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突然の天啓を受けSexy Zoneに堕ちた日

はじめに


お断りさせてください。

この記事は、社会人生活の中で疲弊し、オタクとしての翼をもがれ、世を恨むことしかできなかったアラサー女の自分語りです。ある日突然「Sexy Zoneを勉強すべし」との天啓を受け、Sexy Zoneに出会い、この世に光を見出した女の、自分語りです。全て主観、客観性などひとつもない独白となること、どうかお許しください。


様子がおかしい


そう、Sexy Zoneに出会っておかしくなっちゃったのだ。

それほど、人生において彼らとの出会いは衝撃だった。忘れたくない、大事な記憶として、記録しておきたい、その一心で綴ります。どうぞお付き合いください。


2019.12.30 喫茶店にて


その日は高校時代からの友人、Aとの忘年会だった。1年間の恨みつらみを晴らすべく、しこたまうまいもんを食って、飲んだ。そしていつもの、ずっと昔から営業していて、美味しいケーキとコーヒーが自慢の喫茶店で、港区おじさんとバチェラーの話に花を咲かせていた。

私もAも、もともとは二次元のオタクとして仲良くなった。学生の頃は、心血を注いで、愛するキャラクターのために時間とお金を使った。しかし想像していたより、社会人になると時間がなかった。心の余裕もなかった。オタクの器をもったまま、愛する対象を見失ってしまった私たちの楽しみといえば、港区おじさんとバチェラーしかなかったのだ。

気の許せる人間と、肩の力を抜いて、楽しくて、ふと、私からこぼれた一言。

「最近なんか、Sexy Zoneを勉強しなきゃって思ってるんだよねー。」

なぜ急にこのような言葉が出たのか、今になっても分からないし、おそらく、本気で言ったわけでもなかった。ただ何も考えず、顔のいい男が見たい、そのような気持ちで。この後のAの返答次第で、運命は変わっていたかもしれない。

「えーまじでー?じゃ、勉強しよう。」

ここからの私たちのスピード感といったらなかった。

アイドルを知るには、まず本業であるパフォーマンスを観なければモノを言えないよねってんで、早速「Sexy Zone おすすめ DVD」で検索をかけた。

見つかったのがこの記事

ザーッとスクロールして、赤字で、太字で、決して見落とすことのないように記された「絶対購入して」の圧に背中を押され、即ポチる。

日本の通販業界は本当に凄い

翌、大晦日にやってきた。

「Sexy Zone presents  Sexy Tour 2017 〜 STAGE」

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かくして、突然の天啓により、私はSexy Zoneに出会った。


はあ、これ、超長くなりますわ。

アラサーの重い感情は怖い。ドラマチックが止められそうになくて、止めたいとも思わないので、続けます。


私とアイドルについて


少し話を過去に戻して、Sexy Zoneに出会うまでの自分を振り返らせてほしい。

私は「アイドル」と名のつくものが好きだ。

小学校低学年の時は「辻加護」に憧れて、高学年になると「ねえ、亀梨派?赤西派?」と聞き回る日々、ラブ注入もしまくった。中学生で二次元のオタクに目覚めたものの、同世代のHey!Say!JUMPのデビューは鮮烈だった。まあ単純に、かわいくてキラキラしたものが好きで、観てたら楽しいな。本当にライトな好意で、ファンクラブに入って、ライブに通うような応援はしていなかった。

特に「ジャニーズを応援すること」にはとてつもなく高いハードルを感じていた。SNSで触れる情報や、「現場」を最優先し全国を飛び回っている友人を見て、「ジャニーズって、生半可な気持ちで好きっていっていいもんじゃないんだろうな」と。美しい人間、音楽、ダンス、好きなものがつまっているけれど、年末には一応カウコンを見るけれど、「ジャニーズが好きな私」というのはありえないとも思っていた。そもそも私、二次元オタクだし。

