苦手を受け入れること
現在働いている会社は3社目で、ポジションとして最初からバックオフィス部門として入ったはじめての会社だ。
所属部門柄ほぼ全ての部署と関わるが、販売会社なのでメインは営業&マーケティングとの関わりが深く、さらに日常の仕事ではマーケティングの仕事を一部担うことも多い。
ある時のマーケティング部長は実は数字というか分析力が弱かった。
当時の社長は若干ハラスメント気質でしょっちゅうそのマーケ部長を責め立てており、データアナリシスは私に振るようになっていた。
しかし、私は英語が弱い。
海外とのディスカッションなどできないのに自分で作ったプランの説明なんてできるはずもない。
一方でマーケティング部長はマーケティングだけあって英語力、コミュニケーション能力はあった。
分析力も語学も昨日今日で身につくものでもなく、私たちは一つのプロジェクトを自然と分業して自分の得意なことで貢献しようとしていた。
特に当時のマーケ部長は手柄を自分のものとしてあげようとする人でもなく、業務分担や責任を明確にして人事アピールもできる人だったので邪な感情が入ることなく気持ちよく仕事ができた。
会社員の本領とは自分の得意分野で会社や社会に貢献しその対価をもらうことで、隣の同僚を蹴落とすことではないのだとその時改めて認識した。
それはすなわち自分の苦手を克服するのに時間を割くのではなく、各々得意なものを伸ばして補い合うのが会社なのだと。
就活生を悩ます自己分析の重要性というのはまさしくそこなのだ。
まあでも学生でそれがわかったら苦労しない。
石の上にも三年なんて言葉が古いと馬鹿にする人もいるが、私はそれは会社の仕組みを知ると同時に自分の社会人としての特性を知るための三年でもあると思う。
何が苦手で何が得意で貢献できるのか。