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ep26.テレビ局時代のエピソード


麻奈はアナウンサーとして就職したが、入社直後の研修として、ADに混じって現場仕事をするしきたりがあった。そこで麻奈は早速やらかしている。

フリフリのワンピースで仕事に来たかと思えば、そのままソファで寝てしまう。大事な資料を紛失したかと思えば、指導係のアナウンサーに喰ってかかる。

閉鎖的な世界の常識なんて麻奈は気にも留めず、自由気ままにやりたい放題。先輩アナ曰く「あんなバカ見たことない」。現場スタッフ曰く「早く帰ってほしかった」。

しかし、アナウンサーとしての腕はそこそこに、持ち前の華と知名度で有名番組を掛け持ちし、大物司会者に物怖じしない態度で人気を得る。タレントアナウンサーの走りという存在だった。

麻奈は多忙を極めた。寝る間も無く働いて、泊まり込みなんてざらにあった。ストレスが溜まっていたからなのか知らないが、カメラから離れるとそこには、一人の性格の悪い女が現れる。

テレビ局時代の麻奈はエピソードに事欠かない。印象的なものを5つ紹介する。

『1.JAL職員呼び出し事件』
羽田空港のJALカウンターで、スタッフに対してヒステリックに喚き散らしている麻奈が目撃されている。その日は大雪で急遽、便は欠航となっていた。

待たされた上にぞんざいな扱いを受けた麻奈は、次の日になっても腹の虫が収まらない。テレビ局の威光を使い、JALの課長をテレビ局に呼び出した。そして開口一番「私が誰か分かってる?」と圧をかけ、親子ほど歳の離れたJAL課長にネチネチと説教をしたという。

『2.弁当投げ捨て事件』
楽屋にお弁当がなかったことに腹を立てた麻奈。スタッフに買いに行くように命令するが、不満げなそのスタッフの態度も気に入らなかった。

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