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【テレワーク成功術】BPO業界から学ぶリモートワークを成功させる5つの学び|世界の最新テレワークニュース
テレワークに関する日本であまり知られていない世界中の最新ニュースについて、その要点&考察をお届けする「世界の最新テレワークニュース」。今回は、Foebesのリリースである「Five Remote Work Tips To Steal From The Outsourcing Industry」という記事を基に、「BPO業界から学ぶリモートワークを成功させる5つの学び」というテーマで、要点と今すぐ使える対策について解説します。(元記事もとても興味深い内容になっています。ぜひこちらもご覧ください)
▼今回の内容は以下の動画でもご覧頂けますので、ぜひご覧ください!
●BPO業界はリモート先駆企業
今回紹介する記事は、BPO(=Business Process Outsourcingの略)と呼ばれるアウトソーシング業界世界最大手の成功例にフォーカスされています。BPO業界は数十年以上も前から物理的に離れた拠点を作って事業を実施し、ノウハウを蓄積しています。このBPO世界最大手と言えば「アクセンチュア社」です。アクセンチュア社は全世界に拠点を作り、拠点間の中でコミュニケーションしながら急成長して来ました。
つまり、分散して場所が離れているチームを上手くマネジメントする、モチベーションを上げていく、評価するといった面で大いにノウハウを蓄積している訳です。そこからの学びは、リモートワークを志向する会社やチームで大いに役立つということで、今回の記事ではBPO業界からの「5つの学び」という形で紹介されていましたので、ぜひ皆さんに共有させて頂きたいと思います。
BPO業界から学ぶリモートワークを成功させる5つの学び(日本語訳)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・BPO(アウトソーシング業界)は、何十年も前から、物理的に離れた拠点運営を実施し、ノウハウを蓄積している
→分散したチームを監督し、モチベーションを高め、評価
・学び1. 定期的にオフィスに集まる (Return to the rock)
→戦略、文化、ビジョンを理解し、その一員であることを実感させるため
・学び2. 適切なKPIの設定
→顧客にROIを説明するための成果測定が重要
→リモートでも、時間・成果の記録が必要
・学び3. 働く時間を決める
→クライアントが連絡しやすくするため
→リモートでも同様
・学び4. フィードバックと評価を行う
→報酬や表彰プログラムでモチベーションアップ
・学び5. スキルアップの機会提供(Train, train, train)
→顧客の期待を超えるため、常に学習&スキルアップ
●学び1:定期的にオフィスに集まる
1つ目の学びは「定期的にオフィスに集まる」ということです。原文では「Return to the rock」と書いてあります。直訳すると「岩に戻る」。 岩というのは動かない場所という意味で「オフィス」を指すニュアンスとして使われています。
リモート環境でも、定期的にオフィスに集まることで、企業の戦略や文化やビジョンをしっかりメンバーが理解し、さらに自分自身がその一員であることを実感できるようにする。そのために定期的にオフィスに集まって皆で話をする。この様に、所在地が分散していても、たまにはみんなで集まって話をする場を設けているそうです。
●学び2:適切なKPIの設定
2つ目の学びは、「適切なKPI(=Key Performance Indicator/重要業績評価指標=設定した目標に対して、どれほど達成に向かい進んでいるか、その度合いをはかるための指標)を設定する」ということです。
BPOは、基本的に顧客企業(=クライアント)があって、その企業の様々な業務、例えば、会計業務、コールセンター、開発、保守運用といったものをアウトソースで請け負うサービスです。
当然クライアントに、支払ってもらっているお金以上にきちんと成果を出していますということを伝える必要があるので、ROI(=Return on investment/投資対効果)や投資価値がしっかり出ていることを説明するために、きちんと成果を測定しているということです。
例えば、「月に100万円で請け負っているけれども、これだけの数のコールセンターでこの様に対応しているので充分割に合ってますよね」「 時間対効果の面でもともと1時間あたり2本の対応だったところが、今は3本になってますよね」といったことをしっかり計っていると。 それによって投資対効果があることをしっかり説明できるようになっていることが紹介されています。
●学び3:働く時間を決める
3つ目の学びは「働く時間を決める」です。クライアントありきの会社なので、きちんとクライアントからの連絡を受けたり対応ができるように、働く時間を決めて、それを明確に共有することでクライアントが連絡を取りやすくしているそうです。
