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曲がる糸電話、新感覚スライム、カラフル実験…自由研究におすすめ! 大人も楽しい科学実験の本ができました🧪🍓✨


今年の夏休み、ぜひ自由研究にこの本を使って欲しい…!!
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そんな思いで作りましたきみもできるか⁉ 天才科学者からの挑戦状
実は「科学実験本」の編集は今回初挑戦! 科学素人の私が、この本の校正のため十数年ぶりに実験をしたわけですが……
大雑把にやってしまうと、あれれれ? と案の定失敗し、丁寧にやり直してうまくいったら、ヨッシャ! と思った以上にうれしくなり。
できた! という喜びって、大人になっても大事だね、なんてしみじみ感じ……近年稀にみる、ドキドキ楽しいおうち時間を過ごせました。

そこで、note読者のみなさまにもお伝えしたい!
外は暑いし、遠出も気が引けるし……そんなこの夏にぜひ、


大人の自由研究、やってみませんか!?

この3分をお借りして、本の中で特にイチオシの実験4つをご紹介させていただきます! 家に紙コップやDIYの材料が余っているな~というとき。もちろん、お子さんとの自由研究のネタさがしにも。
久しぶりに理科の実験をやっている気分で、わくわくタイムを過ごせますよ! 実際にやってみた写真つきです~!

『きみもできるか!? 天才科学者からの挑戦状』
作・絵 マイク・バーフィールド
訳 岡フリオ朋子
編集協力 米村でんじろうサイエンスプロダクション
▲もくじ。生きもの・人体などジャンルに分け、科学者ごとに実験を紹介しています。

【書籍紹介】
ガリレオ、エジソンにアインシュタインなどなど……大発見をなしとげた天才科学者たちが行った実験を、身近なものを使って「まねっこ」できる! というのが本書の魅力。
「科学者たちからの挑戦状」という形で、オレンジやイチゴを使った実験や、マジック風の実験、工作を取り入れた実験など、小学校低学年の子どもから楽しく簡単にチャレンジできる実験アイデアを40以上紹介。

身近なものを使ってできる簡単な実験ながら、どれも歴史的な大発見と関連しています。自分も「大発見」ができるかも…そんな気持ちになる本です!

※このnote記事では、書籍の内容を大人の方向けに簡略化して紹介しております。お子様といっしょに行う際には、ぜひ、より詳細に分量や注意事項等を記載した書籍をご覧ください。

▲本書をつくるにあたり、試し実験のために集めた実験用具と材料の一部。
100円ショップ・薬局・スーパーでそろいます!

~音で革命をおこした人たち~ベル&エジソン
「曲がる糸電話」

糸電話といえば、糸が曲がったり振動が遮られたりしないようにまっすぐ張る、というのが鉄則ですよね。
でも! ちょっとした工夫をすれば、糸の方向を変えることもできるんです。知っていましたか…? 
この本は翻訳本なのですが、最初にその訳文を読んだとき「そんなはずはない!」と半信半疑で試してみました。そしたら…なんと、ちゃんと聞こえるではないですか。紙コップから音が聞こえてきたときの驚きたるや。
この技を知っていれば、隣の部屋や2階の人ともないしょ話ができるかも!

糸電話をつくります。おそらくみなさん、やったことありますよね。ここでは特別な技はありません!
普通はこのあと、糸をピーンと貼って会話をしますが……
今回はこんな感じで、あえて糸を「曲げて」話してみます。
ちょっとわかりづらい写真でごめんなさい!
こんなふうに柱を経由しても…ちゃんと、聞こえるんです!
ポイントはここ! 角にある柱に巻き付けたあと、糸どうしも巻きつけています。
アップするとこんな感じ。糸どうしを巻きつけることで、振動がきちんとそこから伝わり、聞き手のほうまで声が届くんですね。

これ、何回まで曲げられるのか、どんな巻きつけ方なら聞こえるのかなど、いろいろ実験してみたら楽しそうです!

~DNAたんてい~ロザリンド・フランクリン
「イチゴのDNA抽出」

DNA抽出…? というとちょっと難しそうですが、つぶす・まぜる、という簡単な方法で、DNAの「かたまり」を取りだせる実験です。
ちょっと聞きなれない薬品が出てきますが、ちゃんと近所の薬局でそろいましたよ!

