オンラインサロンって何?メリット・デメリットから開設方法まですべて公開!
コロナ禍で人と直接会う機会が減った影響からか、再び注目が集まっている「オンラインサロン」。近年ぐっと知名度が上がった言葉ですが、「名前は聞いたことがあるけど、どんなものかはよくわからない……。」という方もまだまだ多いようです。
非公開の有料会員制コミュニティであるため、ネットワークビジネスのようなものをイメージする方も多く、怪しいのでは?という意見も。
今回はオンラインサロンの概要やメリット・デメリット、オンラインサロンの作り方について解説します。
オンラインサロンって何?
オンラインサロンとは「インターネット上の会員制コミュニティ」です。基本的に月額制(サロンによっては年額払いの場合も)の有料コミュニティであり、会員以外は内容を見ることができません。
オンラインサロンの内容は主宰者によって異なります。ビジネス情報の共有や、美容やダイエットなど、ジャンルは多岐にわたります。
メンバー同士でのコミュニケーションを目的にしているサロンもあれば、主宰者が情報発信をすることがメインとなっているサロンもあります。オンラインサロンのプラットフォーム自体は2012年にすでに存在していましたが、近年、ネットだけでなくテレビなどでも活躍している芸能人や著名人が相次いでオンラインサロンを作ったことで知名度も上がり、それまでのアンダーグラウンドなイメージも少しずつ払拭されつつあります。
芸能人・著名人のオンラインサロン
実業家として有名なホリエモンこと堀江貴文氏の「堀江貴文イノベーション大学校」や、情報学者や芸術家としてマルチに活躍する落合陽一氏の「落合陽一塾」は月額が11,000円とオンラインサロンの中でも高額ですが、幅広い地域や年代の方々に支持されています。
絵本の作者としても一躍有名になったお笑い芸人の西野亮廣氏のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」は2016年に開設されています。活躍の場をテレビからYouTubeへと移したオリエンタルラジオの中田敦彦氏はオンラインサロン「PROGRESS」を2018年に開設。どちらのサロンも月額は1000円程度と参加しやすい価格になっていますが、「PROGRESS」はコロナ禍で高額な月額を払えないという会員の声に応えて月額を大幅に下げたのだとか。
近年のオンラインサロン事情
メディアで取り上げられることも増え、月額制という手軽さから参加者も一気に増えたオンラインサロン市場ですが、前述した西野氏のオンラインサロンは7万人を超えていた会員数が激減し、4万人程度になったことが報じられています。
ブームに乗って多くのオンラインサロンが作られましたが、中には詐欺まがいのものもあり、著名人の炎上なども相まって、ブームには翳りが見えています。とは言え、ブームを経てユーザーの目も肥えてきているため、悪質なサロンは淘汰され、良質なサロンが残っていく過渡期とも言えます。
近年は著名人とのコミュニケーションやビジネス関連のオンラインサロンとは異なる、面白いサロンも登場しています。「デザインアトリエカケラ」のオンラインサロンは、少しの傷や欠けがある規格外の宝石が毎月届くというもの。宝石の種類などは選べませんが、宝石の種類や大きさなどでプランを選ぶことができ、プランによって月額が異なります。
オンラインサロンの4つの種類
オンラインサロンの仕組みは「ファンクラブ型」「交流型」「プロジェクト型」「講座型」の4種類。とは言え、実際ははっきりと4種類にわかれるものではなく、「ファンクラブ型」で「交流型」がミックスされたサロン、というように複数の特徴を持つサロンがほとんどです。
それぞれの違いを見ていきましょう。
1.ファンクラブ型
ファンクラブ型のオンラインサロンは、その名の通りファンが会員であり、ファンを多く持つ芸能人や実業家、インフルエンサーなどの著名人が運営しています。
一般的なファンクラブよりもファンとの距離が近く、好きな著名人と交流できる機会を得られたり、会員限定のコンテンツを提供してもらえたりするのはファンにとってはとても魅力的ですよね。
最近ではファンクラブとオンラインサロンをミックスした新サービスという触れ込みの「FANYコミュ」というサービスも登場。人気お笑いコンビの「かまいたち」や「銀シャリ」などがこのサービスに参加しているようです。
2.交流型
交流型のオンラインサロンは、メンバー同士のコミュニケーションを目的としたサロンです。オーナーの考え方やサロンのテーマに共感する方が集まり、ダイエット、婚活、仕事などさまざまなテーマについて情報交換を行います。同じ目的や悩みを持った仲間ができるのが人気です。
3.プロジェクト型
クラウドファンディングとセットになることが多いのがこのプロジェクト型です。サロンのオーナーとメンバーが共に1つのプロジェクトを実現させるべく活動するのがこのタイプのオンラインサロンです。
サロンオーナーが実現したいプロジェクトを設立し、それに共感する方が集まって意見を出したり資本を投資したりします。
4.講座型
講座型とは、オーナーが講師となり、学びたいと思っているサロンメンバーに対してレッスンを行うオンラインサロンです。
【運営視点】オンラインサロンのメリット
オンラインサロンのメリットをまずは運営視点で見ていきましょう。
ターゲット層に対して発信できる
スマホの普及で誰もがSNSを利用している現代においては、個人がさまざまな発信を行うことが可能となりました。しかし、不特定多数に対する発信は思わぬ反論を受けることもあり、炎上の心配も。
オンラインサロンは閉じたコミュニティの中で自分と似た価値観の人に対して情報発信を行いますから、比較的炎上しにくく、ターゲットとなる層にスムースに情報を届けることができる環境だと言えます。
安定した収入源になる
