見出し画像

【第79回】ディズニー映画「ベイマックス」の色々なシーンから使える英語表現をいくつか掘り下げてみました。

ヒロ: Pretty sick, huh? Wanna see how I put ‘em together?「構造を知りたい?」

「ベイマックス」

ヒロが教授に自分の発明品を見せて言った言葉です。

Wanna see how I put ‘em together?
ポイントは put ... together です。「…を一緒に置く」が直訳ですが、そこからパーツをどんどん埋め込んでいくというイメージが生まれます。

字幕は how I put ‘em together が「構造」と訳されていますが、「それら(発明品のパーツ)をどうやって埋め込んでいったか」=「構造」としてとらえられているのです。

「構造」はstructure なので、”Wanna see its structure?” でもいいですが、structure のようなビッグワードは使わないで put ... together で簡単に表現できます。



キャハラン教授: That's right. Ever think about applying here? Your age wouldn't be an issue.「そうだ。この大学を受ける気は?」

「インサイドヘッド」

Your age wouldn't be an issue.
字幕にはないですが、「(君の)年齢は問題じゃない」という意味です。

issue
は「問題」で、”be not an issue”「問題ではない」を使った英文は、次のようにいろいろと考えられます。

Money isn’t an issue, so choose whatever you want.「お金は問題じゃない。好きなものを買いなさい」

Time isn’t an issue, so let’s go slowly.「時間は構わないので、ゆっくりやろう」

We're having a video conference, so distance isn’t an issue.「ビデオ会議をするので距離は問題じゃない」

problem も「問題」ですが、problem は解決されるべき“悪い”問題」です。それとは違い、 issue は「議論されたり、討論されたりする問題」で、上の例文の time や money のようにその善悪は問いません。


キャラハン教授: I can see why. With your bot, winning must come easy.「確かに君なら楽に勝てる」

「ベイマックス」


“come + 形容詞”で「( 形容詞 ) になる」という意味になります。

come は一般的に“目的に近づく”というポジティブなイメージがあるので、” come + 形容詞” もポジティブな意味合いを持つものが多いです。

すなわち、「あるべき状態になる」のが “come + 形容詞” です。教授が言ったWith your bot, winning must come easy.も「君のロボットだと勝つのは楽になる(=楽に勝てる)」です。

他にもポジティブなイメージがある come を使った例文として、

His dream came true.「夢が実現した」
Our town came alive.「町が活気づいた」
She suddenly came awake.「彼女が突然目覚めた」
He finally came clean.「彼はついに正直に打ち明けた」

などいろいろあります。

特に最後の文 He finally came clean. は、clean でない状態(=何か隠してる)から、スッキリした状態(=隠し事がない)へのポジティブな変化は面白いですね。



キャラハン教授: Well, if you like things easy, then my program isn't for you. We push the boundaries of robotics here. My students go on to shape the future.「楽を求めるなら私の講義は無用だ。われわはロボットを進化させ未来を作る」

「ベイマックス」

push the boundaries of …「…の新境地を開く」や「…の限界へ挑戦する」という意味です。

直訳は「…の境界を押す(押して突き抜ける)」なので、そこから限界への挑戦が読み取れます。

robotics は「ロボット工学」です。

よく「自己の限界に挑戦する」という言葉を耳にしますが、

He pushed the boundaries of himself.「彼は自身の限界に挑戦した」

If you want to get ahead, push the boundaries of yourself!「成功したいなら、自身の限界を打ち破れ!」

などと表現できます。

いいなと思ったら応援しよう!