ヴァシル・バルヴィンスキー ウクライナの民謡による小曲集
「ヴァシル・バルヴィンスキー ウクライナの民謡による小曲集」
ヴァシル・バルヴィンスキーさんの「ウクライナの民謡による小曲集」を弾いた。
原題は、「Miniaturen über ukrainische Volkslieder」。
ドイツ語だ。
バルヴィンスキーさんは、オーストリアで活躍されたようで、楽譜は、その頃に出版されたのかもしれない。
「Miniaturen」は、「ミニチュア」で、全6曲中、3曲は、1ページしかない。しかし、この1ページが密度が高くて、簡単には弾けなかった。
6曲の標題は次の通り。
1 子守唄
2 ウクライナの踊り
3 リラ(竪琴の一種)弾きの歌
4 ユモレスク
5 ドゥムカ(ウクライナの民謡のひとつ)
6 行進曲
ウクライナの民謡を知らないので、ふーん、という印象でしかないが、バルヴィンスキーさんの優れた才能が発揮された曲たちだ。
第1曲「子守唄」は、ピアノで弾くとこんな感じになるが、実際に、お母さんやお婆さんが、幼子をおんぶしたり、だっこしたり、寝台に寝かせたりして、ぼんやり歌うと、味が出そうな曲だ。
第2曲「ウクライナの踊り」は、速めのテンポで弾いてみたのだけれど、実際に踊るときは、もっと遅いテンポじゃないと踊れそうにない。この踊りの音楽は、2拍子だ。
第3曲「リラ弾きの歌」だが、「リラ」とは、竪琴の一種らしい。「リラ弾き」は、弾唱詩人なのかもしれない、薄暗いパブかどこかの、タバコの煙が充満した、酒臭い部屋で、うらぶれた感じのリラ弾きが、しわがれた声で、小声で、ぼそぼそと歌う、というようなシーンが思い浮かぶ。
第4曲「ユモレスク」は、中間部の歌が、ウクライナ民謡なのだろうか。この曲の楽譜は4枚で、ミニチュアというよりも、立派な小品だ。
第5曲「ドゥムカ」は、ウクライナの民謡のひとつらしくて、当初から興味津々だった。メロディは、「風の谷のナウシカ」の「ナウシカ・レクイエム」のメロディに似ているような気がする。曲は、フーガとコラールで構成されているようだ。この曲の楽譜は2枚。
ナウシカ・レクイエム
https://youtu.be/e02tv9P6txo?si=ndorvM17IwGc1QeQ
第6曲「行進曲」。冒頭のテンポの指定は、「Tempo di Marcia」。なので、テンポ一定で弾いてみた。テンポ一定だと、行進はしやすいと思う。ただ、ところどころテンポが遅くなったり速くなったりするし、ブレスで停止する箇所があったりして、実際に行進していると、ずっこけそうになるかもしれない。この曲の楽譜は3枚。
全曲とも、難しい曲で、神経を使って、疲れてしまった。音が間違っている箇所もあると思うけど、素人なので許してちょんまげ。
バルヴィンスキーさんの才能、想像力、創造力が発揮された素晴らしい小曲集。
ヴァシル・バルヴィンスキー ウクライナの民謡による小曲集
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