松本アート旅行
当初は年に1度の松本クラフトフェア(野外)が目的でしたが、この御時世で中止になり、家族4人のアートのんびり旅行になりました。新宿7時始発のあずさ1号で松本まで行くことに。初めてのあずさ1号は、登山客でほぼ満席。リュックの下に岩に刺す金具をジャラジャラ下げてる女子1人とかも普通にいるし、行く前からものすごい山灼けした人達も沢山。最近、新幹線には慣れて来ていたんで、あずさは何かノロく感じるし、山が多いからか耳もキーン!トイレで揺れて、すわ壁に激突しそうに。あっぶな。
長野は何度も来て(車で)るけど、大人旅は初めてなので新鮮だし、とても楽しみ。
松本駅に着き、駅舎は全く風情がないのにビックリ。駅前でレンタカー借りてまずは松本民藝家具の人気喫茶店「まるも珈琲店」でモーニングを食べた。薄暗い店内は満席で、レトロなマッチ貰った。
そして郊外「大王わさび農園」へ。わさび畑が広くて、もちろん水が綺麗で、黒澤明の映画「夢」の撮影場所と聞いて「ここが?見た見た」印象的な水車小屋、草がそよいで理想郷のような景色だった。修学旅行生もいて「よかったね〜中止にならなくて」目を細めてしまう。娘達は名物ワサビソフト食べてた。
穂高の「上條」人気蕎麦屋でランチ。水蕎麦って言うのが小鉢に付いて来て「蕎麦の味を感じてください」オーナーがカメラマンで2階が山の写真のギャラリーになっていた。ある意味ここも理想郷だなと思ったりした。駐車場に干からびたヘビがいて「オーびっくり」
蔦の絡まる教会建築の碌山美術館は海外生活の長かった石彫刻の萩原守衛の個人美術館なんだけど、とにかくこの人センスが良いし、鉄に木材に何でも手作り出来る?庭の中に数棟の小屋があるんだけど、屋根に石が沢山乗ってたり、ウロコみたいな木の壁や、ドアノブは何とヤモリだよ〜可愛い。外のバツ型のテーブルは、木漏れ日で十字架穴の影が蝶々になる!なんて楽しい。窓枠のアールも趣きがあるし、木のベンチもゆがみを計算してきちんと杭を打って仕上げが上手で、素材に愛がある。必見の心温まるセンスの良い美術館、定期的に通いたいくらい大満足でした。
松本に戻り、都内ギャラリーで展覧会をやれば即売り切れるという木工作家三谷龍二のギャラリー「10cm」に立ち寄ったり、飴は松本の名物というだけあって、古くて立派な飴屋が沢山あり回ったり、四柱神社という地元のパワースポットでマスクの地味な出立ちの娘達が急に真剣な顔になり、縁結び祈願。2人とも末吉、残念な結果に「大ショック」
「ホテル花月」繁華街から近い松本民藝家具のホテルに泊まり。女性人気も頷ける清潔で雰囲気の良い宿で、屋上からライトアップされた松本城が見えた。翌日は荷物と車を置いたまま散歩に。パティシエ次女の菓子屋巡りをメインに(シュークリーム立ち食いに家族は唖然)開運堂本店は古い銀行みたい、天井が高くゆったりした良い店。松本の川べりや風情ある街中をフラフラ。ここはまさに水の街、どこの溝の水までも澄んでいてビックリ。山ならわかるけど、市内まで?感動する。
あと軽自動車とか、なぜか小道から減速せず飛び出て来るのにはしばしばヒヤリ「ちょっと〜長野県民は生真面目じゃなかったの?」
浅間温泉のコンセプトホテル「松本十帖(本箱)」へ見学に。わざとSNSにも地図にも載せないわかりにくい…でもこの大浴場を改装した図書ワールド(本はアート系)予想を上回り全員大感激!この温泉地に似合わないチャレンジ空間、センスの良さにかなり楽しんだ。徒歩3分の系列の「おやきとコーヒー」古民家の土壁を剥がした内装にアンティーク家具にシャンデリア?不思議なカフェに近所の老人が「ワシはキョーレツな味が好きだが」なんて言いながら注文してたり、地図片手のバイク青年達もいた。とにかく女性スタッフが優しくソフト、4味の洗練されたおやきを4当分にカットしてもらっておやきに期待ゼロだった私達も、モチモチ美味を堪能。田んぼの前の松本民藝館→国宝旧開智学校の風見鶏は東西南北と表示されていて、老けた天使に娘達爆笑→庭の綺麗な甘味屋で和菓子抹茶タイム、とにかく全ての場所が4時半で閉鎖されるのには慌てる。松本のグラフィックを一手に担っていた(初代民藝館長)丸山太郎展が新聞社でやってたので、夫のリクエストで見に。市立美術館(長期改装休館中)の外から草間弥生オブジェを覗きに行ったけど、やっぱりあまり見えない残念。暮れかかる時に「どうしても絶対に松本城を」夫の大興奮で、疲労1人運転の私はグルグル何べんも同じような道を回らされて閉まった城のベストショット探し。「ここじゃ遠い」「歩くから停めて」
グルグルお堀を周り大変だった。
駅弁はsold outで娘達がモスバーガーをゲット。土産選びにも協力的で疲れも見せず、終始ニコニコ。蛙を捕まえてた彼女達はスッカリ大人になって、今じゃ私達にも気を使ってくれる。反面(現在反省中だが浅い…)いつもは優しい夫が、旅先で疲れたり、予定通りに行かないだけで途端にイライラして大声で言いたい放題でまさに子供、この日3回は殺そうと思った場面ありました〜が〜堪えました私。で、最終列車で無事帰京。なんかとてつもなく久しぶりな感じ?オーバーなんですが。爆睡と大洗濯2回、身体中がバキバキに痛いのはなぜ?まぁ〜陽射しが強くて疲れたけど、みんな充実の松本旅行でした。
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