●学び4:フィードバックと評価を行う
4つ目の学びは「フィードバックと評価を行う」です。日々業務を行っていくと、モチベーションがなかなか上がらない時もあります。そういったケースに対して、きちんとやるべきことが出来ている場合や成果が出ている場合には、報酬を出したり表彰することによって、メンバーのモチベーションが下がらないようにしているそうです。このモチベーションアップの取り組みには、大変注力しているそうです。
●学び5:スキルアップの機会提供
5つ目の学びは「スキルアップの機会提供」です。顧客企業の期待にしっかりと応えるために、常にメンバーひとり一人が学習、スキルアップをしてしっかりバリューが出せるようにしていくという構造を採っているそうです。しかもそれによって個々がキャリアアップもできるし、それがメリットとなるが故になかなか辞めにくくなるという長所もあるそうです。
●「5つの学び」を受け、個人・マネージャー・組織向けの学びを紹介
上記にて紹介した5つの学びが、BPO業界の成功ノウハウです。これを個人・マネージャー・組織向けに適応して行くと、以下の様なことをそれぞれに向けた学びとして言えるのではないかと思います。
●個人としての学び
・物理的に可能なら、定期的に出社する
・時間と成果を記録し、共有する
・働く時間やスケジュールを可視化する
●マネージャーとしての学び
・フィードバック・評価を絶やさない
●組織としての学び
・スキルアップの仕組みづくり
●個人向けの学び1:物理的に可能なら定期的に出社する
個人向けの学びの1点目は「物理的に可能なら定期的に出社する」ということです。
やはり顔を合わせたり集まる方がチームワークが強化され、会社の文化や考えも共有されるのは間違いないと思います。 しかし、今は各自の出社しても良いし、しなくても良いという自由裁量に任されているケースも少なくありません。こうなると、出社しないという選択肢を取る人が多くなるのは自然なことです。
そこで、「物理的に可能なら、定期的に(ときどき)出社する」ことによって人間関係もある程度構築できるし、自身のことを理解してもらえるようになります。会社の方向性や文化、思想などの理解度が上がりメリットが豊富です。物理的に可能なら、定期的に(ときどきは)出社するようにすることをお勧めします。
●個人向けの学び2:時間と成果を記録し、共有する
個人向けの学びの2点目は「時間と成果を記録して共有する」です。リモートワーク時は仕事してるかどうかということが会社の側では見えなくて、不安は当然あると思います。 BPOの場合は、自社で記録してクライアントに説明していますが、メンバー個人の場合も同様に、自分の仕事の時間と成果を記録し、上司や組織に共有すると信頼が大きく得られることに繋がります。個人単位で自主的に仕事時間と成果を記録し、報告・共有することをお勧めします。
●個人向けの学び3:働く時間やスケジュールを可視化する
個人向けの学びの3点目は「働く時間やスケジュールを可視化する」ということです。先程のBPOの事例の3つ目「働く時間を決める」の内容と同様に、個人においても、上司や同僚に自分の働く時間やスケジュールを可視化すると良いと思います。自分がいつ働いてるのかを可視化して共有することによって、上司や同僚としてもリモートであっても連絡のしやすさが大きく向上し、コミュニケーションを取りやすくなります。
●マネージャー向けの学び:フィードバックや評価を絶やさない
続いてマネージャー向けの学びは「フィードバックや評価を絶やさない」ということです。やはりリモートワークが長くなって接触が少なくなると、どうしてもメンバーのテンションが下がりがちです。そこできちんとマネージャーからメンバーにフィードバックをしたりとか、評価する、表彰するといった取り組みをすることで、メンバーにもマネージャーの気持ちや想いが伝わってモチベーションが上がりもっと頑張ろうと思ってもらうことができます。こういったことをきちんとするのはマネージャーとしての力量だと思いますし、とても重要なことだと思います。
●組織向けの学び:スキルアップの仕組み作り
最後に組織向けの学びは「スキルアップの仕組み作り」です。組織として、仕事をすればするほどメンバーのスキルが上がっていく、それによってクライアントへの価値も上がるし、メンバー自身のキャリアにもなっていく、といった構造を作るのは「義務」だと言えると思います。
今後リモートが広がっていくと、企業にとっても優秀な人材の採用は狭き門になります。他の企業もどんどんリモートが可能になれば、名のある企業やイメージが良い企業の方に人が流れていきます。そういった中において「スキルアップの仕組み」があるというのは、組織の魅力の向上にも繋がりますし、さらにはいきなりエース級の人材が採用できなくても「スキルアップの仕組み」があることで入社後にしっかり各々がバリューを上げられるという構造になります。こういったスキームは今後企業にとって不可欠な要素になるのではないかと思います。
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