大学生になったとある夏、Mr.King  vs  Mr.Prince についてプレゼンを受けたことによって、少し状況が変化した。ここでは友人Bとしよう。何気なく始めたスカイプで、彼女から夜通し、グループの成り立ちや、「じぐいわ」なるシンメについて説かれた。徹夜でクラクラの頭には、ダメ押しのように送られてきた、あまりにも瑞々しく、煌びやかに整った6人の少年たちの画像の刺激は強すぎた。その時思ったのだ、「これ、2次元じゃね?」と。彼らの言動があまりにもドラマチックで、設定も盛り盛りで、おまけに6人全員が、美形各種盛りですが何か?然として集っている。二次元からジャニーズに入った諸先輩方は、おそらくこの時の私と同じような感情に襲われたことがあるのではないだろうか。「これは本当に現実か?」と。青いスパンコールのチョッキとスラックス(かわいい)に身を包み、夏の訪れを告げる彼らに釘付けになった。そしてじわじわと、胸の中を侵食する「私、キンプリちゃんが好き。」を、少しずつ育てていった。

2018年、「King & Prince」としてデビューした彼らの活躍は目覚ましかった。しかしその年の冬、1番に好きないわち、こと岩橋玄樹くんが、療養のため芸能活動を休止することとなった。それでも、キンプリを、いわちを好きなことに変わりはなく、ずっと大切な存在で、今でも彼の復帰を待っている。

ただ、アイドルに救いを求めてしまっていた私は、いわちが新しく更新されることのない状況に、徐々に疲弊していった。宝物のようなファーストコンサートの映像を眺めては、いわちを思い、泣いた。

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2019.8.誰もいない海にて心を癒す

突然だが、この時寄り添ってくだすった尊敬するオタクの友人Cがしたためた明朗快活な記事がある。私史として見過ごすことができないため、紹介しておく。

King & Prince のおかげで、かつて自信を持って好きと言えなかったキンプリ以外のグループの映像も楽しむことができるようになった。二次元オタクでも「ジャニーズが好き」でいいのではないかと、勇気を得たからだ。しかし、相手は生きている人間。確実なものなどひとつもない、何が起こるかわからない。アイドルたちにとっても、ファンにとっても苦しく辛い状況が生まれない保証などどこにもないのだ。いわちを好きな気持ちに嘘偽りはないが、少しずつ5人のキンプリへの、実生活でかける時間においての優先度が下がっていったことは否めない。

ちなみにキンプリを教えてくれたBとは、就職の報告を機に連絡が途絶えている。きっと彼女は、私がまんまとキンプリにハマったことも、浜辺でいわちを思って泣いたことも知らない。

B、元気ですか?

私は、いわちの霞を食っていたはずなのに突然天啓を受けSexy Zoneに堕ちています。


ねえ、全然Sexy Zoneの話ででこないんだけど!

そうですね、まさか序章がこんなに長くなるとは思いませんでした。

ただ、なぜ私がSexy Zoneをアイドルとして特別視しているか整理するために、切り取ることのできない話題だと思いお付き合いいただきました。ありがとうございます。

いよいよ、はじめてのSexy Zone観賞への一歩を踏み出します。



Sexy Zoneの認知状況


Sexy ZoneのBlu-ray購入時の、正直な彼らへの認知度は以下の通り。

佐藤勝利

◯ジャニーさんのお気に入り。

◯番組で顔面に点数をつけられているのを見たことがある。確かに整った顔だ。

◯人物像はよく知らない、印象が薄い。

中島健人

◯動画サイトを巡回していたら、CANDYなる曲を見つけた。圧倒的王子様パフォーマンス、怪物のようなアイドルだ。就活で力尽きそうな時、この曲を聴いてニコニコになって、自分を奮い立たせていた。

◯少し気になる存在で、ドロ刑は見た。斑目くん、かわいい。

◯ゴチにもでている。なんだかんだで見ていない。クビになった時は見た。こんなに美しく涙を流す20代男性がいるのか。翌日職場で「昨日、中島健人くんが泣いていましたね…」とこぼしてしまうほど心に残る映像だった。

