サマータイムレンダ/しょうらいのゆめ

 アニメ『サマータイムレンダ』を今さら観ました。みんなにも観てほしいのでネタバレは避けて感想を書きます。

 とにかく続きの展開が気になるアニメです。次回への引きが良すぎるので一気見推奨。
 ジャンルはホラー×サスペンス×タイムリープ(×青春)。ホラーはびっくり系とじわじわ系両方あります。

 以下あらすじ。
 網代慎平は幼馴染である小舟潮の葬儀に参列するために2年ぶりに日都ヶ島(ひとがしま)に帰省する。潮の死の真相を調べていくうちに、慎平は島に伝わる「影」と呼ばれる存在に辿り着く。影と対峙し一度命を失った慎平だが、目が覚めると島を訪れる日にタイムリープしていた。

 タイムリープの料理の仕方が上手い作品です。タイムリープものには
・何回でもやり直しができるので緊張感がない
・リープすると周囲の人と構築した関係性までやり直しになってしまう
という欠点がありますが、この作品は「タイムリープする度に戻る時間が後ろ倒しになる」という設定のおかげでこれらを回避しています。

 テンポの良いサスペンス要素も魅力です。謎が解き明かされたと思ったらすぐに別の謎が出てくるため、展開に全く飽きません。鬱期の僕でも観れました。

 脚本も作画も音楽も文句なしです。尺の都合上削ったんだなっていう場所は数か所ありましたが、ほとんど気にならないくらい綺麗にまとめています。作画はOLM。ポケモンや薬屋のひとりごとを手掛ける制作会社です。劇伴は本作の不気味な空気感を良く演出しています。

 それでも観ねえよって人は1期OP「星が泳ぐ」(マカロニえんぴつ)だけでも観てってください。
 1話で聴いた時マカロニえんぴつかよって不安感がありましたが、映像とも本編ともマッチする良OPです。なんせ最後がかっこいい。


 以下余談。

 はあ。僕も生涯に一度でいいからこういう良い作品を作りたいです。原作でも脚本でも編集でも制作進行でも何でもいいです。
 普通に就職はできそうにないし、進路はフリーターか小説家かアニメ制作会社かエロゲ制作会社かで現在迷っています。

 クリエイティブ系に進んだところで、たぶん僕が死にたさから解放されることはありません。それどころか作品のことで悩んで今より酷い地獄を見る可能性だって十分ある。

 それでも創作を未だに諦められないでいるのは、こういう作品を作りたいからという一心です。自分の満足ゆく作品を作りたい。この世に生み出したい。それを世に広めたい。

 そのモチベーションは「幸福」とは違うベクトルにあります。「達成感」の方が近いけど正確ではない。僕は未婚だけど、例えていうなら「子供の成長を目にした時の親の感情」が近いと思う。自分の作品は愛おしいものです。黒歴史みたいな作品だって、後悔や反省や羞恥こそあれど、愛だけは捨て去ることはできないと僕は思っています。
 一つの作品を作り終わった後に感じる「この世に産み落としたわが子に対する愛」すなわち「母の愛」こそが作品を作る内的なモチベーションです。

 そして、外的なモチベーションは、「そんな愛する子供を世に送り出したい」という「父の愛」です。送り出して反応が見たい。作品の質は高ければ高いほど良い。だってその方が沢山の人に見てもらえるから。皆に喜んでもらえるから。良い反応がもらえるから。

 僕はこの二つのモチベーションがあるから、どんなに苦しくても創作が辞められないでいます。そして将来もクリエイティブ系に進もうとしています。

 別に、趣味で小説を書くことになっても構いません。でもその場合、バイトしながらの生活になるので作品に集中できる時間が減ってしまいます。また、「母の愛」の方は達成できても、ネットに投稿するだけだとどうしても「父の愛」の方が弱くなってしまいます。
 だから可能ならプロとしてやっていきたいです。

 作品作りに関われるなら何でもいいです。幸い僕には放送部時代に培った映像制作全般の基本スキルと、映画コンペティション優勝という実績があります。これにプラスして京大生という肩書きがあれば、2留してたってどこかの映像制作会社には入れると踏んでいます。

 だから僕の進路設計はこうです。
 大学在学中に小説の新人賞にいくつか応募する。当たったらそのまま小説家になる。当たらなければアニメ制作会社、エロゲ制作会社を受ける。受かったらその道で作品を手掛ける。受からなかったらフリーターになって小説家を目指す。

 まあ、躁鬱病患者の言うことなんで話半分で聞いてください。半年後には商社に入りたいとか抜かしている可能性もあります。商社は商社で、作品のネタになりそうで経験として良いかもしれませんね。
 でも、昨日と今日で言ってることが違う躁鬱病患者だけれど、これだけは確信をもって言えます。僕が創作をやめることはない。

 2, 3年作品作りをやめるということならあるかもしれないけれど、その後必ず僕は創作をやり始めます。
 創作というのはそれほど深い沼なんです。例え腕がなくなり脚がもげたとしても、這いつくばってでも作品を作り続けます。それが、僕の負った人生の業です。

 いつか必ず、僕の中で眠る愛しい我が子に日の目を見せます。


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