見出し画像

「羽根が生えてもバレない!?」

ポルシェ買取専門店「Cloud」の店長・西川です。私がこの業界に入ってから、気づけばもう21年。好きが高じてポルシェに携わる仕事を続けてきましたが、いまだに新鮮な驚きやワクワクが尽きません。今回も「ポルシェがわが家にやってきた」で人気の女性ポルシェブロガーを高野さんをお迎えし、実際の現場やポルシェにまつわるリアルなエピソードをざっくばらんに語り合ってみようと思います。ポルシェ初心者の方にも、すでに複数台お持ちの方にも楽しんでいただけるようなシリーズ対談をおこなっています。


衝撃!「奥様に内緒で羽根が生えた」ポルシェ購入の裏事情

高野「どのモデルに乗ろうかなって考えている方で、“奥様(家族)のためのポルシェ選び”なんて言われることもあって。実際、奥さんを説得するのって難しそうですよね?」

西川「確かに好きな車を買う際のネックとして奥様を説得っていうのはありますが、実際には相談済みで了承を取ってから来店される方は多いですね(笑)」

高野「1台目のポルシェを買う時、奥さんに“え? ポルシェ?”って反対されたなんて話をよく聞きます。いきなり高級車を買うってなるとびっくりされる方も多いんでしょうか。『どうやって奥さんを説得したらいいですか?』みたいな事例がもしあれば教えてほしいなと思ったんですが。」

西川「そうですね。うちが取り扱ってるのは911・718等のスポーツタイプが多いので、“説得”というよりは、もう”買うことが決まった後に”に報告するっていう事後報告が多い印象です。中には面白い例もあって……。以前、997のカレラ(白)から991のGT3に乗り換えたお客様がいたんですよ。『奥様に内緒で買っても大丈夫ですか? バレないですか?』って聞いたら、『いや、ボディが同じ白で形も似てるから、改造したって言えばわからないでしょ』って(笑)」

991.2GT3 リアウイング(羽根)


高野「羽根つけただけ、みたいな(笑)」

西川「そうそう。だから“奥様の了承を得るために相談”っていうのは、実はあまりないんです。奥様がどこまで車に興味あるかにもよりますし。」

高野「なるほど。でも確かにそこまで細かく見てる奥さんは少ないかもしれないですね。」

西川「そうなんですよ。それに、ほとんどの方は家計からではなく、法人や個人資金で買われていて、家計に影響しないっていうパターンが多いですね。『一応、奥さんに相談してみないと』って口にされる方は、5%くらいの印象です。」

高野「そっか、そのくらいの所得や余裕があるから、別に家計を圧迫しないんでしょうね。」

西川「複数台持ってたり、ファミリーカーは別に所有してたりするので、奥様からの反対って本当になくて。でも検討している車種がマカンやカイエンを検討されている方は、マカンとベンツのGLCやBMWのX3で迷ってるケースはありますね。奥様が『やっぱりベンツやBMWがいい』っておっしゃることはあるみたいですけど、もう車種がほぼ決まってると、そのままストレートにポルシェ行っちゃう方が多いです。」

高野「なるほど。そう考えると、普通の国産ファミリーカーのディーラー営業なんかは、もっと大変そうですね。」

西川「でしょうね。いろんな外的要因が関わってくるでしょうし。」

西川「そういう意味では、ポルシェは趣味性が強い車なので、『そんなにお金かけて』っていう話がほぼない世界ですね。」

高野「すごーい。すごい世界……。」

西川「ええ、本当に。“奥様の反対問題”ってあまり起きないんですよ。」


「迷うな危険!?」ポルシェ購入の温度感は“即決”が基本

高野「なるほど、じゃあ買取じゃなくて購入の相談でCloudさんに来られる方は、もう“これ欲しい!”って決め打ちで来て、気に入れば即決って感じなんですか?」

西川「そういう方も多いですね。あとは“今すぐではないけど、将来的に欲しいから、まず見に来た”っていう方もいます。もちろん温度差はあるんですけど、“他のメーカーも含めて検討してます”とはあまり言われないです。」

高野「ポルシェってそうですよね。うちの夫も5年前、中古で991のカレラ4 GTSを買ったんですけど、リアシートがレスのタイプとか、ホイールの5穴かセンターロックかとか、いろいろオプションがありますよね。『なかなか出ない仕様が、たまたま出たから即見に行って決めた』って言ってました。」