菊池風磨

◯存在を知らない


松島聡

◯芸人とロケをしているのをたまたま見た。セクゾってこんな子いたんだ。アイドルなのに芸人に負けないくらいがんばってて凄いなと思った。

◯いわちとおなじように、現在活動休止中らしい。

マリウス葉

◯デビュー当時幼さと天使のようなルックスで話題になっていたから知ってる。確かに超かわいい。最近は成長して大人っぽいよね。

以上。

あまりにも知らなさすぎる。

パブリックイメージも手伝って、唯一中島健人に対してのみ、「こいつはただもんじゃあないぞ」という恐れを抱いていた。

例の喫茶店にて、観賞会の日取りを決定した私とAは別れ際に、

「まあどうせ、メンバーの顔の良さにびっくりして、最後には中島健人の女になってるんだろうね。」

そういってガハハと笑った。



2020.1.2.初めての観賞会


この日は2年ぶりに高校の同窓会があり、その前にカラオケで合流し、観賞会をするという計画であった。ただただ、Sexy Zoneってどんなもんか見てやろうじゃないのという軽い好奇心のみの観賞会であった。ここからはその様子を、かいつまんでお届けしていく。


「Sexy Zone presents  Sexy Tour 2017 〜 STAGE」

オープニング

こちらの心拍数を高め興奮に誘うようなイカしたインストのオープニング映像、やっぱりでてくる男たちみんな顔がいい。でも、ちょっと顔が良すぎないか??あれ、全員大正解なのでは…?ジャケットでも作画は誰ですか?と聞きたくなるようなビジュアルの良さであったが、どうやら偽りではないらしい。もしかしたら、動いた方が見栄えが良いタイプかも。ライブへの期待値が増した。

ROCK  THA  TOWN 

会場のボルテージは爆上がり、階段から降りてくる5人。やっぱりアイドルっつーもんは天上からこちらの世界に降りてくるもんなのね。赤と黒と金、そして炎を纏った彼らのパフォーマンスが始まった。「まばゆいっ!」と怯えながら観ていたら、派手な髪色の青年がビャオ!!的な叫び声をあげた。「こわっ」と心中で漏らしたところ、隣のAが「うわ…菊池風磨…」と呟いた。へえ、彼、菊池風磨っていうんだ。しかしまあ、5人とも一瞬たりとも隙がない。「中島健人の衣装、チョーカーに謎の赤い襦袢に、編み込みのパンツ、あれは何?」こちらの些細な疑問など一笑に付すように堂々とした力強いパフォーマンスで視線を惹きつける。

Celebration!

間抜け面で大画面を眺めていたら、曲の様子が変わった。た、楽しい…先ほどまでバチバチにキメていた5人が笑顔を見せている。かわいいじゃないの…中島健人の射抜くような視線、整ったお顔をくしゃっとさせて笑う佐藤勝利の破壊力に慄き、マリウス葉の流暢な英語での煽りに、「なんだよこの育ちと頭のいい感じは!」と声を荒げてしまった。5人が横並びでひょこひょこステージをかけている。仲がよさそう、かわいい。しゃがんだまま歌う松島聡を観て、「いわちじゃん…」と呟く。(この時は、天使だと思ったものなら何でもいわちじゃんと言ってしまう病気であった。)そして、髪をかきあげ、にやりと笑った菊池風磨の一言に、ぐうっっ!!!!!!獣のような唸り声をあげつつ、歯を食いしばった。「爆イケだああああああああああああああああああ」二人同時に顔を見合わせる。私たちはもしかしたら、とんでもなく恐ろしいものに首を突っ込んでしまったのかもしれない。

High!! High!! People

とってもポップでキュートな曲だ。おじさん、ポップでキュートなアイドル曲、だーいすき。中島健人の後ろからひょっこり顔を出す松島聡くんとマリウス葉くん、なんて微笑ましい光景。マリウスくんの「Yes!」これは女児向けアニメの曲なのかな?自然に笑顔になっちゃうね。ニコニコニコニコ見ていた。なんてキラキラが似合う5人なんだろう。かっこよく決めることができて、仲が良さそうで、笑顔も可愛くて、凄いじゃん。あーよかった!!