ガラス瓶につめたい水、塩、食器用洗剤を入れて、かき混ぜる。ビニール袋にイチゴを入れる。
ビニール袋のなかにガラス瓶の中身を注ぎ、どろっとするまでイチゴをよくつぶす!
茶こしを使ってビニール袋の中身を、きれいに洗った瓶に入れる。
ガラス瓶に、よく冷やしておいた無水エタノールをゆっくり入れる。
※このとき、どばーっと一気に入れすぎて、初回失敗しました。
瓶の壁にそって入れると静かに注げます」と監修の米村でんじろうサイエンスプロダクションさんに助言を受け、再トライ…!
しばらくすると、ピンクの液体の上に、白くてモヤモヤしたものが……!
クリップなどでそっとすくう。成功! これがDNAのかたまり!
透明なプラスチックの板の上で乾かすと、よく見えます。

手軽だけど、命の源を目視できる、興味深い実験です!

※必ず大人が一緒に行ってください。
※洗剤や薬品が目に入らないようにご注意ください。
※実験で使ったイチゴは食べられませんので、決して口に入れないようにしてください。
※無水エタノールは火に近づけないようにご注意ください。

~ポリマーのパイオニア~フリッツ・クラッテ
「一味ちがうスライム」

スライムづくりは、自由研究の鉄板ですよね。
しかし! この本でご紹介している方法は、普通の方法とは少し違います
「スライム」を紹介してくれているフリッツ・クラッテが発見したのは、酢酸ビニル。これが現代では何に使われているかというと…木工用接着剤
ということで、本書では一味ちがう木工用接着剤をつかったスライムづくりをご紹介しています。もちっとした感触が気持ちいいですよ。

ぬるめのお湯にホウ砂をよく溶かしておく。
木工用接着剤を器に入れ、そこに好きな食用色素を入れてまぜる!
今回はイチゴミルクのようなかわいい色になりました。
そこに最初につくっておいたホウ砂水溶液を、スプーンで1杯ずつ加えてよくかき混ぜる。
1杯ずつ、慎重に慎重に…入れすぎると、固まりすぎてびよーんと伸びなくなるので注意!
だいぶいい感じにまとまってきました! ふつうのスライムよりも、もちもちしているような……
とりだしてみて、ひっぱります。
のびるかな…?
※光の加減で違う色に見えますが、同じものです!
びよーん!
スライム成功です!

他とはちょっと違うスライム。透明ではなく色がしっかりつくので、いろんな色を混ぜてみると楽しそうです。

※ホウ砂や接着剤が目や口に入らないようにご注意ください。

~カラフルな化学者~セーレン・セーレンセン
「カメレオン・ウォーター」

これは見た目も楽しい、映え実験です! イチオシ中のイチオシ! 液体が酸性かアルカリ性かを色で判別する「カメレオン・ウォーター」づくりです。自分でつくるリトマス試験紙ですね。
換気がしっかりできる場所に、家中の液体をかき集めてチャレンジしてみてください~!

ムラサキキャベツの葉を4~5枚小さく切り、なべに入れて上からお湯を注ぐ。
冷めたら、ざるでキャベツを濾しながら、ボウルにうつす。
写真右が濾したあとの液「カメレオン・ウォーター」。
試験管(瓶)に水を入れ、そこに調べたい液を1・2滴たらす。
わたしは①塩素系漂白剤 ②食器用洗剤 ③水道水 ④炭酸水 ⑤レモン水 ⑥酢 と並べ、左から強アルカリ性→中性→強酸性になると予測……。
そこに「カメレオン・ウォーター」を数滴注ぐ。すると…?
カラフルに変化しました!! アルカリ性のものとまぜると強い順に黄色・緑・青に、酸性のものとまぜると強い順に赤・赤紫に変化する。
上の写真では⑤レモン水のほうが⑥酢より赤が濃いので、どうやら逆(レモン水のほうが酸性が強かった)ようです。おしい!

ムラサキキャベツを茹でるだけでできちゃうのでとっても簡単。でもじゃあこれは? これは? と次々チャレンジしたくなる楽しい実験です。

※やけどにご注意ください。
※実験につかった液どうしは絶対に混ぜないように、ご注意ください。
※実験中は必ず窓を開け、換気のよい部屋で行ってください。

さて、以上4つの実験をご紹介しました。
今回はちょっと化学ジャンル多めのご紹介になってしまいましたが、ほかにも生物、数学、宇宙、物理学、幅広いジャンルで40以上の実験を掲載しています。

色水にレタスやセロリをつけて、水を吸い込む「管」を観察したり……
電子レンジでマシュマロを加熱して、マイクロ波の動きを見たり……
天才科学者たちの子ども時代のお話失敗エピソードを読むだけでも、楽しいですよ!

気になる科学者から選ぶもよし!
実験のテーマから選ぶもよし!
家にあるものから選ぶもよし!

どうでしょう、大人でもけっこう知らないこと、やってみたくなること、盛沢山だったのではないでしょうか。
うずうずしてきた方はぜひ、書籍『きみもできるか⁉ 天才科学者からの挑戦状』もチェックしてみてください~!

(編集部 上野萌)