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物語創作の楽しさ

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創作において大切なことなどを置いておく記事
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2020年5月の記事一覧

「読者受け」って何ですか?|王谷 晶

「読者受け」って何ですか?|王谷 晶

それが分かれば苦労はしないんだよなあああ……! 王谷晶である。のっけから身も蓋もない叫びで申し訳ないが、ホント、それが事前に分かってたらマジ作家の苦しみの85%くらいは消滅するのでは……? というわけで今回は「読者受け」のお話である。「作家攻め」とかそういう話ではないのでそれを期待した諸君は一度ご着席願いたい。

プロも何がウケるかを考えているプロもアマチュアもジャンルを問わず、多くの創作家は大な

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ラクして死ぬほどおもしろい小説が書きたい|Oct. 2018|monokaki編集部

ラクして死ぬほどおもしろい小説が書きたい|Oct. 2018|monokaki編集部

 当欄は、編集長の有田が一か月の記事を振り返って綴る、monokakiの編集後記です。

 小説を書くのって、もしかして、ものすごくめんどくさいことなんじゃ……。短くまとめると、そんな世界の真実を暴き立ててしまったのが、monokaki10月号でした。

 今月から新しくはじまった、三村美衣さんによる「新しいファンタジーの教科書」は言います。

 基本設定を作る際に、実際によく使われているのは、歴

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「短編/長編」って何ですか?|王谷 晶

「短編/長編」って何ですか?|王谷 晶

読書の秋! 王谷晶である。ところで諸君ってどこ住み? 今付き合ってる人とかいる? てかLINEやってる? 
いきなり口説いてしまって申し訳ない。しかしこれは商業作家の本質を簡潔に説明した行為であることをご理解いただきたい。商業作家は女も男も全員ジゴロ、それもモッテモテのジゴロを目指さなければいけないのである。

小説は出会って3ページが勝負物書きには書く自由があるが、読者には「読まない自由」がある

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創作を減点方式で考えた時点で負け|Nov. 2018|monokaki編集部

創作を減点方式で考えた時点で負け|Nov. 2018|monokaki編集部

当欄は、編集長の有田が一か月の記事を振り返って綴る、monokakiの編集後記です。
 11月の連休は、エブリスタも協賛している2泊3日の小説ハッカソンイベントNovelJam2018秋に遊びにいきました。昨年はスポンサー審査員として参加したのですが、今年は純粋な見学。NovelJamは「著者・編集者・デザイナーが3人一組のチームとなり、2泊3日で小説を書き上げる」という稀有な体験ができるイベント

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「デビュー」って何ですか?|王谷 晶

「デビュー」って何ですか?|王谷 晶

新生活! 王谷晶である。四月といえばフレッシュな季節ということになっているが、頭に入っている歳時記は二月の確定申告のみ、月どころか曜日も時間も曖昧に過ごしているフリーランスとしては「最近なんか妙にあったかいな」くらいの感慨しかない。だらしない生活である。しかしこのだらしなさを堪能できるのも、作家の特権のひとつなのだ。ちなみにもう十日くらい家の外に出ていないぞ。羨ましかろう。羨ましいと言ってくれ。

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「自由」って何ですか?|王谷 晶

「自由」って何ですか?|王谷 晶

今月から本稿「おもしろいって何ですか?」を担当することとなった小説家の王谷晶である。無冠・無名・無貯金と三拍子揃った木っ端作家だが、それゆえに才能ではなく運と営業テクニックでこの群雄割拠の小説界をギリギリのギリでサヴァイブしてきた。そのテクとダイオウグソクムシのような生命力をmonokaki編集部に見初められこの度の登壇と相成ったので、本稿では「小説で何とかして小銭を稼ぐ」にフォーカスした話をして

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褒め言葉は二倍に、批判は半分にして受け取ってほしい|エブリスタ便り 5月号|monokaki編集部

褒め言葉は二倍に、批判は半分にして受け取ってほしい|エブリスタ便り 5月号|monokaki編集部

「エブリスタ便り」は、小説投稿サイト・エブリスタのスタッフが交代で月1回お届けするコラムです。
小説投稿サイトのスタッフならではの知識や見解を使って、皆さんの執筆に役立ちそうなあれこれをお伝えしていきます。

第1回目はmonokaki編集長のマツダが、ものを書くあなたに贈るメッセージです。

こんにちは。今月よりmonokakiの編集長に就任いたしましたマツダと申します。小説投稿サイトの運営の一

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アマチュア作家にいちばん足りないもの|Dec. 2018|monokaki編集部

アマチュア作家にいちばん足りないもの|Dec. 2018|monokaki編集部

 当欄は、編集長の有田が一か月の記事を振り返って綴る、monokakiの編集後記です。
 先月のEditor’s Letter「創作を減点方式で考えた時点で負け」に、たくさんの反響をいただきました。なかでも、NovelJam審査員の米光一成さんが審査総評「NovelJam2018秋・審査委員は何を考えてるのか」で丁寧に取り上げてくださったのは嬉しく思いました。有料noteですが、「紋切り型を突き崩

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編集者が応募原稿を読むときに「重視しているところ」と「実は気にしないところ」【ポプラ社小説新人賞への道】

編集者が応募原稿を読むときに「重視しているところ」と「実は気にしないところ」【ポプラ社小説新人賞への道】

小説家デビューの登竜門「新人賞」。
それぞれの新人賞には傾向がある、ということは前回の記事で触れましたが、賞に応募したら選考を突破していかないといけません。

選考方法は出版社や新人賞によって異なりますが、多くは一次選考・二次選考・最終選考と段階を踏んで選考していきます。

ポプラ社小説新人賞も一次選考・二次選考・三次選考・最終選考という過程があり、一次選考から編集者が全ての原稿に目を通しています

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編集者が考える「原稿のレベルを上げるためにできること」【ポプラ社小説新人賞への道】

編集者が考える「原稿のレベルを上げるためにできること」【ポプラ社小説新人賞への道】

こんにちは。

「ポプラ社小説新人賞への道」もいよいよ終盤。
今回は、知りたい人が一番多いであろうポイント……

「どうやったら原稿の質があげられるか」についてです。

小説を書きあげたけど、そこからどうしたらいいのか分からない。
どうやったら「うまい小説」「面白い小説」にレベルアップするのか。
というか、小説ってどうやったら良くなるの?

そんな悩みを抱えている人もいらっしゃるのではないでしょう

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プロットを作りはじめる前の4つの質問|monokaki編集部

プロットを作りはじめる前の4つの質問|monokaki編集部

「作品を書き始めることはできるけど、完結させることができない」
「最初はよくても、だんだん今書いているものに飽きてしまう」
「書き進めるうちに、世界観設定が自分でもわからなくなる」……

こんな悩みを持ったことはありませんか?
「書き始める前にプロットを作ればいいのでは?」とは思うものも、そもそも「プロット」を作ったこともないし、作り方もわからない……。
今回は、そんな物書きさんのために、「プロッ

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