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ディズニー映画「マイエレメント」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート40】

< 店のパイプを壊したのがエンバーだとバレてしまい、父バーニーは激怒します >

【学習ポイント】
♦️「思い切ってやろう」は  “take the chance”

バーニー: You burst the pipe? (お前がパイプを壊した?)
エンバー: I...
ウェイド: Ember. (エンバー)
バーニー: Silence! (黙れ!)
ウェイド: Take the chance.  Let your father know who you really are.(お父さんに本心を打ち明けて)

「マイエレメント」

Take the chance.  Let your father know who you really are.「お父さんに本心を打ち明けて」
Take the chance ( to let your father know who you really are )  と(   )内の英語が省略されています。

Take the chance to …「チャンスをとらえて…してみたら」=「思い切って…したら」です。

この英語に出会うと学生時代によく聞いた “AMBITIOUS “ ( by ハウンドドッグ) という曲の中の  ♬ Oh Take A Chance つかむしかない 🎶 という歌詞を思い出します。

辞書(もちろん紙の、です)を引いて「一か八かやってみる」だとわかり、「一か八かやってみて(夢を)つかむしかないのか…」と感心していました。

でも歌詞は Take a chance. ですが、ウェイドは Take the chance と言っており、a と the の違いがあります。

どう違うかは、まさしく a と the  の違いで、Take a chance. は、「特に特定せずに一か八かやってみる」で、Take the chance. は、「特定のものを一か八かやってみる」です。

この映画の場面では、お父さんに自分の本心を具体的に話す機会が目の前にあり、それを逃してはいけないという状況なので Take the chance. とウェイドは言ったのだと思います。

それに対して “AMBITIOUS “の歌詞は一般的に呼びかけているだけなので Take a chance. になっていると受け取れます。(ハウンドドッグは日本人のバンドなどでそこまで考えていたかどうかはわかりませんが… )


< 洪水がエンバーの店を襲い、エンバーは必死になって店を守ろうと奮闘します >

【学習ポイント】
♦️「高台へ避難」というのはよく耳にします。

エンバー:Climb! Climb! Flash flood! Hurry! Mom, water! (鉄砲水だよ。上に登って!母さん、水が来る!) Get to higher ground! (高い所へ!)

「マイエレメント」

Get to higher ground!「高い所へ!」
これを取り上げたのは、ニュースでよく「津波が来たら高い所へ」というメッセージを耳にするからです。

ですから、この “Get to higher ground!” を見た時、自分が言われているようで、すぐに頭の中に定着しました。

でも、「高い所」というのは「高い場所」なので、ChatGPT に「ground を place に変えるとどうか?」と聞いたところ、ground を使う方がより自然であるとの答えが返ってきました。

「高いところへ」は higher place と考えてしまいがちですが、ground の方がナチュラルなので、そのまま Go to higher ground. と覚えてしまいましょう。

ちなみに “get to the higher ground” と the がつけば、特定の高い場所であるが、the がなければ「どこでもいいのでともかく高い所」というニュアンスになります。


< 水が入ってこないようにエンバーが店のドアを押さえていると、突然ウェイドが現れる>

【学習ポイント】
♦️“登場の仕方”をいろんな英語で表そう!

バーニー:The flame! Let me go! Ember, no! (ブルーファイアが!エンバー、よせ!)
エンバー: Wade? (ウェイド?)
ウェイド: Keyhole. I was hoping to make a more heroic entrance. (鍵穴。カッコ悪い登場だ)

「マイエレメント」

③ I was hoping to make a more heroic entrance.「カッコ悪い登場だ」
make an entrance で「登場する」という意味です。

そして、make a (an) 〇〇 entrance で「〇〇(のように)登場する」と、登場の仕方を表します。

ここでは a more heroic entrance なので「より雄々しく(カッコよく)登場する」です。

make a sudden entrance (突然登場する)

make an unexpected entrance (思いもよらない登場をする)

make a grand entrance ( 堂々と登場する)

などいろいろ考えられます。

でも I was hoping to make a more heroic entrance. ( 直訳: 私はもっとかっこいい登場をすることを望んでいた) を、その反対を表す「カッコ悪い登場だ」とした字幕は感心するばかりです。プロの仕事って素晴らしいですね。

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