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ポケモン不思議のダンジョン青の救助隊がとても良かった話

6月に入って、以前からやってみたかったポケモン不思議のダンジョンシリーズに着手しました。これまでシレンやトルネコなどの不思議のダンジョンシリーズにはある程度触れてきましたが、ポケダンシリーズは未プレイでした。ポケモン自体に興味がないわけではなくむしろ好きなので、本当にたまたま触れる機会が生まれなかったというだけだと思います。

私が主催した不思議のダンジョンRTAフェスでポケダンのRTAを見るようになり、そういったイベントを開く立場ならもっと知見を深めるべきなので自分でも遊んでみようと思ったのがきっかけの1つです。さらにはっきりぶっちゃけてしまうと、特に青の救助隊(なしなし)Any%RTAはいろいろな理由で自分向きであるように感じられたのが興味を持った一番の理由でした。

実際に遊んでみたらすごく面白かったです。RTAとしても作品そのものも良くて、もっと早く知れたらよかったのにと思うくらいでした。一体どの辺りが琴線に触れたのかをレビューしていきたいと思います。

RTAとしての良さ

・ローグライクとRPGを両方楽しめる

これまでローグライク系もコマンドバトルRPG系もRTAはそこそこ嗜んでいるので、どちらの楽しさもある程度分かっているつもりです。青ダンのAny%RTA(というかローグライク系のストーリーRTA全般)はその両方の楽しさを味わえるのが美味しいところだと思います。

ローグライクゲームに慣れ親しんできた人ほど、RPGのチャートをなぞりながらも主戦場となるフィールドが不思議のダンジョンになることが心地良く感じられるものだと思いますし、ストーリークリアまでの過程でいくつもの不思議のダンジョンを駆け抜けていく疾走感がとても快感です。

自分がこれまで触れたRTAの中では特にSFCのドラクエ3RTAに似ているように感じました。ドラクエ3RTAも楽しいですが、それに近いものが不思議のダンジョンのシステムで遊べるなら面白くないわけがないんですよね。

・適度な(?)射幸性

RTAでどの部分に楽しさを見出すかは人それぞれだと思います。自分自身の操作・判断の速度と精度の良し悪しのみを純粋に突き詰めたい、外的要因に邪魔されたくないと思うのであれば運要素は極力存在しない方がいいでしょう。

ただ、どちらかというと自分はある程度の運要素(=射幸性)はあって欲しいと思う方です。射幸性があるからこそ繰り返し遊びたいという欲求が生まれやすくなり、それによるタイム幅の伸縮が記録狙いや並走するときのアクセントとして良い味を出しやすいと思います。

果たして青ダンなしなしAny%RTAにおける射幸性が適度かどうかは置いておいて、何度も遊びたくなるRTAとして自分が求める要素が含まれているのは間違いありませんでした。

・詰めるべきポイント

RTAを詰めていく上で大事なポイントは大きく分けるとこんな感じだと思います。(運要素は基本的にプレイヤーにはどうすることも出来ないので省いてます)

1. 判断精度・速度

2. 操作精度・速度

3. 作品知識

どれも大事だと思いますが、ローグライクRTAは特に「1. 判断精度・速度」の比重が高めなのが面白いところだと思っています。1つの行動で数秒~数分までタイムが変わってしまうことはざらにあるし、ターン制で自分が動くまでずっと考えていられるシステムであることから通常プレイとの差が最も大きく出るところもこのポイントです。

上手くなればなるほど良くなっていくし、どこまで上手くなってもランダム性の高さのため絶対的な正解を導き出すのは難しいですが、そこがやりがいのあるところです。RPG要素も多く含まれているので、大局的かつ柔軟に方針を考えていく必要があるところも面白いですね。(依頼選択とか買い物どうしよーとか)