菊池風磨「いいじゃん(ニヤリ」

私たち「ああああああああああああああ(爆イケに殺される)」

突然だが、私はアイドルのライブを観る際、「はじめの3曲」で心を掴まれるかどうかという直感を大切にしている。冒頭3曲の間、画面に釘付けになることができたなら、自分にとって「興味が持てるアイドル」だと判断する。Sexy Zoneの場合、まるでジェットコースターに乗っているかのように、一方的に翻弄されていた。意味をなさない声をあげながら、画面を見つめ続けた。「開始3曲の法則」にのっとると、私の完全敗北であった。しかし、初めの勢いがいいのはよくあること、ククク…次はどうかな…

Miss  Mysterious

すみませんでした。私が間違っていました。Sexy Zoneの4曲目は、開始3曲を軽く超えていった。衣装チェンジ。オープニング衣装よりボディーラインが明確に。ここらで中島健人の脚が恐ろしく長いことに気がつく。肩を出すな、棒をもたせるな、お願いだからその目はやめてくれ、気が狂っちまう、あまりのSexy に目も当てられず、縮こまって怯える私とA。そしてその瞬間がやってきた。

中島健人「ミステリアス!」

半分肩を出し、流し目で、躍動感のあるシャフ度、光る汗

壮絶である。全身を駆け巡ったあの衝動は一生忘れられないだろう。

私たちはどちらともなく一時停止ボタンを押した。たった今みたものがなんだったのか、確かめるために。荒れた呼吸を整えるために。完全にキャパシティーを超えた。完全敗北だ。5分間の休憩を挟み、暖房を消し、力なく再生ボタンを押すものの、もう「Sexy Zoneを試してやろう」というような浅はかな考えは微塵も残っていなかった。ミイラを取るつもりもなかったのに、勝手にミイラになってた。飛んで火にいる私たち。へへへっ

その後

マリオネットのような5人、あまりにも美しい、閉じ込めたい、ダンケシェーンをみんなの歌で聴いたことがないのはどう考えてもおかしい、コンドルが飛んでいくかと思ったら佐藤勝利が口笛を吹いている、どういうこと?

様々な衝撃で精神をすり減らしながら、5人が着ぐるみを着て歌う「Sweety Girl」まで鑑賞したところで時間が来た。(時間設定が下手くそすぎでは?)

「Sexy Zoneというのはビジュアルもよければパフォーマンスも素晴らしいどえらいグループで、ここまで心をかき乱されるとは思わなかった。どうして今まで気づかなかったんだろう。」

このような感想を胸に、初めての観賞会は幕を閉じた。



Sexy Zoneからもらった「この気持ちはなんだろう」


実は、Sexy Zoneの「STAGE」をみた感想を仔細に述べることが、本記事の主旨ではないのだ。びっくりだよ。

遠い遠い冒頭で延べた。私はオタクとしての翼をもがれ世を恨むことしかできなかったアラサー。Sexy Zoneに出会ってこの世に光を見出したと。

「STAGE」を通して、今までアイドルに対して持ったことのない感情をぶつけられたのだ。そしてそれが少しずつ私の生き方に影響を及ぼしている。Sexy Zoneに出会って5ヶ月半が過ぎようとしている。いまだに探し続けている「この気持ちはなんだろう」と向き合って、本記事を締め括りたい。

圧倒的ビジュアルの良さとパフォーマンス力に打ちのめされたAとの観賞会を終え、次回まで待てなかった私は、自宅にて一人でコンサートを鑑賞した。たくさんの「問題あり」なパフォーマンスについては割愛する。別の機会があれば綴りたい。

映像の再生が終わり、1番に思ったのは、「私がこの人たちのためにできることってなんだろう」だ。アイドルからは非現実や夢を受け取ることばかりだった私が、何かためになることをしたいと感じたのは初めてである。ここからは、私的「Sexy Zoneのすごいところ」を綴っていく。決して、他のアイドルと比べてSexy Zoneがすごいんだ、と主張するつもりは無い。あくまで私見として受け取っていただきたい。


