汚れっちまった悲しみに……が沁みる
汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れっちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる
汚れっちまった悲しみは
たとえば狐の革裘(かわごろも)
汚れっちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる
汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
倦怠(けだい)のうちに死を夢(ゆめ)む
汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気(おじけ)づき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……
「汚れっちまった悲しみ」って何のことだろうか?
自分の抱える惨めさかな。後悔?自己嫌悪?諦念?
ああ、今日の僕には沁みるよ。
沁みるんですよ。ああ。
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