作品自体の良さ

・ストーリー、キャラクター、世界観

ポケモン本編のキャラクターとシステムを流用しつつ、ポケダン独自の世界観とストーリーが描かれていますが、その塩梅がとても絶妙だと思いました。いい意味でそれぞれのポケモンに人間味(?)を感じさせる個性がつけられていて、自然と話に入っていきやすかったです。

特に主人公とパートナーの関係性がすごく好きでした。

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途中で何度も「どうして自分(主人公)のためにそんなに良くしてくれるの?」とパートナーに質問をして毎回こんな返し方をされます。本当に良いやつなんだなというのが伝わってきてほっこりするだけではなく、誰かのためだから頑張れるという言葉に少し思うところがあります。

自分も昔はもっと利己的に「自分自身が楽しいからやる」という目的で動くことが多かった気がするんですが、今はどちらかというと「自分も含めて周りの人もみんな楽しんでくれたらもっと楽しいからやる」という原理で行動しているように思います。どちらが大変かといったら言うまでもないですけど、その方が楽しいし気持ち良いことを知ってしまった今となってはもう戻れない、そう思います。

ストーリー中はずっと一緒なので、ED後は毎朝パートナーが迎えにきてもらうこともなくなって、自由に別行動できてしまうことに一抹の寂しさを感じてなりませんでした。

・グラフィック

ドット絵のクオリティがめちゃくちゃすごかったです。本編のポケモン以上に画面内で細やかにドット絵キャラが動き回っていて、ひたすら感嘆してました。

この時代だからこそ出来たことだと思うのでいわばロストテクノロジーともいえる貴重なものを見せてもらってるように感じました。(Switchで発売されたリメイクのDXもCGになってたし)

よく見れば見るほど細かく描かれています。また同じようなグラフィックの作品を望むのは現実的に難しそうなので、ただただ凄さを讃えたいと思うばかりです。

主人公が戻ってきたことに気づいてゼニガメのためにスッと道を開けるフーディン…

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これ好き

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・BGM

自分はゲームを評価するときにBGMが良いかどうかはかなり重要な要素として捉えています。そういう意味だと青の救助隊は100点中300点あげられるくらい最高でした。

おそらく各シチュエーションが先に指定されていてそれに合う曲を作成するというオーソドックスな流れで各曲が作られていると思うんですが、それくらいどの場面でもぴったりなBGMに感じられました。

BGMとして過度に主張しすぎるほどではなく、なのに自然と口ずさみたくなるような軽快感もあって、ゲームを楽しく進めるのに最適なサウンドとして仕上がってると思います。RTAで繰り返し遊ぶときにもBGMが良いかどうかはかなり大事なので、今後もずっと続けていくモチベーションを支えてくれそうです。

全部良い曲だと思いますが、やっぱり一番好きなのは天空の塔かなと思います。

今後の取組みについて

青ダンなしなしRTAについては2:30切りが一区切りということで落ち着きはしましたが、そのタイムを出したことで次の目標となるであろう2:20切りまでの遠さを改めて実感しました。強運が必要なのは当然として、操作・判断速度、知識、全てにおいてもっとレベルを高めないと全然到達できないなと感じています。

ローグライクRTAの上達は一朝一夕では身につかず、長く繰り返し試行を積み重ねてようやく熟練していくものだと思うので、焦ってすぐに上手くなろうとはせず定期的にRTAを走って少しずつ実力をつけていきたいと思います。いつかは2:30前後のタイムを安定して出せるようになりたいです。

また、同じタイミングで購入した空の探検隊もこれから着手していこうと思っています。こちらはAny%のRTAでも5時間かかってしまうのでRTAをするまで至るかはまだ分からないですが、青ダンが本当に楽しかったのでやってしまいそうですね…そのうち配信でまずは通常プレイ配信をしていくと思います。

最後に、青ダンRTAに着手して1ヶ月以内に目標達成できたのは、頂いたたくさんのアドバイスや参考動画のおかげだったと思っています。1から始めた自分でもこれだけやれたので、他にも興味を持った人がいたら是非やってみてほしいですね!

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