不思議RTAフェス振り返り(前編)
2/29 と 3/1 に「不思議のダンジョンシリーズRTAフェス」(以下「不思議RTAフェス」)というオンラインRTAマラソンイベントを、TwitchのRTA in Japanチャンネルをお借りして開催しました。
おかげさまで当初の自分の想像を遥かに越えるほどの盛りあがりで、大きなトラブルもなく無事に幕を閉じることができました。終了時もアンケートなどで頂いた感想でも、「とても楽しかった」「また開催してほしい」という声を沢山頂いていて、主催した者としてはこんなに嬉しいことはありません。本当にありがとうございます!
この記事で開催決意を表明したのが1月半ば、そこから準備期間を経て本番を終えた今となると、物凄く長く濃い1ヶ月半だったなぁというのが率直な気持ちです。今回の記事では、告知前の段階からイベント終了までの顛末をざっくり振り返り、さらにイベントの今後についてお話したいと思います。※思ったより長くなってしまったので前後編に分けて書きます。
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・不思議RTAフェス振り返り(前編)※この記事
・不思議RTAフェス振り返り(後編)
不思議RTAフェス開催のきっかけ
実は構想自体は以前からぼんやり考えていました。RTA in Japanが初開催されてからもう4年経ちますが、まだまだ採用されていないゲームはたくさんあります。その中でもローグライクゲームは、他ジャンルと比較しても採用どころか応募する人自体が少ないなと感じていました。
理由は色々あるとは思いますが、それよりも面白いタイトルや凄い走者がまだ多く眠っているジャンルなのに日の目を浴びないのはもったいない、どうにか出来ないものかともどかしく思っていました。
そんな状況に業を煮やして(?)というと変な言い方になってしまいますが、何かしなければ変わらないなら動くしかない。それに実現すれば絶対面白いものが見られるんだからやってみて損になることなんて何もない。
過去に走者やボランティアとして参加したRTA in Japanでの経験から、こうすれば同じような催しは作れるだろうという見通しは立てられたので、覚悟を決めて年明けから動き始めました。
イベント告知
イベント用の応募サイト、discord、告知スライドを準備して、もかさんからRTA in Japanチャンネル貸し出しの承諾を頂いて、イベント告知を行ったのが1月19日。
さすがにこの規模のイベントを1人で回すのは絶対不可能なので、一緒に企画運営を手伝ってもらえる人を集め始めたのもこの日からでしたが、絶対大変な仕事になることは目に見えているのに快諾してもらえたのが本当に心強かったです。改めてネッピーさん、アジーンさん、yagamuuさん、深爪さん、わいなぎさん、力を貸してくれてありがとうございました!
大小様々なゲームイベントを開催してきた経験はありますが、これほどに大規模で複数人での運営が必須になるイベントは初めてでした。そんな中で集まってくれたこの5名の方はいずれも自分が心から信頼の置ける人たちで、今回の成功の最大の要因です。
応募期間終了まで
応募締め切りの2月9日までは、応募される方からの質問に答えながら参考動画を見て、作品決定後に必要になる各種ドキュメントの作成を地道に進めていました。着々と増えていく応募作品の一覧にわくわく感は増す一方で、(まだ全然準備出来てないのに)早く本番になって欲しいと思うばかりでした。
ただ、RTAマラソン用の配信方法を具体的にどう行うかの検討で悩んだり、本番に必要になるものは何かというイメージを膨らませてタスクリスト化するなどの考える作業が多かったので、自分的には一番難しい時期だったように思います。
まず何が必要で、その仕事がどれだけ重いかというのも読みにくかったので、ひとまず自分が出来そうなことは自分でやってみようという方針で進めていましたが、そのせいでおそらく他の運営メンバーの方には「なんか準備が進んでる気がしないけどこれで本当にイベント始められるのか?」と不安にさせてしまってたかもしれないです。今回でその辺りの勘所は掴めたと思うので次回以降に生かしたいところです。
作品選定~仮スケジュール作成
開催する前に最も不安だったのが「本当に応募する人がいっぱい集まってくれるだろうか」という部分でしたが、これは完全に杞憂でした。採用作品が決定する前から熱心に練習してくれる方も多く、本番で走ることを楽しみにしてくれているのを見るとさらにしっかり準備していいイベントにしようというモチベーションをもらえました。
今回はOengus(以下リンク参照)というRTA in Japanでも使われているRTAマラソン応募サイトを使用しましたが、これが本当に便利で作品選定の際にもとても助けられました。
特にスケジュールシミュレータとして非常に優秀で、これがなければ作品選定・スケジュール作成がもっと難航していたことは間違いありません。今後RTAマラソンイベントを企画される方は規模に関わらず是非使ってみることをおすすめします。
選定については、自分の得意分野であるローグライクゲームのみから選ぶことになるので、参考動画を見るときに何が凄いのか・面白いのかというポイントを始めから理解できているというのはジャンルを限定したときの強みだと思います。
とはいえ、応募作品からどれかを選び、どれかを落とすという立場になるのは初めてだったので、最終的にどうするべきかはかなり考えに考え尽くしました。今回集まった走者の方は全員実力は申し分ない人たちが揃っていたので、ある特定の基準で線引きをせざるを得なかったですが、可能であれば全員に走ってもらいたいのにそう出来ないのが本当に残念でした。
仮スケジュールを組む際には、各参加者の方の参加可能時間という制約をクリアした上で、視聴する側から見た「流れ」をうまく作れる並びにするということを特に意識してみました。本家RTA in Japanでも○○ゾーンのような同じシリーズ、ジャンル、コンセプトの作品を並べることはよく行われていたのでそれに倣っています。
見る側としても連続している方が見やすいでしょうし、プレイヤーとしても後に続く作品が関連していればお互いにアピール・解説もしやすくなるといった相乗効果が発揮されたのではないかと思います。
後編に続く