見出し画像

編集長!! 東京オリンピックって、「ポプラディア第三版」に載るんですか?!

※この記事は、2021年9月16日配信のポプラ社図書館部メールマガジン005に掲載したものの再掲です。

11月中旬の刊行に向け、着々と校了作業が進んでいる『総合百科事典ポプラディア第三版』。多忙を極めるポプラディア編集長に、気になるアノことを聞いてみました。

営業T: 昨年開催予定だった「東京オリンピック」ですが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、開催されたのは今年の夏でした。刊行予定日が変わらない中で大変だったと思いますが、この項目は完成したのでしょうか?

編集長: いえ、まだ完成していません。今まさに作っている最中です(※追記:このタイミングは2021年9月上旬)。「東京オリンピック(2020年)」という項目は見開き2ページの特大項目なので、一般項目とは別進行で作業を進めています。解説文は書き終えて写真もほぼ集め終わっているので、あとは紙面としてレイアウトされた状態でチェックしたら印刷所に入稿できるという段階です。閉幕前から準備はしていましたが、大会全体を見渡せるのは閉幕してからなので。そこからいろいろなトピックのバランスを検討して、今、仕上げに取り掛かっているところです。

営業T: 気になる項目「東京オリンピック(2020年)」、どんなことが掲載される予定ですか?

編集長: この大会で日本は過去最多のメダル数を獲得しましたが、そういった競技の内容についてだけでなく、今回のオリンピックのコンセプトのひとつである「多様性と調和」や、新型コロナウイルス感染症の影響などについても触れています。ニュースでは「日本選手の活躍」という視点で取り上げられがちですが、「ポプラディア」は百科事典なので、この大会の歴史的な位置づけがしっかりと伝わる内容にしたいと考えています。「東京オリンピック(1964年)」という項目もあわせて読んで、今回の大会と比較してみるのもおもしろいと思いますよ。

画像1

(「発売前なので紙面はお見せできない」と言う編集長に無理を言って出してもらった「東京オリンピック(2020年)」の項目の紙面の一部。制作途中なので、まだふりがなが入っておらず、つめの文字も「と」になるべきところが「お」になっている。完成版では正しく「と」になっているのか!?)

営業T: 「東京パラリンピック」については、どのように掲載されているのでしょうか?

編集長: 「東京パラリンピック」という単独の項目はないのですが、「東京オリンピック(2020年)」の項目の中で触れつつ、18巻「学習資料集」の「オリンピック・パラリンピック日本代表選手メダリスト」というページで、メダルを獲得した全選手を掲載します。このページは、今回の東京大会だけでなく、これまでの全大会の日本代表選手のメダリストが載っています。また、「パラリンピック」という項目は、これまでの新訂版では一般項目としての掲載でしたが、今回の第三版では見開き2ページの特大項目として掲載していて、パラリンピックの歴史や競技がこれまでよりもずっと詳しくわかる内容になっています。
 さらに、第三版では「車いすバスケットボール」「ゴールボール」「ボッチャ」など、パラリンピックの競技を新規項目として多数掲載しました。解説文では競技の歴史や基本的なルールが簡潔にまとめられているので、まずはパラリンピックを見て興味を持った競技を調べてみたりして、理解を深めていくのもいいんじゃないかと思います。私もテレビで「車いすラグビー」の試合を初めて見て「これおもしろい!」と思ったので第三版の解説文を読んでみたら、けっこうためになりました(笑)。

営業T: 「東京オリンピック(2020年)」の項目を間に合わせるために、「つ・て・と」にあたる11巻をあらかじめ最後の校了にしていると伺いました。

編集長: はい。普通なら本編は1巻から16巻まで順番に校了していくのですが、今回の「東京オリンピック(2020年)」はどうしても掲載しなければいけないので、順番を変えて11巻を最後に校了することにしました。ほかにも、今年は日本から世界遺産に2件登録されるだろうことが予想されていたので、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が掲載される1巻と、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の14巻も後回しにしました。
 登録はまず間違いないという状況でしたが、7月末に開かれるUNESCOの世界遺産委員会で正式に決定するのを確認するまでは校了できないので。ギリギリのタイミングでしたが、なんとか日本の世界遺産をすべて項目として掲載することができました。日本の自然や遺跡が世界遺産に登録されるのはうれしいことですが、今年ばかりは「登録は来年にしてくれ」と思いました(笑)。

営業T: 刊行を楽しみにしています。最後まで、がんばってください!お忙しい中ありがとうございました!


「東京オリンピック(2020年)」のほかにも、「『鬼滅の刃』」や「新型コロナウイルス感染症」など、時事的なキーワードが多数収録されていますが、新たな項目を採用する際には、選定にとても時間と手間をかけています。
本年1月に公開した、こちらのポプラ社図書館部note記事では、その苦労やおもしろさを感じていただけると思います。こちらもぜひ、お目通しください。

画像2

■ポプラ社図書館部メールマガジン■
ポプラ社図書館部メールマガジンでは、図書館に役立つ情報を毎月メールでお届けしています。
▼メルマガの詳細・ご登録はこちらから▼
https://www.poplar.co.jp/topics/53106.html



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?