911(Type992)GTS センターロック

西川「GTSだと標準装備が多いですし、センターロックとか5穴ホイールの違いで探す方は多いですよ。こだわりを持ってポルシェを探されてる方は常にネットで検索されているので“珍しいオプションが付いていた”“欲しい仕様がちょうど出た”っていうタイミングで『もう買うしかない!』ってなるんでしょうね。」

高野「ですよね。しかも中古車って一点物だから、他の人に先に買われちゃったらもうそれで終わりですし。皆さん焦るんじゃないかと思います。」

西川「まさにその通り。電話で問い合わせが入ってきて、『ほかに問い合わせって入ってますか?』で『今、3件目の問い合わせです』って言うと、『じゃあ、先に手付金を…』みたいな(笑)。本当に人気のある仕様だと掲載してすぐに問い合わせが殺到して、あっという間に決まることも多いです。」

高野「“どうか売れちゃわないで!”って、現金持って行きたくなる気持ちもわかります。」

西川「そうなんです。『現物見ないと不安だけど、他の人に取られるのは絶対嫌だから、先に押さえさせてください』っていう流れがあったりしますね。やっぱりポルシェは特殊というか、熱量がすごいです。」

高野「他にも狙ってる人がいるかもしれないと思うと、躊躇できないんでしょうね。」

西川「そうですね。まさに“一点物”の世界です。」

一点物に燃える!こだわりオーナーの“買うしかない”衝動

高野「いやー、聞けば聞くほど、ポルシェの中古市場って面白いですね。“自分だけの1台”が見つかればすぐ手を打つ。逆に言うと、その決断力が求められる車なんですね。」

西川「本当にそうなんですよ。やっぱり“このポルシェと同じ仕様は二度と出会えないかもしれない”っていう緊張感がありますし、過去に欲しかった車を逃した経験のある方ほど、決断が早くなる傾向がありますね。」

こだわりのカラーステッチとガーズレッドメーターパネル

高野「わかります。私も“これだ!”って思うモデルに出会ったら、きっと迷わず押さえちゃうと思います(笑)。」

西川「その瞬間のインスピレーションって大事ですよね。中古ポルシェは本当に一期一会ですから。」

買う前も乗っても最高!ポルシェライフが作る終わらないワクワク

「今後も、より多くの方に“ポルシェに乗る楽しさ・検討する楽しさ”を知ってもらいたいと考えています。とはいえ高級車というイメージがあるので、最初は敷居が高いと思われるかもしれません。でも実際は、魅力的な中古車が豊富で、新車とはまた違う“自分だけの一台”を見つける醍醐味があるんです。そのお手伝いをするのが私たちCloudの役目。これからもお客様の希望に寄り添いながら、もっと手軽にポルシェを楽しめる選択肢を提案していきたいですね。」

編集後記

改めて振り返ると、今回の対談では「奥様への説得」というテーマから始まり、中古ポルシェならではの“迷わない即決”の世界について深くお話しできました。ポルシェって一見、敷居が高そうに思えますが、実はみなさん自分のペースで“好きなものを好きなように”楽しんでいるんだなと感じます。決める時はすぐ決める、購入後にちょっとした“改造”で言い訳をするなど、ユニークなエピソードがたくさんありますよね。
こうして高野さんからの率直な質問にお答えする形で、ポルシェのリアルをお伝えできたのは私自身も楽しかったですし、今後の参考になる部分も多かったです。これからの連載でも、読者の皆さんにとって身近に感じてもらえるよう、いろんな角度でポルシェの魅力を掘り下げていきたいと思います。次回もどうぞお楽しみに!

■Cloudグループのサイトはこちら
https://www.cloud-importcargroup.jp/purchase/#purchase-form

■Cloud店舗一覧
ポルシェ専門のプロフェッショナルが各拠点でお待ちしています。

Cloud car concierge
https://www.garage-cloud.com/

Cloud GARAGE
https://www.cloud-garage.jp/

Cloud NAGOYA
https://cloud-nagoya.jp/

Cloud FUKUOKA
https://www.cloud-fukuoka.jp/

Cloud SENDAI
https://www.cloud-sendai.jp/

いいなと思ったら応援しよう!