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オーブンもパイシートも無しで作れる!フライパンでQuiche!

前書きー私のキッシュへの思い

フランスのパン屋さんには様々なパンが並んでいて、いつも何を買うか迷います。思いつくものを挙げていくと

  • バゲット baguette (女性名詞)

  • クロワッサン croissant (男性名詞)

  • パン・オ・ショコラ pain au chocolat (男性名詞)

  • パン・オ・レザン(レーズンの入った菓子パン)pain aux raisins (男性名詞)

  • エスカルゴ(渦巻き状の菓子パン)escargot (男性名詞)

  • ショソン・オ・ポム(砂糖で煮たリンゴが入っているデニッシュ)chausson aux pommes (男性名詞)

  • パン・スイス(カスタードとチョコチップが入った菓子パン)pain suisse (男性名詞)

といった感じで、菓子パンが多いです。それ以外としてはサンドイッチやパニーニ(イタリアの軽食パン)など、パンに具材を挟んだものが置いてあります。サンドイッチはバゲットを使ったものが多く、食べ応え満点です。一つ食べればお腹がいっぱいになります。

そして、惣菜パンの代わりとも言えそうなのがキッシュ。キッシュはフランスのアルザス・ロレーヌ地方(ドイツ国境付近)の郷土料理で、に卵と生クリームで作った卵液と具材を入れて、オーブンで焼き上げる料理です。最も有名なのはベーコンが入ったキッシュ・ロレーヌ。他にも具材を変えて、ほうれん草のキッシュやキノコのキッシュ、トマトソースで味付けしたキッシュなどさまざまなバリエーションがあります。

卵料理が好きな私としては、キッシュは毎日食べたいくらい大好きな料理です。ふわとろでまろやかな卵液に塩気のあるベーコン……堪りません!

でも、寮にオーブンはありません。長時間加熱すればフライパンでもキッシュは作れるのですが、今度は冷凍庫が小さいのでパイシートの保存が問題となります。かと言って生地から作ろうとすると、道具を買い足さないといけない。八方塞がりでちょっと諦めモードでした。でも、食べたい。

そこで目をつけたのは、フランスの食パン。フランスの食パンは日本とは異なり、一切れが薄くて小さいものが大半です。これをフライパンの形に組み合わせて潰して引っ付ければ、パイ生地の代わりになるのでは……?

そして作ってみたところ、出来ました!やってみれば意外とどうにかなるものです。

前置きが長くなりましたが、今回はベーコンとほうれん草のキッシュを紹介します。

材料, Ingrédients:フライパン20cm目安

薄い食パン, tranche de pain*:4枚
卵, œufs:3個
角切りのスモークベーコン, randon fumé : 100g程度
ほうれん草の缶詰, épinards branchés:150g
牛乳, lait:80〜100ml(様子を見て加減してください)
玉ねぎ, oignon:1個
スライスチーズ, fromage en tranche:2枚
ピザ用チーズ, fromage râpé:70g

*ブリオッシュ生地でパンそのものが甘く作られているものと、普通のパン生地のものがあります。普通のパン生地を選択しましょう。

道具, Ustensiles

フライパン, poêle, 20cm
ボウル, saladie
フォーク, fourchette (または泡立て器, fouet)
※包丁、まな板等はもちろん必要です。

作り方, préparation 

  1. 玉ねぎを角切りにする。

  2. ベーコンとほうれん草、玉ねぎをフライパンで炒める。

  3. ボウルに卵を割り入れてほぐした後、2.で出来上がった具を入れ、牛乳を加えて混ぜる。加える牛乳の量は卵液で具材がひたひたになる程度。

  4. 先程具材を炒めたフライパンに、食パンを敷き詰めて間を埋めるようにスライスチーズを乗せ、軽く焼く(これが生地になる)。

  5. フライパンに卵液を入れて蓋をし、弱火〜中火でじっくり焼く。

  6. ピザ用チーズをかけて、溶けたら完成。

完成形はこんな感じ。
作れたのが嬉しすぎて写真が残っていました。

アドバイス, conseils

  • 油はわざわざ引かなくても、ベーコンを炒めた際に出た脂で十分引っ付かなくなります。風味を良くしたければバターを塗ると良いです。

  • 食パンの敷き詰め方はお好みですが、私の場合は真ん中に一枚パンを置き、半分にちぎったパンを真ん中に置いたパンの4辺に配置、角の部分は4等分にちぎったパンを配置します。フライパン全体を覆えるよう工夫してください。

  • 焼く時間は調理器具によって異なりますが、私は卓用IHコンロで1〜2時間焼きます。厚みのあるキッシュなので、しっかり焼かないと中が生焼けになるので注意してください。

こんな感じで分厚いキッシュが焼けます。かぶりつきましょう。
背景の生活感が恥ずかしい……。

中の具材を変えれば、キノコのキッシュやサーモンのキッシュ、トマトソース味のキッシュなど、様々なバリエーションが作れます。ちなみにトップの画像はほうれん草ではなくキャベツで作っています。

こちらはトマトソースで作ったキッシュ。
トマトと卵とチーズが合わないわけがない。

パンで生地を作っているので食べた際に満足感もあります。私はキッシュを作った時、4等分して冷蔵庫で保存し、朝ご飯として1日1個電子レンジで温め直して食べています。パンだけだとすぐお腹が減るけれど、キッシュはお昼まで腹持ちします。

朝ご飯としてもパーティー料理としても優秀なキッシュ、ぜひ時間がある時に作ってみてください。

Bon appétit !

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