日本語でもよく使う「大変だね」「お疲れのようだね」にピッタリの英語を洋画の中で見つけたので、取り上げて詳しく説明しました。
映画「リメンバーミー」からのシーンを2つ取り上げます。
① 英雄デラクレスと感動の出会いを果たしたミゲル。多くの供物に囲まれた所をデラクレスと一緒に歩きますが、あまりの供物の多さにミゲルは圧倒されてしまいます。
それを見たデラクレスは次のように言います。
注目すべき表現は You look overwhelmed. です。
overwhelm は「圧倒する」で、ビッグワードのように見えますが
The champ overwhelmed him. ( チャンピオンは彼を圧倒した)
のように、案外よく使われます。
You look overwhelmed. は、「君は圧倒されてるように見える」が直訳です。
圧倒されてる表情というのは、口がポカンと開き、どうしていいかわからない表情と言ってもいいと思います。
そんな表情を字幕では「ゲンナリ」と表していますが、こんな日本語よく思いつくな、と感心してしまいました。
ただ「ゲンナリ」なんてそんなに使わないのではないでしょうか。
別の状況として考えられるのが、仕事が忙しすぎて追い詰められた表情をしている人に対して、You look overwhelmed. と声をかける場合です。
「大変そうだね」や「お疲れだね」
はどうでしょうか。
よく使う日本語ですよね。
「お疲れだね」は You look tired. でもOKですが、tired は疲れてはいるが、そこにストレスが絡んでいるかどうかはわかりません。でも、
You look overwhelmed. は、肉体的、精神的にストレスを抱えていそうな相手に対して使います。
日本語の「大変ですね」が持つニュアンスは、状況にもよりますが、そこにはストレスを抱えた”疲労感“が読み取れるのではないでしょうか。
ですから、状況に応じて、
You look tired. と You look overwhelmed.
を使い分けることが必要になってきます。
この overwhelm は「大変である」という日本語にピッタリだと思います。
That’s overwhelming!「それは大変だね!」
② デラクレスは音楽に情熱を持っているミゲルをみて次のように言いました。
ここで取り上げるのは to boot です。あまり聞きなれない表現ではないでしょうか。
意味は「さらに」で、in addition や moreover と同義語ですが、to boost は in addition や moreover よりも文をより強調する時に用いられます。ですから、付け加えたものに対しての驚きがあります。
例えば、
He’s a good chef and a skilled painter to boost.「彼は腕のいいシェフであり、さらに腕のいい画家でもある。」
これを言った人は、シェフと画家はあまり結びつかないのでかなり驚いているのです。
単語や熟語を覚える方法はいろいろありますが、同義語をまとめて覚えるのも一つの方法です。
in addition は比較的よく用いられるので、in addition を目にするたびに、moreover と to boot を口からだして思い出すようにします。
in addition
moreover
to boost
そしてまた新たな同義語(この場合、besides など)が出てくるたびにこれまで学んだ語句に加えて行きます。
in addition
moreover
to boost
besides
・・・
これをいろんな語を対象にして“アンテナ”を張り巡らせるわけです。
これは覚えるためのかなり有効な方法だと思います。なぜなら、覚えようとする語句に自然と触れることができるからです。
I hope my article helps you with your English studies.
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