AIはここ数年劇的にインターネット世界を席巻しています。
特に画像生成や動画生成AIの登場により、SNSに流れてくる画像や動画の一部は明らかにAIで作られたものだとわかるものになり、その比率は徐々に、圧倒的な速度で増えつつあります。
美女だな・・・・
と思ってよく見るとAIに作られた顔だった、という経験をしたことがない男性はいないでしょう。いたら危機感持った方がいい。コメント欄を見るとそのAI美女が普通の美女だと思って「会いたいな^ ^」「今日もかわいいね、投稿お疲れ様😃」などとコメントしている「おぢ」がたくさん見受けられるのをみて、僕は今日も平和な日本へ感謝の気持ちが抑えられないでいます。ありがとう、先人たちよ。
というか、「おぢ」たちはもはやAIでも興奮できるんだろうか。純粋に疑問です。ディストピアはすぐそこですね。
AIで成績は伸ばせないものか
そんな感じで画像生成や動画生成が盛り上がる中、僕は一人、「どうやったら学習に活用できるだろうか」と考えていました。
例えば、OpenAIのChatGPTはまさに黒船の如き勢いで現代日本にAIを伝えてきた企業・サービスですが、ChatGPTもなかなか凄くて、グラフを作成したり、数学の問題を解かせたりすることが可能です。
数学の問題
3 以上の自然数 n について、x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しないことを証明せよ。という感じで問題を投げると長々と回答が返ってきます。
1+1という簡単で初歩的な問題に対してもこんなに真摯に答えてくれます。仮にあなたが学校の先生に1+1ってなんですか?などと聞こうものなら「頭がおかしくなった」と思われて怪訝な顔をされてしまうと思います。その点、ChatGPTくんは一切怪訝そうな表情すら浮かべず、淡々と丁寧に答えてくれる。1+1でここまで会話を広げられるか?酔っ払った時の僕のじいちゃんくらい会話広げるやん。
こんな感じでAIに数学の問題を解いてもらうことは可能です。
AIを酷使したかったり、精度を上げたかったら課金は必要ですが、塾とかと比べると全然大した金額では無いです。
英語の問題
英語に関してはAIの得意分野でしょうね。
例えばこんな感じのドナルド・トランプの自己紹介文。これを和訳することは当然ながら、内容を要約して日本語で解説させることもできます。
みたいな感じで指示を出すと、
こんな感じで日本語での説明を受けることができます。あなたが英語の文章を読んで、東大などで出題されがちな要約の問題を解く訓練をするときにこういった機能を活用することもできます。
添削
AIによる添削能力には非常に期待しています。僕も多くの生徒から添削をお願いされてきたからこそわかりますが、添削とはなかなかに骨が折れる仕事です。まず生徒の数倍以上の知識量が必須だし、それでも脳内の知識だけだと迂闊な発言もできない(責任を持つなら)ので、一応事実確認などもしつつ、生徒のために必要なアドバイスも交えつつ添削していくのがスタンダードなやり方だと思います。が、そんなのを30人に対してやろうものならパンクです。
生徒側もそんな事情を察してしまうので、真面目な生徒ほど添削をお願いできない。そんな負のスパイラルが起きがちです。
ここはAIによってほぼ完全に代替できると僕は思います。
英語の文章に対する要約を自分で書いたときにそれを添削し、採点させたり、課題点や改善点をアドバイスさせることも可能です。
何回かなら無料で使えるはずなので、これで小論文でも添削させてみてください。Googleアカウントだけ必要です。
小論文や英語の要約のみならず、歴史の論述問題などでも活かせると思います。
学習相談
先生による一方的な授業ではなく、双方向的でインタラクティブな指導を行うべきだという潮流は最近じわじわ生まれているものです。オンライン授業が始まったからこそ、先生の役割は授業を行う講師から、生徒一人ひとりに寄り添ったアドバイスを行う、メンターのような立場へと変化するべきだという考えも耳にします。
しかし、学習に関する悩みすら、AIがあれば先生にやる必要性は失われつつあります。さすがに凄腕先生、信頼を得ている魅力的な先生に代替できるほどにはならないと思いますが、最低限度の学習の悩みの多くはAIで解決できるかもしれません。
ちょっと試しにAIで出力した受験生の悩みあるあるを15個、AIに解決させてみましょう。
今回は僕が作った僕みたいな話し方をする勉強相談用AIのBotを使います。これ、一般公開してるので資格やら大学受験やらで学習に困っている人は後で使ってみてください。これも数回なら無料で試せるはずです。
まずは悩みを15個出させます。
順番にやってみましょう。
たろーAIに勉強の悩み相談してみた。
どうやって効率的に勉強計画を立てればいいのか?
これが5秒で返ってきます。
勉強のやる気が出ない時、どうしたらモチベーションを保てるか?
長時間集中して勉強するためのコツは何か?
苦手な科目を克服するための効果的な方法は?
我ながら、末恐ろしいですね。これくらいの長文でアドバイスをしようとすると10〜30分はかかります。それが5秒で返ってくる。末恐ろしい。
残りはあなたが実際に試してみてください。「ん?」って疑問に思ったらあなたの興味や疑問に応じてやり取りができるので、あなたに特化したアドバイスができます。
画像生成について
画像生成については、個人的にはそれほど学習に有用だとは思っていません。ただし、イメージを膨らませることには使えるかもしれません。例えば、ローマ帝国の市民の生活をより身近に感じたいときに、
と、
このBotに送ると
こんな感じの画像が生成されて、「こんな感じだったのかぁ」とイメージを深めて、より歴史上の出来事や人々を身近に感じやすくなります。
航空機とかも楽に生成はできます。
こんな感じで画像を作った後、動画生成のツール(Runway)をタップするとそのまま動画になります。
まぁ、クオリティは低いですが、動く感動はなかなかすごいものがありますよ。ただし、やはり画像や動画は学習というよりは、SNSでの発信などに使う方がより効果的でしょうね。
おわりに
今までは1万文字の記事を書くのに1時間半くらいはかかったものですが、AIをガツガツ使うと今回は30分くらいでこの記事が完成しました。やはり恐ろしいです。受験生の中でも、高校生だからといってAIを使ってはいけない理由は全くありません。
月額数千円くらい払えば、何かしらのAIは使えるわけで、賢い高校生はおそらくAIをすでに使いまくっていると思います。物心がついた頃からAIが身近という世代がこれから出てくるのは本当に興味深いことです。
便利である一方で、人をダメにしていくという側面もあると思います。
一方でAIをうまく使うという形でAI社会に適合しなければ、AIを使いこなしてとんでもない効率で学習や仕事をこなす人に競争で敗北してしまうかもしれません。
これからどんな恐ろしい社会になっていくのか、楽しみですね。
これはまだ社会にAIなどなかったころ、僕が受験を終えてすぐ、全て自分の手で書き上げた勉強法に関する記事です。1年くらいかけたんじゃなかろうか・・・もう人がゼロから全てを執筆している記事など、どんどんなくなっていくと思います。そういう意味でめちゃくちゃ貴重、なはず。歴史文化記念物ですよ。