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第2回不思議RTAフェス振り返り#2(作品選考終了まで)

※この記事は複数構成シリーズ記事の第2回になります。本シリーズ記事の概要などは第1回記事をご覧ください。

2/12から2/14の3日間で「第2回不思議のダンジョンRTAフェス」(以下「不思議RTAフェス」)というオンラインRTAマラソンイベントを、TwitchのRTA in Japanチャンネルをお借りして開催しました。

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・告知前準備
・作品選考終了まで ※この記事
・企画広報について(不思議RTAフェスの場合)

・本番前準備期間
・イベント配信の仕組み(不思議RTAフェスの場合)
・イベント本番
・第2回不思議RTAフェスを終えて(アンケ質問返答含む)

応募受付開始~終了

前回記事の通りイベント告知配信からイベント参加の応募受付を開始しました。受付期間は 2020/11/11(水)~2021/1/17(日) までと、年を跨いで約2ヶ月以上の長期間となりました。RTA in Japan の応募受付期間が通例だと約2~3週間ですので、比べてみても長さが分かると思います。

応募する側のことを考えると何事も早めに、余裕を持てる期間で準備できるのに越したことはないと思います。企画側として注意しなければいけないことは「(応募期間の長さのせいで)イベントの存在を忘れられないようにする」ことに尽きるでしょう。

そのために心がけた工夫は次の企画広報編でお伝えしたいと思います。

最終的には応募締め切りの1/17に集まった応募数は、第1回大会を大きく越えるものとなりました。

選考プロセス・体制

不思議RTAフェスでの作品選考のプロセス・体制は以下の通りでした。

【選考プロセス】
応募不備確認 → 応募動画確認 → 作品選定検討用リスト作成 → 仮スケジュール検討 → 当選作品・スケジュール決定(一次) → 運営陣会議 → 当選作品・スケジュール最終決定

【選考体制】
ポンズ(主催)・・・メイン担当者
他運営陣・・・運営陣会議で意見交換

ちなみに第1回では各運営陣ごとに動画確認から選定リスト作成まで行っていましたが、不思議RTAフェスの規模ではメイン担当者1名が原案作成まで進めて最終的に会議で擦り合わせを行った方が合理的と判断し、今回の体制で決めることにしました。

選考方針

大まかな方針はOengusにも記載したこちらの文に則っています。

スクリーンショット 2021-05-11 180235

ただ、先に言ってしまうと2つ目の後半の文言(過去の不思議RTAフェスでは~~)については蛇足だったと反省しています。これだけを読むと「第1回で走られた作品・カテゴリは通らないのかな」と考えてしまうでしょうし、実際にそのように悩ませてしまった走者の方を何人も見かけました。

他のRTAイベントでも採用結果発表のあとに「落選理由を知りたい」という声を見かけることがあります。選考に関わる立場になって改めて感じたことですが、その応募作品単体で「○○が欠けているので落選」と判断することはそう多くないように思います。

おそらく多くのイベントで重要視されるのは全体的なバランスであり、採用者目線でもこれは凄い・面白い・見てもらいたい、と感じさせる絶対的候補を除けば、複数の候補を評価対象グループとして並べた上での相対評価で最終的な選別判断を下すものだと思います。

上述した「過去に行われたものかどうか」は相対評価基準の要素の一つに過ぎず、Oengusに特筆して記載するべきものではなかった、というのが自分の中での結論となりました。

選考方針でもう1つ明らかに出来ることとしては、判断に迷ったときは「このRTAは不思議RTAフェスだからこそ映えるものか(≒他のイベントだと採用されにくいものか)」という基準も意識するようにしていました。テーマを限定したイベントの存在意義はまさにそこにあると思いますし、全体的なバランスを考慮しつつこのイベントだからこそ出来るラインナップを作れるように選考しました。

バックアップ枠について

第2回不思議RTAフェスではスケジュールに記載された採用作品の他に、バックアップ枠として4作品(+保険の保険で1作品)のRTAを採用しました。不思議RTAフェスならではのポイントとして、バックアップ作品がスケジュールに追加されるタイミングを予め決めて事前告知を行っています。

