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【バリアスデイライフ考察】第三皇子エルフリック・ドラクロワについて

「RPG世界の日常を体験する」というテーマへの徹底ぶりが魅力のバリアスデイライフ。

そのテーマの徹底ぶりがわかる要素として、地に足をつけた世界観が見えてくる要素の一つである「話す」をお薦めする記事も書いた私ですが……。

今回はその「話す」などのような、第三者から提供される情報でやっと背景がわかるキャラクター「エルフリック・ドラクロワ」について書いていきます。

※重大なネタバレは含まない記事となりますが、プレイ済み推奨となります。



○なぜ彼について記事にするのか


そもそもなぜ彼のことを書くかという理由なんですけど、彼は重要な立ち位置のポジションにいるキャラクターにしては他のメインキャラに比べると明らかに出てくる情報が少ないのですね。

メインストーリーでは何をしようとしているのかと言う「目的」は語られるのですが、その「理由」になる背景事情はあまり語られないのです。メインキャラの一人なのに。
なので今回記事で取り上げるような情報を知っているかいないかで結構印象が変わりやすかったりします

そしてこの「自分から積極的に情報を得ていくと印象が変わっていく」というゲーム体験はバリアスデイライフという作品の魅力の1つとしてかなり大きいと思っていること、またプレイングによってはこの辺りの情報をほぼ知らないでいることも全然ありうるのが勿体無い!というのが理由で記事にしようと思いました。



○そもそもどんな人?


過度なネタバレにならない範囲で、メインストーリーで語られる情報をまとめると彼は「帝国から新都エレビアの領主として任命された第三皇子であり、外征にかなり力を入れている」です。すごくシンプル。
彼自身も身の上を語るシーンがないほか、彼の背景について第三者が詳しく語るシーンもあんまりないので本当にこんな感じです。度々顔は出してくるんですけどねぇ。

そのぐらいしか基本情報がない彼ですが、プレイヤー自身が積極的に情報を得ていくと大体下記のようなことがわかります。

①優秀で目立つ人物だが、それが理由で敵が多い


火使剣兵隊長のオライオンやNPCである「議員らしき男」からは彼が優秀な人物であることが語られています。

メインストーリーでさらっと「7年で外征ができるレベルにした」ことが語られていますが、虎などの害獣や魔物はうじゃうじゃいるうえ人の手が入らなくなってどれほど(軽く数百年は超えてそう)立つかもわからないほぼ未開の地でほとんど一から街作りをするという条件下でありながら7年で安定させていますからね。
普通はどのくらい、という平均年数こそ不明ですが10年足らずでここまでまとめ上げたのですから結構凄いのではないかと思います。

上記内容でも優秀らしいことがなんとなく分かる彼ですが、その分敵が多かったことも挙げられています。

しれっと「ほかの帝位継承者」と言っていますけどこれ血縁関係者同士で命を狙いあっているということですよね。物語の金持ちとかにありがちなやつ。帝国って怖いな……。
作中ではっきりしてませんが、この調子だと父親である「皇帝」もそれを黙認か推奨しているのだと思います。あんな状況にも関わらず身内は誰も庇ってくれなかった可能性があるのですね。人間不信になりそう。やっぱり帝国って怖い。


②より権力の強い相手に媚びることができない性格をしている


予測ではありますが、「議員らしき男」からは彼の気質が語られています。ちなみにここでいう「彼自身の哲学」が何かは作中では語られていません。
ただ、個人的に彼は「実力のある人間はふさわしい立場にあるべき」という思想は持っていそうな気がするんですよね。

一例として、帝国では「偉い人」以外の学者の功績は全て「偉い人」のものになってしまうことが語られています。そりゃ進展も無くなるわけで……。

それが当たり前になるほどの状況にも関わらず、彼は当時世俗を離れており権力とは無縁だった学者ロゼルタを皇子直属の学者として迎えています。
彼女が相当優秀だったことも作中ではわりと言われてますね。

彼が「優秀」な人なのでそういった采配ができる……というのもあるとは思いますが、そもそも実力のある人間をふさわしい立場に立たせることは良いことという価値観のようなものがなければそういった発想はでてこないのではないでしょうか。

具体的な「彼自身の哲学」についてはプレイヤーの解釈に委ねる形になっていますが、個人的にはそういうところから来るものなのかな、と思います。

それにしても「皇子」という肩書きがある彼ですらより強い権力を持っている相手に媚びなければ穏やかに過ごせないという事実には帝国の闇を感じますね……。
彼もまた自由とは縁遠い環境だったことが伺えます。



○「新大陸アントエシアに送られる」ことの意味


序盤でも書いた通り彼は帝国から新都エレビアの領主に任命されたのですが、新大陸アントエシアに送られる意味を深掘りしていくことでもなんとなく彼の背景が分かるようになっています。

庶民などにとっては「既得権益でがんじがらめになった窮屈な場所」での生活から抜け出す手段として好意的に見られていましたが、「親兄弟にまで笑い者にされる」「死人も同じ」という言われようからは富裕層にとってはこの上なく不名誉なことということがわかります。自分の意志で新大陸に向かった「議員らしき男」や「従者」ですらこの言われよう……。

上記の内容を知ってからみると帝国から新大陸の領主として「任命」されることについての印象が変わりますね。



ざっくりと彼についてまとめました。他にも細かい動向などが見える情報も多少あったりしますが、その辺りについてご興味があればぜひ「話す」で情報収集してみてほしいです。




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