オンラインサロンは月額制が一般的です。会員が増えれば収益を増やすことができ、継続してもらえれば、毎月の収益も安定します。もちろん、そのためには常に新鮮な情報やより魅力的なコンテンツを作り続ける必要があります。
仲間が集まってくれる
オンラインサロンはテーマや目的などが決まっており、そこに共感する人たちが集まる場所です。似た価値観のメンバーと交流することができるため、多くの仲間を得ることができます。プロジェクト型のサロンの場合は同じ志の仲間が集まれば出資も募りやすくなり、それも大きなメリットと言えるでしょう。
投稿したコンテンツが資産に
オンラインサロンではオーナーからの一方的な情報提供だけでなく、掲示板やFacebookコミュニティなどを利用し、双方向のコミュニケーション、意見交換など多くの投稿がなされます。
これらの意見交換や、オーナーが提供したコンテンツはその後も残り、新たなコンテンツのヒントともなりますし、それ自体が資産ともなります。続ければ続けるほどコンテンツの資産が残るのは運営側からするとかなりのメリットと言えます。
【運営視点】オンラインサロンのデメリット
当たり前ですが、オンラインサロンを運営するにあたっては、メリットだけでなくデメリットもあります。
常にコンテンツを追加しなければいけない
オンラインサロンは会員数に収入が左右されるサービスです。どのタイプのサロンであっても、コンテンツが面白くなかったり、交流が盛り上がらなければすぐに退会されてしまいます。サロンを常に新鮮なものとして保つためには定期的なコンテンツ追加が必須となります。
コンテンツの質が重要
前述した通り、オンラインサロンには定期的なコンテンツ追加が必要不可欠ですが、その内容が無料でも受け取ることができるようなものだったらどうでしょうか。
わざわざお金を支払う価値がないと判断されてしまいますよね。コンテンツの質はリピートしてもらうためにもっとも重要なものです。
トラブルが発生することも
さまざまな人が集まるオンラインサロン。メンバー同士で意見の食い違いが起こるのは当然としても、それがトラブルに発展することも。
かつて、有名人が運営するオンラインサロン内の情報が漏れ、SNSなどで炎上するケースもありました。
サロンを運営するなら、このようなトラブルの防止や起きてしまったトラブルへの対処も行わなければなりません。
【会員視点】オンラインサロンのメリット
今度は、会員視点でオンラインサロンに加入するメリットを見ていきましょう。
質の高い情報を得ることができる
オンラインサロンでは一般公開されていない情報を得ることができます。実業家やクリエイターから直接アドバイスを得る機会があるサロンもあり、有料でクローズドな環境だからこそ得られる質の高い情報と経験は、月額費用以上の価値を生むことも多いでしょう。
同じ考え方の仲間を作れる
オンラインサロンにはそれぞれテーマや目的があるため、似た価値観を持ったメンバーが集まります。例えば遠方に在住しており、リアルではなかなか会うことができない人と仲間になれるのも、オンラインサロンの大きなメリットです。
【会員視点】オンラインサロンのデメリット
オンラインサロンに加入する上でのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
「思っていたのと違う」と感じることも
加入してみないと内容を知ることができないオンラインサロンは、入ってみたら「思っていたのと違う……。」と感じることもあるようです。例えば、活発な交流を期待したのにほとんど活動が行われていなかった、想定していたスキルレベルよりも低い講義内容だった、というようなケースです。
毎月継続的に支払いが生じる
多くのオンラインサロンは月額制をとっています。サロン内の活動に参加しなくても、参加している人と同額の支払いが生じるため、不公平に感じたり、支払いを負担に感じるようになったり、ということもあるようです。
オンラインサロンの開設方法
メンバーとして参加するのも楽しいオンラインサロンですが、自分のサロンを作ってみたい、という方も多いでしょう。オンラインサロンはどのようにして開設すればいいのでしょうか?代表的な2つの方法をご紹介します。
プラットフォームを利用
オンラインサロンに最低限必要なのは「月額費の決済機能」「会員の管理」「会員同士のコミュニケーションの場」の3つです。
今はオンラインサロンを開設するのに便利な、多くのプラットフォームが存在しています。有名なものだと「DMMオンラインサロン」や「CAMPFIRE Community」などがありますね。プラットフォームによってUIの使い勝手や手数料、サポート体制なども異なるため、しっかり比較して自分に合うものを選択しましょう。
サイトを構築する
プラットフォームを使えば手軽にオンラインサロンを始めることができますが、手数料がかかることやデザインの自由度が低いのがデメリットです。
ある程度のスキルがあれば、自分でサイトを作成し、そこに決済機能などを追加してオンラインサロンを開設・運営していくこともできます。自分の好きなデザインで1から作ることができることや、手数料がかからない点が大きな魅力です。
まとめ
著名人が多数参戦し、一躍ブームとなったオンラインサロンですが、現在はその過熱ぶりも落ち着きを見せています。ユーザーも話題性ではなく質を求めるようになっているため、芸能人やインフルエンサーでなくても、質の高いコンテンツを提供することができれば、一般人でもじゅうぶんに戦える市場となってきました。
SNSのように手軽に開設可能なプラットフォームも増えたため、興味のある方はぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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