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2人の恩師

昨日、地元のアートイベントの総合司会をしました。
声楽で院まで出ているのになんで司会?歌わないの?とたまに言われますが、学生時代から気づいたら司会を頼まれることが多く、このイベントでは演奏者ではなく司会者として出演が続いています。

社会人になってからもちゃんと歌いたいと思っていたのですが、会社員と声楽家の二足のわらじは、不器用な私にはとても難しく、新卒2年目に扁桃腺摘出の手術をするまでは月に何度も喉を腫らし、体調が優れない、ほぼ毎日熱を出している状態だったのでモチベーションを保てず、新卒で入社した会社を辞めた頃には指導している小学生のコーラス指導もこのままでは迷惑をかけてしまうと思い、辞めさせてくださいとお願いをしたほど、当時は追い詰められていました。
その時、高校生からお世話になっていて、小学生のコーラス指導を一緒にしているM先生は籍はそのままにし、戻りたいと思った時に戻れるようにと見守ってくださいました。
そこから、転職しても上手くいかずの私を優しく励まして、音楽の道から離れないように色々な声かけをしてくださっています。本当に感謝しかありません。
今回の司会のお仕事をいただけるのも、『ぽぽちゃんなら出来るんじゃない?』といったM先生のお言葉があるからです。

正直なところ、普段から演奏されている方達と一緒に演奏するのは自信がありません。歌いたいという気持ちがあるものの、こんな私が舞台に立って、ライトを浴びながら歌って良いのかととても不安になってしまうのです。
この気持ちは誰にも言ったことがないのですが、M先生は察してくださっているから、離れないように無理のない活動をして少しずつ自信を取り戻せるようにしてくださっているのではないかと思います。

昨日は、大学・大学院6年間ご指導いただいた師匠(以下、Y先生)とも共演いたしました。久しぶりにお会いしましたが、学生時代と変わらず、優しく面白く接してくださり、学生時代に戻ったようでした。
私の司会のルーツは学生時代。当時大学の指定サークルだった合唱サークルに入部しており、Y先生は顧問をしてくださっていました。学内外のイベントやテレビ収録など多い時には月に何本も本番をこなすサークルでした。
Y先生は「演奏家はただ演奏しているだけではいけない、コンサートの企画や進行などマルチに出来ないと」とおっしゃっており、イベント毎に担当者を決めて、選曲から司会原稿の作成、スタッフとの打ち合わせ等メンバー全員が出来る様にご指導してくださりました。この経験は、会社員として働く中でも大変役に立っています。
昨日、本番を終えてからY先生とのメールのやり取りの中で、「地元を守っているんだよ、自信を持ってね」と言っていただきました。
歌を教えてもらったのに歌わない共演で、がっかりさせてしまったかなと思っていたので、優しい言葉をかけていただき、泣いてしまいました。

私が司会を学生時代から始めた理由、みなさんに知ってもらうため、演奏するチャンスをもらうため。司会や演奏会の手伝いをして、名前と顔を知ってもらって、今度は歌ってよ、そろそろ歌ってみたらと声をかけてもらうために18歳から頑張っていました。現在29歳、あっという間に年数は流れ10年以上。下積みを頑張っても自分のモチベーションの継続の難しさや実力主義の世界に負けてしまい、なかなか上手くいきませんでした。ですが、私に出来ることを一生懸命にやる、楽しんでやると共に自信を持って、なんでもやっていこうと思います。

ネガティブな時って周りの人が色々なサポートをしてくれていても、自分の殻に籠ってしまって、なかなか気付けなかったりしますよね。
恩師の2人のことを書きましたが、もっとたくさんの先生方や先輩後輩、家族、友人知人・・・数えきれないほどのたくさんに支えられていると思っています。
結構20代は籠ってばかりで周りに心配をかけてしまっていたので、これからは感謝の気持ちを伝えながら頑張っていきたいです。


楽しく自信を持って歌えるように練習も頑張ります!






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