保育園児の装備は棒と石と虫がデフォルト

「ママ♡ママみたいな可愛いお花をみつけたからあげるね」
「わぁ嬉しい!○ちゃん優しいね…」

1度はこんなシーンを想像したことがないだろうか。
保育園に通う4歳の息子もこんなことをやるのだが、保育園のお外時間のときに摘み取ったお花は私が迎えに行く頃には下駄箱の中で、なんなら息子の靴の下敷きになってカラカラに干からびている。
いいんだ、お土産には君の気持ちが詰まっている…ありがとうよ。と受け取ったシロツメクサは
今は車のダッシュボードの上で更に乾燥を続けいよいよ風化してきた。
種を拡散するためかな、めっちゃ砕けるんだね…


ところでプレゼントっていつまで飾ればいいのかな。
息子が公園の猫じゃらしを死滅する勢いでむしりとるのでダッシュボードのお花で充分よ!と伝えているが交換は有りだろうか。乗算しかないだろうか。
なんなら秋はそこにどんぐりが加わる。穴の空いてるどんぐりさんからいつギャングがでてくるか
運転しながらつねにメーターとどんぐりを交互に見守るしか私にはできない。

そして後部座席にはこどもが作った新聞紙の剣が積まれている。公園や山でみつけた素敵な木の棒はさすがに現地に返すようお願いしているので、新聞紙くらいは許してやるかとおもっているのだが、
遊びに関して日々向上心を燃やす息子によってより細く、固く、先がとがった新聞紙の剣が量産されるのである。
長い剣、太い剣、細い剣、…作るだけ作って友人と打ち合いしないのできっと彼は武器職人なのだろう。
しかもコレクター気質であるから作っても売らない、ただひたすら溜まるだけである。
私の車はいつから倉庫になったんだろうか。

もちろん息子自身も格納庫である。ポケットと靴は常に帰宅時に監視をしないと、なんか素敵な小石だとかさらさらの砂が混入しているのだ。
こないだポケットの中の空ティッシュケースの中にダンゴムシが住み込みをしてたときは悲鳴をあげた。
いっぱい集めて(自宅の)庭に放して家族にしたい♡と恍惚に語る息子の幸せファミリー計画は言っちゃえば現地から人を攫い、無理やり知らぬ場所に纏めて試合を始めるジグソーとなんら変わらないのだ、
現住民(庭のダンゴムシ)もびっくりである。
しかし今のところ忘れっぽい性格のおかげで、ポケットでお亡くなりになったダンゴムシ達の焼却は済み隠滅を完了している。
たまに思い出した時にダンゴムシは?と聞かれるのでうちの庭にいる既存のダンゴムシを紹介した。
大丈夫、きっといるよ。きっと。

そのうち息子の技能があがったら、より尖った剣と干からびた花束、そしてでかい石とダンゴムシとバッタが車に積まれる日がくるのかもしれない。

私も今のうちにレベルアップして
隠蔽の術を取得しておきたいこの頃である。

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