①こんなに「言葉」で訴えかけてくるアイドルを知らない

Sexy Zoneはデビュー時の平均年齢が14歳と異例の若さで、大変話題になっていたことは私も記憶している。デビュー後のある期間、佐藤、中島、菊池の3人にスポットが当てられ、松島、マリウスとは活動内容に差があった、いわゆる「格差」時代があったそうだ。(これについては当時の様子も知らず、あまりにも不勉強なので最小限の情報に留めておく。)「STAGE」は、そのような体制に終止符が打たれ、5人のSexy Zoneとして5周年を迎えた、記念すべき舞台であった。

コンサート終盤に、5人全員が挨拶をする場面は、STAGEの記憶に残る名場面だ。我々を非日常に誘い、つかの間の夢を見させてくれるアイドル。しかしSexy Zoneは、辛く、悔しい思いをした過去から目を背けることはない。自分の胸の内を明かし、ファンの痛みに寄り添い、たとえそれがマイナスの感情であったとしても受け止め、ファンと共に未来を見つめる。ファンと、Sexy Zoneで幸せになる。本気でそう思っていることがひしひしと伝わってきてしまうのだ。メンバー全員がここまで丁寧に、自分の言葉でまっすぐに語るアイドルを知らなかった。


5人の言葉の響きまくったところを紹介させてください。(強引)


「本当になりたかった自分になるのに、遅すぎることはない。」

最年長、中島健人の言葉である。アイドルとしての活動を振り返った自分自身についての言であるかもしれないが、日々不満ややるせなさを持って生きている私の胸にも響きまくってしまった。こわ。


「ステージの上手とか、下手とか、ぜんぜんわからなかったです。」

日本語もおぼつかない中、ドイツから国境を越えてやってきた最年少マリウス。ステージの上下など、舞台人にとっては常識中の常識である。文字通り右も左もわからない状況からのスタートで、よくもここまで、、、立派になって、、、


「ファンのみなさんの美しい、かわいらしい笑顔を、僕たちに見せてください。その笑顔をエネルギーに替えて、がんばっていきたい。」

松島聡にとってファンの応援とは、「美しい、かわいらしい笑顔」なのだ。「これからも応援してください」という言葉を使わない、自分の言葉でものを言える松島聡はすごい。ただ、誰も松島聡の笑顔には勝てないと思うが。


「Sexy Zoneにいるだけで、自分は楽しくやれたり、メンバーに笑顔にさせてもらえるなと思っています。これから何十年先も、みんなのことを笑顔にし続けられる自信があります。なので、何十年先も、どうぞよろしくお願いします。」

永遠を約束してくれるアイドルに会ったのは初めてなんだ。影が薄いとか言ってた自分は愚かだった。圧倒的センターの佐藤勝利が一言一言をかみしめるように、ひたむきに発した言葉である。この辺で涙腺が崩壊し始める。


「振り返った時に何もなかった5周年より、何かあった5周年の方がおもしろいじゃん。もしかしたら10周年に向けて何かあるかもしれない。何があっても5人で乗り越えるから。約束する。」

菊池風磨、あなたは一体何歳なの?この言葉を聞いて以来、私は辛いことがあるたびに、何かあった方がおもしろいじゃん!と思いながら生きている。当時22歳の男の言葉が生きる指針になってしまった。こわ。そして絶対に約束してくれるZone。


②こんなにファンと両想いのアイドルを知らない

知らないながらも彼らの生きざまに想いを馳せ、胸がいっぱいになってしまった名演説。これはまだ序の口で、その後にツアータイトルになっている「STAGE」がやってくる。作詞はもちろんSexy Zone。また言葉だ。しかし言葉だけじゃない。やたらと「約束」してくださる彼らを、そんな日は来ないけれど、もし信じられなくなる日が来たら、イヤモニを外してファンの歌声に耳を傾ける5人の姿をよくみてほしい。「ありがとう」の重みが違う。一生信じるし、ついていくしかないと思ってしまう。心からそうしたいと思ってしまう。


