バリアスデイライフは悪く誤解されやすいゲーム
○誤解を呼びやすいゲーム性
・実際は「比較的ライトなシミュレーションゲーム」
何となくレビューを見ているとそう思います。流石に全部見てるわけじゃないですが…。
※今回は真面目な記事ではなく、単なるぼやきのようなものの側面が強いです。
『バリアスデイライフ』は"RPG世界の日常を体験すること"をテーマにした、日常×冒険RPGです。
このテーマへの徹底ぶりが最大の魅力。
1月23日にめでたく買い切り版のAndroid・iOS版が配信されたばかりなのですが、もっと前から配信されていたSwitch版などのプレイヤーの感想を見ていると誤解されやすいのもったいないなぁと。
上記漫画でも書いていますが何で誤解されやすいのかというと、バリアスデイライフって『RPGにカテゴライズされてるけど、実はシミュレーションゲーム寄り』なんですよね。
記事などで「パワプロのサクセスモードのようだ」と言われたり、そもそも開発側が「ときメモを参考にした部分がある」と言っていたりするのでそこから大体どんな感じが強いか感じられるかわかると思います。主人公の育成なんかはほとんどモンスターファームみたいなものですしね。
だからといって「RPG扱いなのは大間違い!!」というわけではないのですが……。
もっと詳しい内容は下記の記事でより詳しく書いています。
そんな感じなので、もしユーザーが「面白くない」と感想を言ったとして、その意味合いが違う時がわりとあるのではと思うんです。
ジャンル違いに合った時の「面白くない」って「ゲームとして純粋に面白くない」というより「好きなジャンルと違うから面白くない」になるんですよね。
例えて言うなら小説を読んだ感想が「文字ばっかりで面白くない」と言われる感じ。それはそういうものだよ、というところがそもそもその人に合っていなくて、「そういうもの」が好きな人は好きになれる、そういう感じ。
もちろんゲーム自体に荒削りな部分がわりとあるのでそこを指して「面白くない」というのは分かります。でも「(ジャンル違いだから)面白くない」となってしまいがちなのはもったいないな……!と思うわけで。
・「思ってたのと違う」を引き起こしやすい別の理由
バリアスデイライフが「思ってたのとは違う」を引き起こしやすい理由なんですが、「オクトパストラベラーとブレイブリーデフォルトと同じチームが作った」という謳い文句も関係していると思います。
もちろん事実なので「書いたのがいけない!」なんて言わないんですが。
ただオクトパストラベラーやブレイブリーデフォルトがかなり骨太なRPGなのに対し、バリアスデイライフはよりライトな層に向けたシミュレーション寄りのゲームなのでそこで「思ってたのとは違う」になりやすかったんだろうなと。
ここの誤解がされにくいように対策するのが必要なゲームだったのかな……と思います。
上記を踏まえなくてもそもそもバリアスデイライフは好みが分かれやすいちょっと特殊なゲームだと思うんです。
「日常パート」となるシュミレーション部分でキャラクターの金策・育成をした後で「攻略パート」となるRPG部分で戦闘をしてメインの物語を進めていく、という流れなので。
開発側が想定していた遊び方としてはシミュレーションとなる「日常パート」は忙しい時間にさっと少しだけできて、なおかつこつこつ続ければ確実に強くなれるという軽めのゲームスタイルなのだと思います。
Apple Arcade当初は「縦画面で遊べる」のもアピールポイントだったのを見るとかなりそれがわかります。
またややライトなゲームの割には「外征パート」ではアイテムの持ち込み制限や最大HPの減少システム、そして「3つのCHA」という特殊なシステムがあるのですが、これについては時間がある程度できたら少し本格的なRPGに挑戦できるようにしていたのだと思います。
この辺りのバランスに手探り感を感じますね…
まあそういった事情もあってとりあえず「バリアスデイライフは特殊だから評価が分かれやすいみたいだよ」「バリアスデイライフはしっかりめのRPGというよりはややライトなシミュレーション」ということだけ言ってこの話題は終わります。
(ゲームの流れについて詳しく知りたい人は公式動画を見るとわかりますよ!ということで動画を貼っておきます。ご興味あれば是非)
○「話題になる機会」をとにかく制限される不憫さ
有名になっていない=面白くないから という誤解をする人も世の中にはいると思いますが、バリアスデイライフは下記漫画のような事情で知名度が伸び悩みやすかったという事情があります。
・「独占配信」による制限、「間の悪さ」による制限
漫画で書いている通りバリアスデイライフは元々Apple Arcade開始と共に配信されたApple Arcade独占配信ゲームだったのですが、これが本当に「布教のしづらさの塊」と言っても過言ではないくらい布教が難しかったんです。
「月額で色んなゲームが遊び放題!」というの自体はまあ魅力的だと思うのですがバリアスデイライフのように「そうするしか選択肢がない」という状態だと正直足枷のようなもの。
相当有名なジャンルですらこれで伸び悩んだと言われたりしていたのでそりゃバリアスデイライフのような新規作品はなおさら伸び悩むわけです。
独占配信というものに対して「独占配信は悪」とかいう言葉すら出たことがありますが、独占配信に好きなゲームの伸びしろを制限された人間としては共感しかありません。
Android→ Apple系列というように買い換える(乗り換える)のはそれなりのハードルの高さがあるかと思います。
それをたった1本のゲーム、しかも月額制でしか遊べないゲームのためにする必要があるとなると、実際にできる人はかなり限られるでしょう。
バリアスデイライフは買い切り版が出るまでの約3年もの間この状況に置かれていました。
正直「買い切り版が出せただけでも偉い」と思わされるレベル。
そのうえ2022年9月14日にやっと買い切り版が出たかと思えば
7月22日のライブアライブのリメイク、
9月13日頃のオクトパストラベラーⅡの情報、10月11日のブレイブリーデフォルトの10周年と浅野チーム作品内でも大きな作品の話題が密集して埋もれる始末。
間が悪い。本当に。
マイナーな作品を推したことがある人は経験があるかも知れませんが「話題になる機会を奪われる」ってマイナー作品にとっては痛手なんですよねなおさら……。
他社の有名作品と時期が被って伸び悩む、なんてことがある世界でバリアスデイライフは同社の同チームにされたわけです。一体どうして……。
・出遅れた分を取り返すためのバンドルの数々
最近はバリアスデイライフがいろんな作品にバンドルされていますが、上述の経緯を知っていると出遅れた分を取り返そうとしているのがよくわかります。
公式に「この作品を売りたい」という意志があるかどうかは作品の今後の動き的にはかなり大事なので、それがみられるのは純粋に嬉しいです。
結局「公式が動かないとどうしようもない」という状況はいくつもありますからね……。
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