「極めない語学」を極めるには(その➂:「サバイバル語学」は発音が大事)
先週末の休日に書いた「極めない語学」の記事が、自身が書いた記事の中でこれまでになく見ていただき「スキ」もたくさんいただきました。ありがとうございます。
ご興味を持っていただいている人が意外に多いと感じましたので、引き続き関連する記事を書いてみたいと思います。
1.「話す」スキルが大事
「その①」で、海外の目的地に一人で無事に行って帰ってくることができる最低限の語学(これを「サバイバル語学」とここでは呼んでいます)を身に着けるだけでもいいんだ(人によってはそれで十分)、ということを書きました。
語学の勉強というと、「読む」「書く」「話す」「聞く」という4つのスキルが必要なわけなのですが、では「サバイバル語学」に最も必要なスキルはなんでしょうか?
はい。もうタイトルにもあるように「話す」スキルなんですね。
代表的な「英語」については、「話す」が日本人が最も不得意とするスキルと言われています。そもそもそういう教育を受けていない(先生が不得意)ということもあるし、この「話す」というスキルをどうやって習得したらよいのか、よくわからないっていう人も多いのではないか、と思います。
「その①」の記事で、私が1.5か月で2か国語の「サバイバル語学」に取り組んだことを書きましたが、最も注力したことは「発音」でした。
それはなぜかというと、基本的に「サバイバル語学」は、あらかじめ必要だと思うシーンに、これまた必要と考えられる会話を頭に叩き込み、とにかく自分の要求を現地で言ってみる、ということが求められます。
当たり前ですが、現地で通じなかったら困るわけです。
よくカタカナで発音を書いていたりすることがありますけど、それでもちろん通じる時もありますが、大抵はキビシイ。
例えばフランス語で「heureux」という単語があって、これは日本語だと「ハッピー」という意味なのですが、この単語をカタカナ表記にすると「ウールー」なると思うんですね。
でも、全く違うのですよ、この発音は。
そもそも「r」の音は、フランス語の場合のどをぐぐっと震わせるのです。ちょっと汚いけどノドにたんが絡んだ時に「ガーッ、ペッ」とかする人いますよね。あの「ガーッ」という音が無音じゃなくて有音になっている状態に近い(なんちゅうたとえだ)
2.現地では想定外のことも起こる
もちろん、奥の手として「筆談する」ということもあります。
まあ、これはこれとして取っておけばよいのですが、しかしいつも筆談できる状況なのかというと、それはまさにその場になってみないとわからないのですよ。
以前、台湾に行ってタクシーに乗った時に、泊まっていたホテルまで行ってもらおうと思い「师傅,到●●酒店(運転手さん、●●ホテルまで)」とか言ったのですが、そしたらどうも場所がよくわからないぽい。
まあ、こういう時もあろうかとホテルでもらった地図を「这是地址(これが地図です)」って渡したら・・・
なんと、その運転手さんは老眼で読めないんだな!!(しかも老眼用の眼鏡ももっていないし・・・マジか)
それで仕方がないから、「付近に●●があるらしい」とか「●●公園の近く」とか、もう覚えたてのカタコト中国語駆使してなんとか行ってもらいましたよ・・・。
老眼で字が読めないなんて、想定外だよ!!
という、「ええええ?」ということも起こるのですよ。実際には。
しかも、一人で外国に行ってあんまりオタオタしたくないじゃないですか。「あいつ日本人で不慣れなヤツ」とか思われて、スリとか遭ったりするかもしれません。
そうならないためにも、必要なフレーズは正確に発音できるように、練習に練習を重ねる必要があります。ネットで音声も聞けるサイトもかなりあるので、活用します。
私も発音だけはかなり練習しているので、どの「極めていない語学」も発音が素晴らしい!と、現地の人に言われます。そりゃそうですよ。一人で行動しなくてはならないので、そこだけはちゃんとやらなくてはなりません。
3.「サバイバル語学」を出発点として次のステップへ
そうして、まあまあ言えるようになってくると、不思議なことに、それが会話のベースのスキルになり、次のステップへとつながるのです。
語学が苦手な人はそもそもこれができていない人(というかやったことない人)が多い。
「サバイバル語学」の場合はまずは必要なフレーズだけ。何百とか覚える必要はないですから、少し頑張ればできるようになりますし、「一人で行く」予定があれば、なおさら頭に刻み込まれます。
私もフランスへ行った時に、あえて日本からすべてのホテルを予約せずに、2日目あたりから現地で気に入ったホテルがあれば直接交渉して予約する、みたいなことをしたことがあったのですが
その時に覚えた一連のフレーズはたぶん一生忘れないです。頭に刻み込まれているのだと思います。もちろん、また行っても使うことはできると思います。
どうですか?まだ渡航制限が続いている中で、「サバイバル語学」を始めるならいい時期ではないでしょうか?
まずは「発音」から。
とりあえず、これが第一歩です。
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