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【第80回】ディズニー映画「ベイマックス」の色々なシーンから使える英語表現をいくつか掘り下げてみました。

タダシ:Every year, the school has a student showcase. You come up with something that blows Callaghan away, you're in. But, it's gotta be great.「年に一度のチャンス。教授がぶっ飛ぶ発明を見せれば合格だ」

「ベイマックス」

ヒロの兄タダシが、学校へどうすれば入学できるかをヒロに説明しています。

showcase「発表会」
この語を取り上げたのは、字幕では「発表会」となっていますが、showcase は元々「展示場」のことなので、同じく「展示会」を意味するexhibition との違いが気になったからです。

多く目にするのは exhibition ではないでしょうか。

そこで、タダシが使った showcase と一般に使われている exhibition の違いを ChatGPT に聞いてみました。

Exhibition: A formal display of multiple works, like art or products, often in a gallery or trade show.

Showcase: A more casual event that highlights specific talents or projects, focusing on individual presentations.

ChatGPT

まとめると、

「Exhibition は、複数の作品や製品を展示する場で、美術館や展示会でよく行われる。」

「Showcase は、特定の才能やプロジェクトを個別に発表するよりカジュアルなイベント

です。

showcase の方が発表を含むよりアクティブなイベントであることがわかります。

ヒロが参加する予定のイベントも発明したものをオーディエンスの前でプレゼンする形式なので、showcase が使われているのでしょう。

You’re in.「合格だ」
字幕が「合格だ」となっているように、グループやイベントなどに受け入れられた時に使う表現です。

“You want to join the game? You’re in!”「ゲームに参加したいって?(入って)いいよ!」

A: “You’re in.” 「合格だ」
B: “Really? Am I in?”「本当に?合格なの?」

「合格する」は pass ... も使えますが、簡単な You’re in. も使い勝手がいいと思います。



ヒロ: Nothing! No ideas! Useless, empty brain!「何も浮かばない。役立たずな脳みそめ」
タダシ: Wow. Washed up at 14. So sad.「14歳で枯れてるとはな」

「ベイマックス」

Washed up at 14.
これは元々受け身で、主語を入れて書くと You are washed up at 14. です。

この wash up ですが「(漂流物などを)浜辺に打ち上げる」という意味があります。ですからこの英語の直訳は「お前は浜辺に打ち上げられた」となります。

浜辺に打ち上げられるものは、役に立たないものがほとんどなので、これを人間に例えて、「役立たず」という意味になります。

字幕の「枯れている」もいいですね。あと「もう終わってる」という日本語もいいのではないでしょうか。

He’s only 30, but he feels washed up already.「彼はまだ30歳なのに、“もう終わってる“と感じている」


ヒロ: I got nothing! I'm done. I'm never getting in.「全然ダメ。入学は無理」
タダシ: Hey, I'm not giving up on you.「諦めるな」

「ベイマックス」

この “not give up on (人)” は是非とも使っていきたい表現なので取り上げました。

というのも、相手を激励する give を使った英語表現の一つに “Don’t give up!” があげられます。「諦めるな!」という意味で頻出表現ですね。

でもよくこの”Don’t give up!”は命令形なので、相手を突き放しているようにも感じてしまいます。

そこで登場するのは、I’m not giving up on you! です。give up on me… は「…を諦める」⇨「…を見捨てる」という意味で使われ、「僕は君のことを見捨てないよ」と愛情がこもった言い方なのです。

Don’t give up! よりも相手を大切に思っていることが伝わる I’m not giving up on you! です。



タダシ:Shake things up. Use that big brain of yours to think your way out.「頭をシェイクして道を見つけ出せ」

「ベイマックス」

兄のタダシが弟のヒロに叱咤激励するシーンです。

think one’s way out
もいい表現だと思います。意味は「頭を使って(=考えて)問題を解決する」です。

one’s way は「…の方法」なので、ポイントは think out です。

out は「中から外に出てくる」⇨「完全に姿を表す」⇨「完全に」というイメージがあるので、think out で「完全に考える」⇨「考え抜く」となります。

one’s way なので「方法を考え抜く」となり、そこから「問題解決の方法を考え抜いて解決する」という意味になります。

少しややこしいですが、out のイメージがわかれば、意味は導き出しやすくなるのではないでしょうか。

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