うのに、1万台って……それはすごいですよね」
高野「それって大体、どのぐらいで掴めるようになるんですか?何台くらい見てたら大体こうやなっていうのって、何年目ぐらいからつかめてくるんですか?」
西川「車を見るときに細かいところまで気を使ってる見ているかどうかにもよりますけど、惰性で見てたら何台こなしてても難しいですよね。きっちり細かいところまで見ても3000台ぐらいは見ないと感覚はつかめないと思います」
高野「へぇー。何を見るんですか? 中古車を見るときって、新車だったらそんな見るところないじゃないですか。中古車ってどこを見たらいいか、みんな悩むと思うんですけど」
西川「正直、査定で最初に気にするのは外装の傷なんですけど、これは補修すれば元に戻ります。
あとはやっぱり元に戻らないっていうのが内装の使用感ですね。多少のシワやスレはリペアで直せるけど、“使用されて“全体的に疲れた感じ”はごまかしきれないので、その感覚は重要ですね。部分的にリペアしても、本来の綺麗さとは違う感じになることもある。そこを見極めるのが査定のポイントです」
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