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ベネルクス3国周遊旅その3:ルクセンブルク(+おまけ)
ルクセンブルクと聞いて、すぐに国の場所がわかる人は多くないでしょう。ベネルクス3国の中でも面積が一番小さく、ベルギーやオランダのようにすぐに特産品も思いつきません。旅行してきたのに、やっぱり思いつきません……。
しかし、国の在り方としてはベネルクス3国の中で一番面白いと私は思っています。実際に訪ねたからこそわかったこともたくさんありました。小さいけれどすごい国、ルクセンブルクについて紹介したいと思います。
ルクセンブルク市
ルクセンブルクには長距離バスを利用して行きました。ルクセンブルク市内の外れにP+R Bouillonという駐車場があり、そこに長距離バスが発着します。ルクセンブルク市の主要駅まではバスで15分程度、徒歩だと30分ほどかかるのですが、なんと……
公共交通機関、全部無料です。
バスもトラムも無料です。
以前書いたようにルクセンブルクは超リッチな国なので、元々公共交通機関へ利用者が支払う額は安かったのですが、道路の混雑緩和や大気汚染軽減などを目指し2020年3月から公共交通機関が無償化されました。無償でも車両はきれいで運行本数も多いので、非常に便利です。そして、割と時間通りに来ます。やはり金融を握る国だけあって、他のヨーロッパ諸国に比べて時間感覚はシビアなのかもしれません。
また、ルクセンブルク中央駅には有人の荷物預かりがあり、荷物1つあたり24時間5ユーロで預かってもらえます。ヨーロッパの荷物預かりにしては良心的な価格です。
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豊かな税収に支えられたルクセンブルクの公共交通機関や駅はかなり旅行者に優しいです。
ルクセンブルクの納税者さんありがとう……!
ルクセンブルク市の街並みは非常にヨーロッパ的で、特に丘の上にある旧市街は要塞都市の姿を残しており世界遺産として登録されています。もちろん近代的な建物もあり、その辺りはルクセンブルク経済を支える金融センターとなっています。
丘の上の旧市街で見てほしいのは、ルクセンブルク大公宮、ノートルダム大聖堂、城壁と橋です。
ルクセンブルクの正式名称はルクセンブルク大公国といい、国家元首はルクセンブルク大公です。ルクセンブルク大公宮の中は夏季の見学ツアー参加者のみ入ることができ、一般公開されていませんが、建物のもつ荘厳な雰囲気は外観だけでも感じることができます。
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ルクセンブルクの国民の大半はカトリック教徒であり、それゆえ美しい大聖堂を見ることができます。外観はもちろん、中のステンドグラスは色鮮やかで優美です。
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ルクセンブルクは要塞都市なので、丘の上の街は城壁で囲まれており、その上を歩くことができます。丘の上から見る山がちなルクセンブルクの景色は美しいです。また、橋の上を走るトラムやバスがあるので、それに乗って景色を堪能するのも良いと思います。
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また、ライトアップしているのか微妙にわからないのですが、夜間はアーチの石橋が街灯に照らされて闇に浮かび上がります。私はこの景色が好きです。
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その他の観光地としては国立歴史美術館を推します。特に考古学の展示が見事なのですが、芸術から人々の暮らしに至るまで圧巻の展示量で、フロアマップをもらった時にこの美術館だけで一日過ごせるなと思いました。学生は無料で入場できます。
ルクセンブルクは美食の国としても有名で、ルクセンブルク大公御用達のパティスリーやチョコレートなどが人気です。白ワインも有名とのことですが、生憎私はお酒が飲めないタイプなので味わえていません。
郷土料理を出すお店として入ったレストランで食べたルクセンブルク風クネルはカルボナーラのような味で、とても美味しかったです。物価はやや高めですが、友達から聞くスイスのような物価ではありません。EU諸国の中だと少し高い、という程度です。
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ルクセンブルクは非常に治安の良い街で、道もきれいでした。日本かな、と思うくらいゴミが少ないです。言葉も1984年にルクセンブルク語が国語として制定されていますが、フランス語、ドイツ語が公用語で、英語も通じるので旅行しやすいと思います。尚、ルクセンブルク市内の表記はフランス語が優勢なように見えたので、フランス語ができると更に楽だと思います。
ルクセンブルク編まとめ
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ルクセンブルクは小国ですが非常に魅力的で、あともう2、3日滞在してルクセンブルク市外のお城まで行きたいと思ったほどです。特に国立歴史美術館に時間をとられ、他にも美術館、博物館があったのですが時間切れとなったので……美術館好きなら市内観光だけで2日は必要だと思います。
また、私の友達もたくさん国外旅行していますが、ルクセンブルクに行った友達は誰もいないので、人と被らない旅先としてもおすすめです。
おまけ
ベネルクス3国は小さくても個性豊かな素晴らしい国々で、「あんなところもこんなところもフランスと違う!」と楽しく旅行していたのですが、ベルギーとルクセンブルクでは唯一「ここが同じなの?」と逆の意味で驚いたことがありました。
フランスと同じスーパーマーケットが沢山あったのです。
CarrefourとMonoprix、場所によってはAuchanまで。これらのフランスのスーパーが国際展開しているのは知っていたのですが……特にベルギーでは行く街々でフランスと同じような頻度でCarrefourとMonoprixがあってびっくりしました。もちろんフランス同様に個人商店や移民系スーパーもあるので、買い物の感覚はフランスと全く同じでした。フランスから旅行に行っている私としては楽だし助かるのですが……。
もちろん日本は島国であるし、ベネルクス3国に比べればかなり大きな国なので比較するのも変な話ですが、日本だと全国チェーンのスーパーもあるけれど、ローカルチェーンなスーパーがあって、それが地域の味にもなっていると思います。
やはり大陸にあって、言葉の壁も低ければ簡単に外国企業に参入されてしまうし、国土面積も小さいと参入した外国企業がその国の主要スーパーマーケットになってしまうのだなぁと思いました。同じ国の中でチェーン展開のスーパーがたくさんあるのって、意外とすごいことなのかもしれません。
フランスに留学している場合、かなりベルギーはフランスと似ていて旅行しやすいので、留学中の初外国旅行先としておすすめします。
以上でベネルクス3国周遊旅は終了です。読んでくださった方、ありがとうございました。