結果として事前告知した4作品は全て予定通りスケジュールに追加して走ってもらうことが出来たのが本当に良かったと思っています。これが可能になったのはローグライクRTAのクリア時間がブレやすいという性質と、余裕を持った予定時間を設定してもらっているという両方の理由が絡んでいますが、その他にも他走者の方が順調にクリアを重ねてくれたこと、裏方スタッフがスムーズな進行に貢献してくれたこと、バックアップ枠の皆さんが快く役割を引き受けてくれたことが大前提としてあったからこそ成し得たことです。

視聴する側としても当初のスケジュールよりも多くの作品を見られるワクワク感は楽しいものだと思いますので、次回以降も今回同様に可能な限りたくさんの作品を見せられる工夫を凝らしていきたいと考えています。

選考中に悩んだこと

一番悩んだことは不思議のダンジョン・ローグライク限定というジャンルの括りに含まれているか微妙なラインにいる作品の扱いでした。そもそもローグライクそのものが厳密な定義付けが難しいジャンルな上に、近年はローグライトという表現も一般的になりつつあることでどこまでをジャンルの境界と定めるかがほぼ不可能といってもいい状態になっていると思います。

個人的には面白ければジャンルの区分自体に大きな意味はないと考えているんですが、ジャンル限定イベントの作品選定を行うときにはそのジャンルの要素を多く含むものとそうでないものとの相対評価でやはり前者を優先するべきで、後者は選びにくくなってしまうと感じてしまいました。

その辺りのことを考えなければいけないのが一般的なオールジャンルOKのRTAイベントとの一番の違いでしょうし、しっかり見て選定しないと納得を得られにくい部分ではないかと思います。

採用者目線で考える選びやすさ

走者応募型RTAイベントで選考を行う際のポイントとして自分なりの選考基準や考え方を色々とお話しましたが、どれを良しとするかは採用者の主観によるものが大きいかと思います。その人にとても響く要素がある作品ならばその時点で当確にしてしまうでしょうし、あとは時間枠の限りでの相対評価勝負になるでしょう。

そこで、相対評価対象になったときに一般的に有利を得やすいであろうポイントを挙げてみたいと思います。

・特異性を持っている

ゲーム自体の珍しさ、カテゴリの特殊さ、RTA中に行われているプレイの特異さなど、他の対象と比較して特別に感じられる強みがあるとやはり選びやすいです。

・イベント参加可能時間帯が幅広い

これは走者本人に関わる要素になりますが、スケジュールを検討する際には続く作品の流れも意識することがあるので複数の走者の参加可能時間帯を考慮して全体スケジュールを決めていきます。

スケジュール調整をするときに「いつ何時でもOK」という人の存在はとてもありがたく感じられるもので、そういう点でも時間的制約が多い人は選考対象として不利になりやすいように感じます。(入れたいけど諦める判断をされやすい)

・応募概要文でしっかりアピールしている

必ずしも採用者が応募される全作品に精通しているわけではないので、そんな状況でも見所を伝える手段として大事になるのは応募概要文になると思います。選定するときによく分からない作品は採用者自身でもある程度下調べしたりしますが、走者本人からどういった要素が面白く見所になるかを書いてくれていると(何が面白いのかの)認識の相違も起きにくいですし、応募動画を見るときにもそのポイントに注目して印象に残りやすくなります。

具体的にどのように書くべきなのかについては、プロのライターとしても活動されているShino.(紫乃)さんが書かれた記事が参考になりますので是非こちらをご覧ください。

作品選考総括

第1回大会よりも多くの応募を頂いて大変感謝していることをまずお伝えしたいです。何度開催しても参加者を募るイベントを開く際にはどれだけの人が集まってくれるかは不安に感じるものなので、応募受付を終了したときにはホッとしました。

今回は前回以上にイベント開催期間を延ばして多くの応募を受け入れられるように体制を整えましたが、それでも落選とさせてしまった応募者の方には改めて申し訳ありませんでした。応募者を選定し、合否を判断するイベントはこの不思議RTAフェスがほぼ初めてなのですが、全員参加型のイベントと比べるとやはり責任の重さを毎回感じます。

それでも次回以降もしっかり作品選考を行っていきたいと思っていますので、これまでの不思議RTAフェスに応募された方もそうでない方も、さらにたくさんの応募を頂けるとありがたいです。採用する側として最もありがたいのは、多数の応募という形で多種多様な選択肢を与えてもらえることに尽きます。

↓第3回記事はこちら


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