③こんなに愛されているアイドルを知らない

素晴らしいパフォーマンスと人格の深さでこちらを常に驚かせてくれるSexy Zoneだが、このコンサートにおいて彼らが逆にびっくりさせられてしまった出来事がある。通常盤特典のドキュメントに収録されている。アンコールにて、5年前のデビュー時の衣装で、ファーストコンサートと同じシチュエーションで登場し、デビュー曲「Sexy Zone」を歌う。そこで仕掛けられたサプライズは、観客一人ひとりに一輪のバラを仕込み、彼らが手のひらを空にかざす時、会場が数え切れないほどのバラで満たされるというものだ。

こんなサプライズ、どれだけのお金と手間をかけてると思ってんのよ。と、物事を利で考えてしまう自分を恥じる。どのような経緯でのサプライズかわからないが、相当、周囲の大人たちにも愛されているのでは。会場に咲くSexy Roseをみた彼らの表情、ファンの笑顔。世界一幸せな光景だ。ファンと一緒に幸せになる。すでに約束は果たされている。この愛に溢れた景色をみた私は、デビュー時から彼らと苦楽を共にしてこられた先輩のセクラバ様方に、「Sexy Zoneを応援してくれて、私と出会わせてくれて、ありがとうございます。」と心の底から感謝した。だって、彼ら彼女らの応援がなかったら、こんな光景見れなかったかもしれないじゃん。


④アイドルとファンの境界を軽々と飛び越えて共に現実を生きようとしてくる

Sexy Zoneとファンはどうやら、アイドルと崇拝者という一方通行の関係ではないのかもしれない。Sexy Zoneはその言葉で、眼差しで、行動で、ファンと同じ現実を生きているということを見せつけてくる。夢を持つこと、信念を貫くこと、本気で取り組むこと、言葉にすること、信じること、努力を惜しまないこと、現状に満足しないこと。いつしかがむしゃらに現実を生きることを諦めていた私は、「STAGE」の中に、彼らの生きざまをみて、自分の人生への眼差しをも見直すこととなった。


このように一人の人間の心に強く訴えかけてくる彼らの存在がとても眩しく、衝撃的だったのだ。そんな彼らのために、私にできることってなんだろう。STAGE視聴後しばらくは、なかなか言語化できない「なんかすごい気持ちだ」に支配されていた。茫然としたまま、取り急ぎ、ファンクラブの入会手続きを取ったのであった。


突然だった天啓が、彼らとの「約束」に変わり、私はSexy Zoneに堕ちた。



おわりに


ここまで読んでくださった方が、一体どれだけいるのだろう。

本当はもっと爽やかに、軽やかに、世間の皆様に少しでもSexy Zoneの素晴らしさが伝わるような文章を書きたかった。こんなに長大で、散らかって、ドロドロと粘着質な文章など書きたくなかった。しかし、このように記録しておくことは、私がSexy Zoneと向き合うためにどうしても必要なことだったのだ。ここまでお付き合いいただき、大変ありがとうございます。

ファンクラブ入会後、着々とSexy Zoneの円盤を集め、AやCと共に鑑賞を重ねた。「星座になった佐藤勝利」、「中島健人たおやめ伝説」、「爆イケ ガチ恋 親泣かせ」、「ほとんど揃わなかったけど人として好きになった2011」など、様々な名シーン、探求すべき課題に直面した。全く、楽しいったらありゃしない。

そしてもう一つ、幸せなことがあった。Sexy Zoneの過去のコンサートの多くに、現キンプリメンバーが出演しているのだ。当時のことを思うと複雑な心境ではあるが、新しいいわちに会えない分、過去の、自分が知らなかったいわちに会うことができた。バックの King  & Prince を育ててくれて、ありがとうございます。

10周年に向け、期待は募るばかりだ。もしかしたら今は、菊池風磨が言うところの「何かある」状態かもしれない。でも、Sexy Zoneは約束してくれているのだ。何十年先をも、約束してくれている。必ず訪れる幸せな時間を信じて、生きていきたい。


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