流氷の旅 最終日
あんなに楽しみにしていた旅も気が付いたら3日目の最終日になっていた。昨晩、宿のおばあちゃんに早起き出来たら知床斜里に行っておいでと言われ、調べてみたら朝の6時半に家を出ないと12時の飛行機には間に合わないと分かった。
大学生と早起きは水と油くらい相性が悪いけれど、せっかく来たんだから後悔の無いように早起きしようと思ってアラームを7個もかけておいた。
余裕で一つ目のアラームで起きれた。なんなら隣で寝ていた大学生たちが朝日を見て騒いでいたからそれより早く起きれた。旅ってすごい。朝の苦手な自分がすっきり目覚めるんだから。
昨日買っておいたセイコーマートのパンとおばあちゃんが入れてくれたコーヒーをサクッと平らげて6時半きっかり、宿を出ることができた。
たった2日間しか止まっていないのに、この場所を離れるのがすごいさみしく感じた。きっと管理人さんの温かさのおかげ。また夏にこの場所に来たいなと思った。
おばあちゃんが手を振ってお見送りしてくれたけれど写ってなかった。くやしい。。。
宿を出て斜里へ向かう電車に乗るため駅に向かう。途中には動物の足跡があったからスマホで何の足跡か調べる。結局何の足跡だったのかはすっかり忘れたけれど、かわいらしいあのぽてぽてとした足跡は何回写真を見返しても微笑んでしまう。
電車に向かって知床斜里へ向かう。朝早くにもかかわらず多くの乗客がいる。制服を着た学生とカメラを持ったおじいさんがいる不思議な空間。
凄く昔の続きを見つけたので写真だけでもと思って書き残す。
初めて自分のカメラをもって行った一人の旅はそれはもう忘れられないくらい鮮明で、けれどももう当時のことはおぼろげにしか思い出せない。
けれども、もしまた凍てつく冬の最中に知床に行ったならば、
きっと僕はあの記憶を身体的に思い出すだろう。
旅をすることは肌で感じることなのだということを肌で感じた。
この写真では感じたことのこれっぽっちも表せない。
また旅に出たいな。