見出し画像

【第95回】ディズニー映画「ベイマックス」のシーンから使える英語表現をいくつか掘り下げてみました。

ヒロ: What? No, I don't want you to deactivate. We still have to find that guy. So, fire up that super-sensor.「えっ?そんなの困る。奴を捜さなきゃ。スーパーセンサーを」

「ベイマックス」

ベイマックスがヒロを1人置いて、箱に戻ると言い出しました。

So, fire up that super-sensor.
fire up
… で「…を起動する」「…を盛り上げる」という意味があります。

fire は動詞で「火をつける」という意味がありますが、火をつけると燃料に点火して、その結果(= up ) 何かが始動し出すことから「起動する」になります。

また、火をつけて熱く燃え上がることから、「盛り上げる」という意味が出てくるのだと思います。(勝手な想像ですが、そのように覚えていると忘れません)

起動する」はコンピューター関係で、「盛り上げる」は日常的にはよく使われるのではないでしょうか。

セリフの So, fire up that super-sensor.「スーパーセンサーを起動して」と、ヒロがベイマックスに頼んでいるのです。

盛り上げる」を意味する例は、

We must fire up the team!「チームを盛り上げなきゃ!」

Let’s fire him up! 「彼を盛り上げよう(元気付けよう)!」

He is the one who fires up the team.「彼はチームの盛り上げ役だ」

などがあります。

「盛り上げ役」って面白いですね。「盛り上げる」って案外訳しにくいので、この fire up が使えます。

「盛り上げる」inspireboost を使ってもいいですが、fire up という簡単な語句で言い表せるので、覚えておくといろんな場面で使えると思います。


ハニー: Killer view.「キレイ」

「ベイマックス」

空を飛ぶベイマックスに乗っているハニーが言った言葉です。

killer view の killer はスラングで、「素晴らしい」や「息をのむような」という意味があります。

ですから、killer view は、美しい風景や海の眺めなど、圧倒的な景色を表すときによく使われます。

What a killer outfit!「めっちゃかっこいい服だね!」

What a killer performance!「えげつないパフォーマンスだ!」 ー ドジャースの大谷選手にピッタリの表現ですね。

What a killer song!「めっちゃいい曲!」

「めっちゃ〇〇」が killer に相当しますので、もの凄く圧倒された時は killer を使いましょう。


フレッド: Yeah. If I... If I wasn't terrified of heights, I'd probably love this. But I'm terrified of heights, so I don't love it.「高所恐怖症でなきゃよかったが。とても楽しめない」

「ベイマックス」

I’m terrified of heights.
「高所恐怖症だ」 heights は high の名詞で「高さ、高い所」です。また、terrified は「怯えた」です。

「高所恐怖症」を私は、 I’m afraid of heights. と afraid の表現でずっと使っていました。実際私自身がそうなので( そんなにひどい恐怖症ではないですが )、海外の方と話す時、この I’m afraid of heights. を何度となく言った記憶があります。

このI’m afraid of heights.でもいいのですが、afraid をセリフの terrified に変えると、かなりひどい高所恐怖症になるので、私には当てはまりませんが、かなり怖がり(恐怖症レベル)の be terrified of … も知っていれば表現力が上がります。

I’m terrified of cockroaches.「ゴキブリ恐怖症」( ほぼ全員に当てはまるのでは…)


フレッド: That was a bird.「ただの鳥だ」
ハニー: Well, at least we know our gear works.「とにかく、武器は試せた」

「ベイマックス」

鳥を敵と間違えて、皆がいろんな武器で応戦した時にフレッドが言った言葉です。

we know our gear works. 「(勘違いだったけれど)、それぞれの武器はうまく使えることがわかった」という意味です。ポイントは our gear works です。

gear は「道具」「用具一式」と言う意味があり、それが「上手くいく( work )」です。

次のように結果は芳しくなくても、持っていったものなどが上手く使えた時にいろいろと表現できます。

“We didn’t catch anything today, but at least we know our gear works.「今日は何も釣れなかったけど、道具はちゃんと使えるってことは分かったね」で、ここでの道具は釣り一式です。

また、gear は「歯車」という意味なのはご存知だと思いますが、歯車は機械の中で重要な役割を果たし、その装置の動きを支える主要部分のひとつです。

そこから「特定の目的を達成するために必要な道具類」全般を指すようになりました。

釣りには、釣り一式の道具は must ですね。“重要な役割”という観点から「機械の歯車」と「必要な道具一式」という共通の概念が生まれたのはユニークです。


フレッド: Okay, I like where this is heading! 「面白くなってきた」

「ベイマックス」

I like ( the direction ) where this is heading. と where の前に direction (方向)が省略されていると考えると分かりやすいです。

head は動詞で「進む」「向かう」という意味があるので、「私はこれが進んでいる方向が気に入っている」というのが直訳です。

This はその場の会話です。会話の方向性が気に入っているというのは、「会話の流れが好きだ」ということですが、字幕の「面白くなってきた」がとってもいいですね。

This is getting more interesting. などでもいいですが、I like where this is heading. も英語らしくて、ぜひ使っていきたい表現ですね。

いいなと思ったら応援しよう!